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非常時用のバッテリーの検討 (2018年10月10日更新)


最近、地震や台風など、世界中で自然災害が多く発生しています。いつどこで災害が発生するか分からない状況。まずは非常時にも最低限の利便性確保するため、非常用電源を考えてみたいと思います。

完成品を買うのは高いので、DIYレベルで夜間の照明確保や、情報入手に不可欠なスマホの電源確保を目的にバッテリーの活用方法を調べてみたいと思っています。

キッカケ

実は台風やら地震やら立て続けに起き、何か考えなくてはいけないのではないか?と思った時
、自宅に手回し式の非常用充電器兼、ラジオ兼、懐中電灯が家にあったなと、思い出し、予行練習のつもりでスマホの充電を試したのですが、バッテリー残量がまったく増加せず、なんで?と不思議に思ったのが、発端です。

スマホのリチウムバッテリーの容量の確認し、この容量を賄うのに必要な位置エネルギーを計算してみると、位置エネルギーに置き換えて60kgの人間が、ビルの15階まで登った時のエネルギーに相当するという試算になり、手回しでは、無理、別の方法を考えなくては、と考え直しました。


以下、facebookよりコピペ

”iphoneのバッテリーはリチウムイオン電池。で、自分のiphone7のバッテリー容量は1960mAhであるらしい。(https://digimamalife.com/iphone-ipad-battery-size)

電圧はどこかのサイトに3.8Vとあった。

1960mAh×3.8V÷1000=7.45Wh
7.45Wh×3600sec=26,813J

自分の体重が60kgとして、1m持ち上げた時の位置エネルギーは、60kg×9.8×1m=588J、

26,813J÷588J=45.6m。つまり自分が45.6mの高さにいる位置エネルギーに相当。建物に換算すれば、3m/階として、45.6m÷3≒15階。

ほんと?😳

リチウムバッテリーの質量エネルギー密度は150〜200Wh/kg(http://kenkou888.com/category18/entry354.html)、iphoneのバッテリー重量を100gとすると、少なめの数値を引用して、15Wh。先程の計算の7.448Whの2倍くらい違うけど、桁はあってる。

100%充電するのに、自分を15階以上に上げないといけない、こんなレバーを腕で回しても絶対に無理”

ということです。

計算マチガイがあればスミマセン。


構成

使用するバッテリーは、安価なことと、入手のし易さから、鉛蓄電池にします。
電圧は12Vとし、太陽光パネルからバッテリーへの充電は昇圧型の電圧変換器を、12Vバッテリーからスマホへの充電は降圧型の電圧変換器を使ってみようと考えています。
充電方法の種類と内容
まずは鉛蓄電池への充電から、下調べ。

鉛蓄電池に必要な充電電圧をかければ、電気は溜まっていくのでしょうけども、専用の充電器が販売されているくらいなので、ノウハウがあるのだろうと、ネットで調べてみました。

鉛蓄電池への充電は、バルク充電・アブソーブ充電(吸収充電)・フローティング充電と言うものがあるようです。他にも、サイクル充電やら、トリクル充電と言う言葉も。。。

https://tokyodevices.jp/articles/98


と、先に手順に言及すると、どうやら充電池に優しい充電方法は、


1) 電圧を制御しながら、バッテリーへ一定の電流が流れる様に、電圧を徐々に上げていく。

蓄電容量の大半の充電をこの方法で実施(らしい)
(規格があるのかと思いますが、1時間あたりに蓄電容量の1/10に相当する電流、つまり10時間で充電するペース)

2) 規定電圧に達したら、その電圧を維持して充電を継続する。(バッテリーの電圧が徐々に上がるので供給電圧に漸近してくるため、バッテリーへの供給電流は徐々に低下してくる)

3) 充電が完了したら、自己放電分を賄うために、少し低い電圧を掛けて維持する。


と言うことのようです。で、上記の各ステップについて、

1)をバルク充電
2)をアブソーブ充電(吸収充電)
3)をトリクル充電またはフローティング充電

と言うようです。

で、1)と2)に該当する名称と思われますが、CCCV充電について以下の説明がありました。

“CCCV充電とは、Constant Current つまり定電流充電と、Constant Voltageつまり定電圧充電を組み合わせた充電方法のことを指します。”

(http://kenkou888.com/category18/CCCV充電.htmlより)
スマホ、携帯(リチウム電池)への充電について
次に、鉛蓄電池からスマホに充電する場合の注意事項をについて記事を読んでみました。

・リチウム電池は蓄えられるエネルギー密度が高い。
・扱いを誤ると爆発する恐れもある。

しかし、スマホやガラケーの電源アダプターは一定の電圧を供給しているだけであって、内部のリチウムバッテリーへの印可電圧制御はスマホ側に組み込まれているのだそうです。

なので、規定の電圧(多分、5〜5.5Vくらいか?)を与えてやれば、実際にリチウムバッテリーに印可される電圧制御はその制御回路がやってくれるので、5V強の安定した電圧を掛けてやれば良い。(と言う理解ですがここを間違えていると被害大なので、もう少し確認した方が良いかも)

参考

https://m.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/q14122282969
https://time-space.kddi.com/mobile/20180801/2394
既製品からの出力電圧の調査

スマホやガラケー用の充電用アダプターの出力電圧をテスターで計測してみました。


USB用の電源 → 5.18V
昔、使用していたドコモガラケーのアダプター → 5.31V
appleのiphone用の純正アダプター → 5.06V

会社の同好会から記念品としてもらった手回し充電器 → 回転数によって変動しますが、最大5.1Vで頭打ち、それ以上、上がらないような回路が組まれているようでした。
そんな工夫までしてあるとは!これには驚きました。





USB用充電器の電圧調査


AndroidやiPhoneは、通常、AC100VコンセントからUSBコネクタケーブルを経由して充電していると思います。

そこで、不要となったUSBケーブルを切断して、各端子間の電圧を測定してみました。











後述しようと思いますが、

USBの端子は4つあり、その両端が+と-で約5Vちょっとの電圧がかかっており、真ん中の2つは通信用なのだそうです。ガラケーは両端の5Vを使用して充電ができました。

(参考: https://matome.naver.jp/odai/2135385321207359701 )

他方、iPhoneは、内臓されているリチウムバッテリーを急速充電する際、USBの真ん中2つの端子の電圧を確認して、急速充電ができると判断して行う仕組みになっているそうです。

まだ詳しく理解していませんが、3種類の電源の電圧はほぼ似た電圧であったので、この範囲で電圧を設定すればiPhoneの急速充電ができるのであろうと思います。


システム構成

ベタな感じかも知れませんが、現在考えている部品の組み合わせは以下の通り。


太陽光パネルで約9Vの発電をおこなう

昇圧型変圧器(スイッチング電源モジュール)で昇圧

鉛蓄電池充電器パーツキット(秋月電子で¥1000)でCCCV充電を実現
(http://akizukidenshi.com/download/kairo/データ/充電器関係/H003_鉛蓄電池用.pdf)

鉛蓄電池を充電

バッテリーを充電回路から切り離し、降圧型変圧器を繋いで5.2Vくらいに降圧

USBケーブルを経由してガラケー、スマホを充電


これが成り立てば、天気の良い日の昼間に鉛蓄電池を充電し、
夜には鉛蓄電池からスマホを充電、終われば残りで照明利用、
スマホは電池残量気にしながらも多少は利用出来る、

となる、かなぁ。🤔💭

充電回路の説明を読むと、電圧は

(12V(鉛蓄電池の電圧)+4V)×1.4=22.4V必要なようで、

昇圧したとしても手元にある太陽光パネル9Vがもう1枚必要?!

まぁ、まずは手元にある範囲で試してみます。