>>一覧  >>修正   前へ<<  >>次へ


「マッチポイント」をお勧めします。

アレンがNYを離れてロンドンで撮った、ラブ・サスペンスです。

画像:matchpoint01.jpg説明
長年NYをホームグラウンドにして洒落た恋愛喜劇を撮り続けてきた才人ウディ・アレンが、今回初めてロンドン・ロケを敢行しました。
イギリスの上流社会で立身出世を目論む野心家の青年の、気になる運命を珍しくシリアス・タッチでスリリングに描き、近年の彼の作品の中でもひときわ高い評価を得た注目作です。
クールで打算的な青年主人公クリスの人生設計を狂わす運命の女を、スカーレット・ヨハンソンが官能的な魅力たっぷりに演じ、観客の目を釘付けにしています。主演は「ベルベット・ゴールドマイン」「Bモンキー 」のジョナサン・リース=マイヤーズと、圧倒的な存在感でウディ・アレンの新たなミューズとして次回作への出演も決定したスカーレット・ヨハンソン。「 Dear フランキー 」のエミリー・モーティマーに「 ショーン・オブ・ザ・デッド 」の母親役が強烈なペネロープ・ウィルトンに、「 オールド・ルーキー 」のブライアン・コックスなどが出演しています。


 イギリス、ロンドンにある会員制の高級テニス・クラブでコーチとして働き出した、元プロ選手のアイルランド人青年クリス(ジョナサン・リース=マイヤーズ)。クラブの会員である金持ちの御曹司トム(マシュー・グード)の知己を得たクリスは、やがてトムの妹クロエ(エミリー・モーティマー)と親しく付き合うようになる。そんなおり、クリスの前に、甘く危険な香りを全身から放つ魅惑的な女性ノラ(スカーレット・ヨハンソン)が出現。トムの婚約者である彼女は、女優として成功するのを夢見るアメリカ人女性だった。クロエと結婚し、裕福な家族の後ろ盾を得て、クリスの人生がとんとん拍子で出世したのとは対照的に、ノラが女優となる夢は早々に潰え、トムとの恋愛関係も破局。そんななか、クリスは、ノラの官能的な魅力に溺れて彼女と不倫の仲に陥り、次第に深みにはまっていく・・・・。



ジョナサン・リース=マイヤーズは若くてカッコいいけど、いままであまり「これが主演作」といった映画がありませんでしたね。「Bモンキー」ではアーシア・アルジェントと、「 私は「うつ依存症」の女」ではクリスティーナ・リッチとベッド・シーンなどがある羨ましい役どころでしたが、この映画ではスカーレット・ヨハンソンとラブ・シーンがあってついに大作の主演も果たしましたしね。
スカーレット・ヨハンソンとジョナサン・リース=マイヤーズによる、ウディ・アレンのラブ・ストーリーです。
なんかあまり”アレン作品”という感じは受けなかったのですが、アレンが得意とするミステリーであり辛らつな皮肉が込められたコメディではあると思いました、スカーレット・ヨハンソンがとても魅力的で綺麗でした、ジョナサン・リース=マイヤーズじゃなくもスカーレットにホレますよ!
クロエ役のエミリー・モーティマーも僕は大好きな女優さんですが、やっぱりスカーレットの美しくて妖艶な魅力には、アンJの魔力に似た魅力を感じました。
この『マッチ・ポイント』でアレンはスカーレットにメロメロになったみたいですね、既にこの秋には『タロットカード殺人事件』が公開、最新作『ミッドナイト・イン・バルセロナ(原題)』でもコンビを組んでいます、アレンはスケベおやじですがモテますからね〜。
アレンがメロメロになるのも分かる程、今のスカーレット・ヨハンソンは綺麗で美しくて魅力的ですね、この作品でもその魅力は全開で主演のマイヤーズが、スカーレットの妖艶な魔力にも似た魅力で浮気してしまうのもわかります。
母親役に「 ショーン・オブ・ザ・デッド 」や「アイリス」のペネロープ・ウィルトンを、もってきた事にも拍手を送りたいです、
『マッチ・ポイント』という題名はいかにもアレンらしく、皮肉が効いているなと思いました。
映画冒頭のセリフで『男は人生の深遠を覗き”運に恵まれた”と呟く。ただ、運に左右される人生は不安だ、自分の力が及ばないからだ。試合でテニスボールがネットの上にはずんで、運良く向こうに落ちたら勝ち、こっちに落ちたら負けだ。』とありますが、最後までこの”運”にクリス・ノラ・トム・クロエ達は翻弄されながら、物語は進んで行きます。
とくに主役のクリス(ジョナサン・リース=マイヤーズ)とノラ(スカーレット・ヨハンソン)は、この”運”にもてあそばれていきます、そして最後までこの”運”によって生死さえも決められていきます。
トムが最後にクリスと妹クロエの子供に「立派じゃなくとも、”運”が良ければそれでいい」と言います、ここもアレンらしく皮肉っていましたね、ある事で腹をくくっていたクリスですが”運”が良かったのか悪かったのか、つかまらないでいる自分を嘆きながら軽く微笑むシーン、これこそがアレンが伝えたかったことなのでしょう。
『人は運が良ければ幸せなのだろうか、運が悪くても幸せなのか・・・・』、それがこの映画のテーマのように思えました、後味がいい映画ではありませんでしたがそれこそがアレンが求めていたものなのでしょう。
お勧めします、新しいアレン映画の傑作の一つではないかと思います、是非あなたも”運”に翻弄される2人を通して、自分の幸せについて考えてください。