 | ヴァンパイアが人類の守護者として共存するという、過去とも未来ともつかない架空の世界を舞台にしたSFホラーアクションです。 突然変異によって、人間を無差別に襲撃する凶悪な新種ヴァンパイアが誕生し、人類とヴァンパイアは協力してこの脅威に対抗するが・・・・。いわゆるヴァンパイアもののお約束をことごとく破り、ヴァンパイアが教団を組織していたり、人類を守っていたりという大胆な新設定が見ものですが、ちょっと『ブレイド シリーズ』に似ていましたかね。「ロード・オブ・ザ・リング」3部作でその名を知られた、WETAデジタルによるVFXも見どころでした。 主演は「ダーク・ウォーター」のダグレイ・スコット、共演はサフロン・バロウズにレオ・グレゴリーなど。
錬金術の失敗により疫病が蔓延した世界。危機に陥った人類は、同じく錬金術で生み出された不死の種族=ヴァンパイアが自らの血液から開発したワクチンによって救われた。それから数百年、教団を組織したヴァンパイアは人類の守護者として崇められ、人間たちは生き血と引き替えにワクチンを手に入れることによって共存を保っていた。だがある時、突然変異によって凶悪な新種のヴァンパイアのエドガー(レオ・グレゴリー)が誕生し、無差別に人間を襲い始める。人類との共存社会が崩壊することを恐れた教団は、人望ある修道僧サイラス(ダグレー・スコット)に事態の収拾を命じ、サイラスは人間側の女性刑事リリー(サフロン・バロウズ)とともに新種ヴァンパイアのエドガーを追い始める。
ヴァンパイア&人間対新種のヴァンパイアというと、傑作の『ブレイド・シリーズ』を思い出してしまうような設定ですが、『ロード・オブ・ザ・リング』3部作のWETAデジタルによる、最新VFXシーンが結構評価の高い作品でした。 沢山の疫病が流行り幾つもの遺伝子レベルの実験で、奇跡的な産物として吸血鬼=ヴァンパイアが生まれたというのは面白いアイデアだと思いました、普通の人間の母親から遺伝子の影響でヴァンパイアが産まれそれが全て男だというアイデアも斬新でしたね、ペストやインフルエンザも錬金術の実験の産物というのも新しかったです。 『ブラザー』と呼ばれるヴァンパイアの種族は長い間人類を“保護”してきましたが、エドガーという元遺伝学の神学者で科学者の新種のヴァンパイアが誕生して人間を襲い、リリーとヴァンパイアの次期幹部でエドガーと真の“ブラザー(兄)”のサイラスが捜査にあたります。 リリーがとても魅力的な女性刑事として描かれていましたし、エドガーとサイラスの双方に狙われるというアイデアも面白かったです、でもWETAのチームが参加しているということや評価の高さを考えると、もっと良いものが出来たんじゃ無かったかなぁとも思いました。 静かな作品でしたが“ブラザー”の種族に起こった奇跡と、その奇跡をサイラスから託されたリリーの表情も良かったです、お勧めします。 |