>>一覧  >>修正   前へ<<  >>次へ


「輝ける女たち」をお勧めします。

カトリーヌ・ドヌーヴ、エマニュエル・ベアール競演です!!

画像:kagayakeruheros1.jpg説明
昔ながらのキャバレーでマジシャンとして働くしがない中年男が、オーナーの突然の死によって否応なく自らの人生を見つめ直すさまを、彼を取り巻く女性たちの人間模様と共に綴る大人のコメディ・ドラマでした。
主演は「ル・ブレ」「ムッシュ・カステラの恋」のジェラール・ランヴァン、彼との因縁浅からぬ女性たちとしてカトリーヌ・ドヌーヴ、エマニュエル・ベアール、ミュウ=ミュウというフランスを代表する女優陣が豪華に共演しています、とくにカトリーヌ・ドヌーヴとエマニュエル・ベアールなんて羨ましすぎです。監督はこれが長編2作目のフランスの新鋭ティエリー・クリファ。


 ニースにある小さなキャバレー“青いオウム”。ここで働くマジシャン、ニッキー(ジェラール・ランヴァン)は幼い頃アルジェリアから亡命し、以来店のオーナー、ガブリエル(クロード・ブラッスール)が父親代わりとなって世話してきた。いまは店の歌姫レアに夢中のニッキーだが、彼には母親の違う2人の子どもがいた。元妻アリス(カトリーヌ・ドヌーヴ)との間に生まれた息子ニノ(ミヒャエル・コーエン)と、幼なじみのシモーヌ(ミュウ=ミュウ)を母に持つ娘マリアンヌ( ジェラルディン・ペラス )だった。そんなある日、ガブリエルが突然自殺した。青いオウムは当然自分が相続すると思っていたニッキーだったが、遺言は相続人としてマリアンヌとニノを指名していた。しかし2人とも店を続ける気はなく、ニッキーの意に反して青いオウムは閉店の時を迎えようとしていた・・・。


往年の劇場文化を継ぐ小さなキャバレーをめぐる人間模様を、レヴューダンスや名曲を全編にちりばめながら、軽妙洒脱に描写しました。
フランスを代表する女優が豪華な共演を魅せてくれていて、カトリーヌ・ドヌーヴにエマニュエル・ベアールにミュウ=ミュウなど、新旧フランス女王級の女優さんの対決も見ものの大人のドラマです。
エマニュエル・ベアールは“シンガーの役だと聞いて、一度は出演をためらった”らしいですが、見事な歌いっぷりで『エラ・フィッツジェラルド』の名曲を披露してくれています、他にも ジェラルディン・ペラスがベッド・ミドラーの名曲『ローズ』もフランス語で聴かせてくれたりもしました。
『青いオウム』という名のキャバレーのオーナーのガブリエルが自殺して、息子同然でキャバレーで一緒に働いていたニッキーや幼なじみで別れた妻のシモーヌ、孫のマリアンヌにニノがパリからやってきます、お葬式にはレアやお店で働いていた者たちの姿もありました。
マリアンヌの母親はシモーヌですがニノの母親はカトリーヌ・ドヌーヴ演じるアリスで今はレアにも好意を抱いている、なんてニッキーは惚れっぽい男なんだろうと思いました、ニノは母親のアリスを避けるなこともありましたしシモーヌとアリスの間にも何かあるようでした。
ガブリエルは遺言で”青いオウム“をニノとマリアンヌに遺します、そこからドラマは始まっていくと言ってもいいでしょう、映画が進んでいくうちに色々な秘密が明らかになっていき、何故ガブリエルがマリアンヌとニノにお店”青いオウム“の権利を遺したのかもわかってきます。
ニッキーにマジックをかけられながら今の夫アントワーヌに逃げられたシモーヌが、マジック用の切られた箱に入れっぱなしになった姿も笑えました、沢山笑える映画でもありましたね。
相変わらず美しかったカトリーヌ・ドヌーヴに歌も見事なエマニュエル・ベアールも最高でしたし、ニッキー役のジェラール・ランヴァンも『ル・ブレ』よりもずっと素晴らしい演技をしていました、後味も良くてとても面白い映画でした、お勧めします。