 | 自由奔放な快楽主義者として、無数の女性たちと甘美な恋愛遍歴を重ねた18世紀の伝説的プレイボーイ、カサノバ。過去にもアラン・ドロンをはじめ、多くの人気スターたちが扮してきたこの御馴染みの主人公に、今回はヒース・レジャーが新たに挑戦しました。 あの「ブロークバック・マウンテン」での朴訥なカウボーイ役とはうって変わり、いささかお調子者の伊達男を軽妙洒脱に好演し、観る者を魅了しています。 共演には「アルフィー」のシエナ・ミラーに「蜘蛛女」でラッセ・ハルストレム監督の愛妻のレナ・オリン、「運命の逆転 」からもう17年のジェレミー・アイアンズにオリヴァー・プラットやナタリー・ドーマーなど、結構豪華でした。 監督は「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」「ショコラ」の名匠、ラッセ・ハルストレム監督です。
18世紀のヴェネチア。巷はどんな女性も虜にしてしまう究極のプレイボーイ、カサノバ(ヒース・レジャー)の噂で持ちきり。当のカサノバは、修道女との戯れが役人に見つかり御用となってしまう。結局、今回は総督の計らいでなんとか無罪放免となったカサノバだったが、強力な後ろ盾を得るため良家の子女と結婚する必要に迫られる。さっそく富豪の娘ヴィクトリア(ナタリー・ドーマー)を口説き落とし婚約を取り付けるカサノバ。ところが、そんな彼の前に、男勝りの剣の腕前と知性を兼ね備える美貌の令嬢フランチェスカ(シエナ・ミラー)が現われる。そして自らのプレイボーイぶりを舌鋒鋭く批判されたカサノバは、逆に彼女に対する恋の炎をメラメラと燃え上がらせてしまう…。
ヒース・レジャーが稀代の色男カサノバに扮した物語です、確かにヒース・レジャーはこういった役は似合いますね〜、ラッセ・ハルストレム監督というのも興味が湧きます。 シエナ・ミラーが男装の麗人に扮したり、ペンネームを使って女性の恋愛について出版をしたり、カサノバに愛されるフランチェスカを好演していました。 ヴェネチアの提督がカサノバの友なのですが、ローマから不満が来てるので早く名家の娘と結婚しろと言われます、謝肉祭(カーニバル)の日に娶れと忠告されます。 お話はこれまでの『ドンファン』や『カサノバ』とあまり変わりないように思えました、女たらしのカサノバが素晴らしい女性フランチェスカと出逢い、そこからカサノバと従者のルポが追っ手を煙に巻きながら・・・・といったお話でしたが、少しお色気路線は控え目でコメディ色が強かったですね。 今回はジェレミー・アイアンズやオリヴァー・プラット、レナ・オリンがそれぞれ魅力的な役柄で登場して、こちらを楽しませてくれました。 ナタリー・ドーマーという女優さんが ヴィクトリア役に挑んでいますが、ナタリー・ドーマーはこの作品が劇場映画のデビュー作のようでした、この女優さんはこれから間違いなく伸びてくると思います、要チェックです。 ラストのちょっとしたドンデン返しも、ラッセ・ハルストレム監督ならではの モノを感じました、ただの結末では終わらないと思いましたが・・・・。 僕はこれまで"ドンファン"が実在の人物で"カサノバ"が架空の人物だと思っていたら、実際には逆で"カサノバ"が実在の人物で"ドンファン"が架空の人物でした、凄い人がいたものです。 ラッセ・ハルストレム監督だけに上品な"カサノバ"でした、ラブ・コメディとしても面白かったです、お勧めします。 |