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「フランシスコの2人の息子」をお勧めします。

予想外の傑作でした。

画像:francisco.jpg説明
これまでリリースしたアルバムの累計セールスが2000万枚を超えるというブラジルの国民的兄弟デュオ、ゼゼ・ヂ・カマルゴ&ルシアーノの幼い日々から成功を勝ち取るまでの、波乱の人生を映画化した伝記ドラマの注目作品でした。
歌手になるという果たせなかった夢を息子に託した父親を軸に、家族の強い絆が描かれます、本国ブラジルでは興行成績の新記録となるヒットを記録したそうです。
父親役のアンジェロ・アントニオが好演を見せるほか、子役たちの瑞々しい演技も印象深い作品でした、母親役のジラ・パエスもお見事でした。エンディングのコンサート場面では、実際の兄弟と父親ら家族の姿も挿入されています。


 ブラジルの田舎町。小作農として働くフランシスコ(アンジェロ・アントニオ)は、愛する妻エレナ(ジラ・パエス)と7人の子どもたちと貧しいながらも仲むつまじく暮らしていた。そんなフランシスコの夢は息子たちをプロのミュージシャンにすること。そのために、なけなしの家計をさらに切り詰め、長男のミロズマル(ダブリオ・モレイラ)にはアコーディオン、次男のエミヴァル(マルコス・エンヒケ)にはギターを買い与える。兄弟は独学で歌と演奏を身につけていくが、地代が払えなくなった一家はついに土地を追い出されてしまう。仕方なく一家は都会へと移住し、兄弟は家計の足しにと、バスターミナルで路上ライブを始める。やがてそれは評判を呼び、兄弟は人気者となっていくが…。



貧しい家庭に生まれブラジルの国民的歌手になったゼゼ・ヂ・カマルゴ&ルシアーノの、苦難の軌跡を映画化したものでブラジルでは歴代の興行収入記録を塗り替えたとか、その数奇で感動の実話を基にしたヒューマン・ドラマでした。
僕はこの映画もブラジルの人気歌手のゼゼ・ヂ・カマルゴ&ルシアーノを知らなかったので、とても新鮮にこの映画を受け入れる事ができました、思っていたよりもずっと面白くて素晴らしい映画でした。
父フランシスコは小作人で苦労したので子供たちには苦労させまいと、歌手のデュオをやらせようとしますが沢山の子宝に恵まれて、妻のエレナに『聖歌隊が出来る』と言われてしまうのには笑いました。
子供のミロズマルは音痴でしたが楽器の才能があってハーモニカやアコーディオンをやらせます、フランシスコは街の皆やエレナの父に『フランシスコは頭がおかしくなった』と陰口を叩かれても、必死に子供たちのために作物を売ったりエレナの父に追い出されても息子たちを歌手にしようとします。
なんとか楽器を手に入れますが家は火の車で末の息子は歩けないことが分かります、そんな暗い雰囲気を感じ取ってかやがてミロズマルとエミヴァルは路上ライブを開き、兄弟カントリー・デュオとして成功していきます。
途中でいかにもインチキ臭いプロデューサーというミランダに騙されますが、ミランダは心を入れ替えてキチンとした音楽プロデューサーになり、またフランシスコはミロズマルやエミヴァルたちを彼に預けます。
そこからは予想していなかった展開が待っていました、『事実は小説より奇なり』とは良く言ったモノです、何故題名が『フランシスコの2人の息子』なのかも納得出来ました。
ラストのフランシスコの“リクエスト攻撃”も笑えたし感動的でしたが、エ・オ・アモールはとても素晴らしい曲でした、フランシスコが奪われた彼らの生まれた農場を見に行ったシーンも良かったなぁ〜、やっぱり家族や子供たちを引きずり回したフランシスコはイカれていたのかもしれません。
お勧めします、やっぱりフランシスコはイカレテました、素晴らしいサクセス・ストーリーでした。