 | CGやワイヤーワークに頼らず生身の肉体を駆使して壮絶なアクションを展開し、世界に衝撃をもたらしたタイ映画「マッハ!」。本作はその「マッハ!」でアクション監督を務めたパンナー・リットグライ監督が、さらなる限界に挑戦すべくタイ全土から本物のトップ・アスリートをスカウト、危険極まりない命懸けのアクション・シーンを撮り上げたハード・アクション・ムービーでした。主演はパンナー監督の愛弟子としてムエタイに空手をはじめ数々の格闘技をこなす、期待の新星ダン・チューボン。
国家特殊部隊の刑事デュー(ダン・チューポン)は、危険な潜入捜査の末に麻薬王ヤン将軍(ノッポン・ゴーマラチューン)の逮捕に成功する。しかしその際、隊長のリーダムロンが命を落としてしまい、デューは失意の日々を送っていた。そんなデューを励まそうと、タイ・テコンドーの金メダリスでもある妹ニュイ(ゲーサリン・エータワッタクン)は、スポーツ慰問に兄を誘う。こうしてデューは、テコンドーやサッカー、ラグビー、体操といった各種競技のチャンピオンが集う慰問団とともにタイ国境沿いの村を訪れた。ところが村は、ヤン将軍の釈放を求める武装ゲリラによって襲撃され、慰問団も村人ともともに捕えられてしまう。窮地に陥った慰問団の面々は、自らの競技で培った肉体と技のみを武器に武装ゲリラに立ち向かうのだった。
アクション映画を特集した一本で、“肉体派アクション”の『マッハ!』でアクション監督をやったパンナー・リットグライによる、武装ゲリラが支配する村を救うべく、身体能力抜群の男女7人が活躍します。 CGに頼らない生身のアクションは迫力満点でカッコいいですよね、『アルティメット』や『マッハ!』を思い出しました。 オープニングからド派手なアクション・シーンの連続で、『これ何人か死んでるんじゃないか』といったシーンの連続でした、ハリウッドの映画のアクション・シーンを見慣れている僕らにとっては真新しいものではありませんでしたが、生身の人間のアクションという緊迫感がヒシヒシと伝わってくるようでした。 やっとの思いでヤン将軍を逮捕したデューでしたが相棒のリムローンタイを失ってしまいます、ところが気分転換にスポーツ省のボランティアに妹に誘われてパト村へ行きますが、そこでヤン将軍の部下がパト村の村人たちを人質に取ってヤン将軍の解放を首相に要求します、果たしてディーや村人たちの運命はどうなってしまうのでしょうか。 このヤン将軍を慕う部隊の残虐ぶりは立派?なものでしたが、復讐を誓ったディーや村人たちの反撃も凄い迫力がありました。 デューやゲリラ部隊が火や火の粉のついた棒で殴り合いをするシーンも見応えありましたし、怒涛の後半は無謀とも思える村人たちの反撃が凄くてただただ圧倒されました、土と汗の匂いがしてくるような泥臭いアクションでしたが、生身の迫力って素晴らしいなと思わせてくれるラストでした。 お勧めします、アクション映画の基本を思い知らされた気分でした。 |