 | マルチに活躍を続ける松尾スズキが、芥川賞候補にもなった自身の同名小説を自ら脚本・監督を手掛けて映画化した異色ドラマです。 ふとしたはずみでオーバードーズに陥り、精神科の閉鎖病棟に閉じこめられてしまったヒロインが、ヘヴィな問題を抱えた患者たちや感情を殺して冷徹に振る舞う看護師たちと接する中で、次第に自分を失っていく恐怖に直面していくさまをリアルなタッチで綴っていきます。主演は内田有紀チャン、共演に宮藤官九郎や蒼井優チャン、りょうに妻夫木聡に大竹しのぶなどなど。
28歳のフリーライター、佐倉明日香(内田有紀)は、ある日目覚めると、見知らぬ白い部屋でベッドに拘束されていた。そこは、精神科の女子閉鎖病棟の中にある通称クワイエットルームと呼ばれる保護室。仕事や恋で行き詰まっていた彼女は、薬とアルコールの過剰摂取で昏睡状態となり、ここに運ばれて来たのだった。自殺の危険性ありと判断された明日香は、そのままこの病棟で監禁状態に置かれることに。明日香がどんなに正論を吐こうが、規則を盾にまるで聞く耳を持たない看護師や担当医たち。そんな中、明日香は“食べたくても食べられない”患者のミキ(蒼井優)に案内されながら、この未知なる不条理世界を少しずつ理解していくとともに、一刻も早く外の世界へ戻るための方策を探り始めるのだったが…。
才人の松尾スズキが芥川賞候補にもなった自身の同名小説を、内田有紀チャンやクドカンや蒼井優チャン主演で映画化した異色のドラマでした。 精神科の閉鎖病棟に入院した女性がさまざまな問題を抱えた患者たちと共同生活を送ります、他にもりょうや大竹しのぶさんに妻夫木聡君にりょうさんたちも出ていました。
ある日ふと目覚めると見知らぬ白い部屋に監禁・拘束されていた内田有紀演じる28才の女性フリーライター明日香、そこは精神科の女子閉鎖病棟内の“クワイエットルーム”と呼ばれる保護室でした。仕事に忙しい彼女はアルコールと睡眠薬の過剰摂取で昏睡状態となっているところを、同棲相手のクドカン演じる鉄雄に発見されここへ運び込まれたのでした。 明日香は蒼井優チャン演じるミキや大竹しのぶ演じる西野や高橋真唯演じるサエちゃんら各自さまざまな問題を抱えた患者たちと共に、そこでしばらく奇妙な共同生活を送ることになるのですが・・・。
劇作家に俳優に小説家やコラムニストなど幅広い分野にわたって多芸多才ぶりを発揮している松尾スズキが、芥川賞候補にもなった自作小説をもとに待望の長編映画監督第2作とのことでした、僕はクドカンと同じで松尾スズキの作品が全て面白いとは思わないですが才能は認めていたので楽しみでした。
これが9年ぶりの長編映画主演となった内田有紀チャンも良かったですが、蒼井優チャンや平岩紙に大竹しのぶにさんにりょうなどは演技が抜群に上手かったです、妻夫木聡君や高橋真唯など豪華役者陣が従来のイメージを打ち破るブッ飛んだ演技を披露していました、何とも風変わりで先の展開の読めない快作になっていました。
最初はお笑いベースで物語は進んでいきますが段々本題に入っていくに連れて、精神的にも肉体的にも疲れ果てていた主人公の内田有紀チャン演じる明日香がクワイエットルームに入った本当の理由も明らかになってきます、この『クワイエットルーム』のミキやサエちゃんに西野ら奇妙な住人たちと色々な経験を重ねることで、また再び生きる気力と生活を取り戻していくというお話しでした。
栗田さんの『こんなに人間が集まっているのに、こんなに孤独に感じる』という言葉、かなり重い意味を持ってましたしラストの筒井真理子さんのチャリンコ全力疾走も笑えました、ハリセンボンや主役ではない妻夫木聡君も存在感があって笑えました、お勧めします。
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