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「灯台守の恋」をお勧めします。

なかなか味わい深いです。

画像:toudaimori4419.jpg説明
1960年代、まだ灯台が自動化されていなかった時代を舞台に繰り広げられる大人の純愛ドラマです。
よそ者の灯台守と地元の人妻との許されぬ恋を、「パリ空港の人々」「マドモワゼル」のフィリップ・リオレ監督が情感豊かに描きだしました。夫と男の間で揺れる人妻を熱演したのは、「仕立て屋の恋」やリオレ監督の「マドモワゼル」でもヒロインを演じた実力派サンドリーヌ・ボネール。ケルト文化の影響を残すロケ地ウェッサンの、神秘的なたたずまいも印象に残ります。共演は「ボン・ヴォヤージュ」のグレゴリ・デランジェールに「ボディスナッチ」のフィリップ・トレトン、『愛されるために、ここにいる』や『潜水服は蝶の夢を見る』のアンヌ・コンシニ。


 1963年、“世界の果て”と呼ばれるブルターニュ地方の辺境、ウエッサン島。そこでは、イギリスから渡ってきたケルト人の子孫たちが、厳しい自然に打ち克つため強い結束を守って暮らしていた。ある日この島に、アルジェリア戦争帰還兵アントワーヌ(グレゴリ・デランジェール)が、イヴォン(フィリップ・トレトン)率いる灯台守の一団に加わるためやって来た。よそ者であるアントワーヌは村人たちの冷たい仕打ちに耐えながら、イヴォンの下で過酷な灯台守の仕事を始める。次第に仲間として認められるようになるアントワーヌだったが、やがて、イヴォンの妻マベ(サンドリーヌ・ボネール)と許されぬ恋に落ちてしまう…。


フランスのブルターニュの小さな島へ灯台守としてやってきた帰還兵と、地元の人妻との許さない恋をフィリップ・リオレ監督が、大人の純愛を情緒豊かに描いていました。
『愛されるために、ここにいる』や『潜水服は』のアンヌ・コンシニが主演女優とのことだったので、とても楽しみにしていましたがアンヌではなく、灯台守の家を売ってしまおうとするアンヌとお母さんのマベのお話を、アントワーヌが亡きマベに送ってきた著書とおばさんのジャンヌの懐古で綴られた物語でした。
ジャンヌの回想と現在とを交錯させた形でストーリーは綴られます、島に赴任してきた新しい灯台守のアントワーヌと、島の缶詰め工事で働く灯台守イヴォンの妻でジャンヌの妹(姉?)マベの、許されぬ恋の行方を描いていました。
新しくジュマンの灯台守としてやってきたのは元時計職人のアントワーヌ、予備兵として招集されて右手を負傷して帰還、逃げるように島の灯台守の仕事に志願して島にやってきました。
とにかく島や灯台の姿が圧倒的な存在感を示していました、マベが亡き父親に『岩場』と『宝石』の合成語で”カジュー“と呼ばれていたのも素敵なエピソードでした、イヴォン役のフィリップ・トレトンも次第にアントワーヌと打ち解けていく灯台守役が似合っていました、何時も恐い役のフィリップ・トレトンがいい人の役をしていたのには驚きましたが。
アコーディオンの挿話も素晴らしかったです、ラストのカミーユ(アンヌ・コンシニ)の今は自動化されてしまったジュマンの灯台を見つめて、家を売るのを思いとどまるシーンも印象的でした、ヨーロッパ映画らしい綺麗な映像も素晴らしかったです、お勧めします。