 | 神風特攻隊の出撃基地となった鹿児島・知閲飛行場のそばで、軍指定食堂を営んでいた女主人・鳥濱トメ。若き隊員たちから慕われ、“特攻の母”と呼ばれた実在の女性の視点から、戦争の生んだ悲劇を描いた戦争ドラマ大作です。 芥川賞作家にして東京都知事の石原慎太郎自ら製作総指揮と脚本を手がけ、大型プロモーションを敢行して話題を集めました。岸惠子さんが鳥濱トメを熱演、復元した本物の零戦や凄絶な特攻のスペクタクル場面はもちろん、“21世紀の裕次郎”徳重聡や窪塚洋介、筒井道隆らの織りなす人間群像も見どころかな・・・。監督は「秘祭」でも石原作品を手がけた新城卓。
太平洋戦争末期、圧倒的な劣勢に立たされた日本軍は、最後の手段として爆弾を搭載した戦闘機で敵艦に体当たりする特別攻撃隊の編成を決断する。やがて鹿児島県の知閲飛行場は陸軍の特攻基地となり、そこから多くの若者が特攻隊員として飛び立っていくことになった。軍指定の富屋食堂を営む鳥濱トメ(岸惠子)は、そんな若者たちを複雑な思いで見守り続けていた。特攻出撃が決まったことを家族に伝えることが出来ず、トメに託す板東少尉(窪塚洋介)、愛する人への想いに揺れながらも、そのためにこそ出撃するのだと自分に言い聞かせる中西少尉(徳重聡)、飛行機の故障や悪天候で何度も基地に舞い戻り周囲の冷たい視線を浴びる田端少尉(筒井道隆)…。トメはそんな彼らを大きな優しさで親身に世話するのだったが…。
太平洋戦争末期に“特攻の母”と呼ばれた実在の女性の目線で、若き兵士たちの儚い青春模様を綴った作品でした。 大女優の岸惠子が軍指定の食堂を営みながら、特攻隊員の心を優しく包む主人公を演じていました。 5000万円を費やして復元された『隼』2機のリアルな映像、“喋るな”徳重聡やフライング窪塚洋介に筒井道隆に伊武雅刀らの、豪華実力派俳優陣の熱演も見応えありました。 太平洋戦争末期、追いつめられた日本軍は戦闘機に爆弾を積んで敵艦船に体当たりする特別攻撃隊を編成します。陸軍特攻隊の基地となった鹿児島・知覧飛行場のそばで、軍指定の食堂を営む女主人岸惠子演じるトメは、戻ることのない出撃の日を待つ特攻隊員たちを複雑な思いで見守っていました。 親兄弟への伝言を託す者や恐怖におののく心情を吐露する者、愛する人のため・祖国のために命を捧げようとする彼らを、トメは実母のように世話するのですが・・・。 現都知事の石原慎太郎が脚本と製作総指揮をやっていました、楽しみでしたが全体的にスムーズに感じない所があったり流れ的に良くないと思える所、あまり上手くない描写などがあって少しガッカリしました、でも岸惠子さんの演技はとても素晴らしく思えました。 きっと慎太郎は昔の感性で物語を進めているんでしょうが、僕には分からなかったし昔の『太陽の季節』『狂った果実』などの頃の気持ちなのかな、でもそんなに戦争や特攻隊を美化している訳でもなく良かったんじゃないかと思います。 田端少尉役の筒井道隆くんにトメの娘の礼子役に多部未華子チャンも可愛くて良かった、中西少尉役の徳重聡に板東少尉役の窪塚洋介に中越典子チャンに桜井幸子チャン、筒井君の妻役の戸田菜穂チャンに寺田農さんや伊武雅刀など、オールスター・キャストが少しだけの出演時間で頑張っていましたが、それぞれが短いながらもしっかり演技していましたが“投げっ放しジャーマン”のように感じられる所もありました。 まとまりはイマイチてしたが『特攻隊の母』と呼ばれたトメさんが、特攻隊員のために色々と頑張られた事は伝わってきました、こういう反戦映画は作りつないで・語り繋いで行かなければいけませんね、お勧めします。 |