 | 1908年生まれで08年末にはいよいよ100歳を迎える現役最大の驚嘆すべき巨匠、M・ド・オリヴェイラ。その彼が、鬼才ブニュエル監督が1967年に発表した衝撃的傑作「昼顔」の主人公たちのその後の運命を描くという、夢のような企画に挑戦。貞淑な人妻と娼婦という女の二面性を鮮烈に演じた前作のカトリーヌ・ドヌーヴに代わって、今回はビュル・オジエが謎多きヒロインに挑み、名優のミシェル・ピコリと軽妙で優雅な競演を繰り広げる。
ハンサムで裕福な夫がいるにもかかわらず、昼間ひそかにパリの会員制クラブで高級娼婦として働いていたセヴリーヌ。あれから38年後、彼女の秘密を知る唯一の人物アンリは、パリのコンサート会場で思いがけず懐かしい彼女の姿を発見し、その後を必死に追うが、セヴリーヌにうまく逃げられてしまう。幾度かのすれ違いを経て遂に彼女とディナーの約束を取り付けたアンリは、その席で長年胸に抱き続けた疑問を彼女にぶつけるのだが…。
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