>>一覧  >>修正   前へ<<  >>次へ


「キャンディ」をお勧めします。

今は亡き、”ジョーカー”のヒース・レジャー主演です。

画像:Candybt1.jpg説明
「ブロークバック・マウンテン」の繊細な演技で一躍絶賛を浴びたヒース・レジャーが、数多の出演オファーの中から選んだのが、彼の母国たるオーストラリア製の本作でした。
劇中では、主人公たちがドラッグ漬けのどん底生活から何とか抜け出すまでを描いていますが、現実にはその後ドラッグの過剰摂取により、28才の若さでレジャーが夭折してしまったのが何とも皮肉で残念でした。彼の相手役を務めた新星アビー・コーニッシュの好演も見逃せません、DVD欲しくなりましたが出ていないみたいです・・・。


 詩人志望の青年ダン(ヒース・レジャー)は、画家を夢見る美女キャンディ(アビー・コーニッシュ)と出会い恋に落ちる。ダンがヘロイン常用者だったことから、ほどなくキャンディもドラッグの世界にハマっていく。やがてキャンディは、ドラッグを手に入れるため街頭に立ち身体を売り始める。そんな彼女の決意を、ダンは黙って受け入れることしかできない。ドラッグとセックスの刹那的な生活を送りながらも、確かな愛を疑わない2人だったが…。


詩人志望の青年ダニエルと画家夢見る女性キャンディ、互いに愛し合いながらドラッグに溺れていく2人は、やがて転落の一途を辿っていきますがその姿を赤裸々に描く青春ドラマでした。
将来を期待されながらも今年1月に早世したヒース・レジャーが繊細な演技を見せてくれていましたが、『このヒース・レジャーの新作映画は、あと何本かしか見られないんだなぁ』と思うと少し悲しい気持ちになりました、ヒース・レジャーが“新たなるジョーカー”を演じた『ダークナイト』も、歴代2位の好成績で早くも『ヒースにオスカーを』の声が挙がっていますからね。相手役のキャンディのアビー・コーニッシュの可愛らしさや、瑞々しい演技や表情もとても印象に残る演技でした。
詩人志望の青年ヒース・レジャー演じるダニエルと画家志望の美しい女性アビー・コーニッシュ演じるキャンディ、若い2人は互いに互いを愛して信用して生きていますが、ドラッグやセックスに溺れる毎日を送っていました。
日々お金に困った生活を送っていましたが2人は結婚、他人のモノを勝手に盗んで売ったりキャンディが売春をしたりして、ドラッグを手に入れるために2人は何でもします。やがて2人は互いにドラッグのために罵り合うようになりますが、そんな時にキャンディに赤ちゃんが出来て2人は考えを改めて、ドラッグに溺れた生活を抜け出そうともがきますが・・・。
ダニエルの友人で大学の准教授に決まったジャンキーのキャスパーを、ジェフリー・ラッシュが相変わらず素晴らしい演技で好演していました、彼がダニエルやキャンディに『(ドラッグ怠惰な生活を)やめられる時にはやめたくない、やめたい時にはやめられない』と言いますがまさにその通りですね。
ヒース・レジャーも愛とドラッグに溺れるダニエルを好演していましたが、それ以上にキャンディ役のアビー・コーニッシュが素晴らしかったです。
激情型の彼女はお金を得るためなら平気?でオヤジと寝たり祖母の形見の指輪を質に入れたり、売春や流産を経験したキャンディはやがて精神に異常をきたし、空気の澄んだ海沿いの厚生施設に入院してしまいます。キャンディの役を好演出来る演技力を持った人は沢山いるでしょうが、アビー・コーニッシュ以上に可愛らしく美しく誠実さと不思議で危うい透明感を持って、キャンディ役を演じきる女優さんはそうはいないと思います。
変われない者と変われる者、救われる者と救われない者の違いが2人を分ける違いなのでしょう、ラスト10分の2人の演技は良かったです、お勧めします。