 | イラストレーターを夢見て上京したものの、就職先の上司と衝突して会社を飛び出したヒロイン。そんなとき、姉が倒れたとの連絡が入り、彼女は和歌山県の片田舎にある実家へ戻るのだが…。 インディーズ映画出身の安田真奈監督が、自身のOL時代の経験を基に描いた人情ドラマです。「スウィングガールズ」「 サマータイムマシン・ブルース 」、ドラマ「のだめカンタービレ」の人気女優・上野樹里が主人公となる3姉妹の次女に扮し、存在感ある好演を見せています。父親役にはベテランシンガーの沢田研二があたり、こちらも頑固親父を熱演、次女にはママになられた本上まなみさん、三女には新人の中村静香が抜擢されていました。
計を度外視してまで“お客様第一”と言い続ける電器屋の父に反発して田舎の実家を離れ、東京のデザイン会社でイラストレーターとして働く21歳の怜(上野樹里)。まだ新人にもかかわらず自己主張は一人前で、ある時、ついに上司と衝突、その勢いで会社を辞めてしまう。そんな怜のもとに、妹の香(中村静香)から長女の瞳(本上まなみ)が倒れて入院したとの手紙が届く。あわてて実家へと帰省した怜だったが、実のところ、入院したのは瞳ではなく骨折した父の誠一郎(沢田研二)だった。ソリの合わない父が骨折したぐらいでは帰ってこないだろうと考えた香が嘘の手紙を書いたのだった。まんまと家業の電器店を手伝わされるハメになり、ますますふてくされる怜だったが…。
地方の昔ながらの電気店を営むガンコな父親と、そんな彼の生き方が理解出来ずに反発する次女。 そんな父親とヒトミ・レイ・カオルの3姉妹の親子の絆が、父親の骨折という事件で一つになっていく様を、時にはコミカルに時にはホロリとさせながら綴っていきます。 ガンコ親父役のジュリーこと沢田研二さんと、長女ヒトミ役の本上まなみさん目当てでみましたが、この作品もなかなか面白かったです。 ガンコ親父に反発して田舎の家を飛び出して東京へ行った次女レイと、ガンコ親父や姉妹の絆の強まっていく姿を描くというさほど新鮮味は感じられないテーマでしたが、役者陣の頑張りでなかなか面白い映画になっていました。 昔ながら電気屋で量販店におされて商売は苦しく、昔からのお得意さんを失いながらも修理などをして、なんとか電気店を続けているという設定が妙にリアルでいいです。 電気屋なのに電気を止められたというエピソードは笑えました、 勿論それには父親一郎の娘達に対する思いがあっての事なんですが。 ジュリーのガンコ親父役も堂に入った感じで良かったですが、ヒトミ役の本上まなみさんは主人公レイ役の上野樹里よりも光ってました、落ち着いた演技っぷりも素敵でした。 三女カオル役の中村静香チャンも、新人さんとのことなんですが落ち着いていて良い演技してましたよ、彼女もこれからが楽しみですね。 こうなるんだろうなと結果が分かるような映画でしたが、ジュリーや本上まなみさんや上野樹里に中村静香の好演もあっていい映画になっていました、お勧めします。 |