 | では早速、「最主演男優賞」獲得のショーン・ペンを見て行きましょう。 彼は1960年生まれの43歳、丁度僕と10歳違いですね。お父さんは監督でお母さんは女優、当然のようにペンも俳優で、弟・クリストファー(クリス・ペンとして沢山の映画にも出ています、あんまり似てないです、小デブだし)も俳優です(この記事書いた後に亡くなりました、ご冥福をお祈りします)。 エネリオ・エステベス、チャーリー・シーン兄弟とは幼い頃からのご近所で、クリスが8歳の時に8ミリのカメラを与えられたことから、一緒に短編の映画を撮りはじめました。 若い頃からその演技力には定評があり、91年には監督として「インディアン・ランナー」のメガフォンを撮ることになる。 85年にはあの歌手のマドンナと結婚し、86年に「上海サプライズ」で夫婦共演、のちに彼は「金のためにやった生涯唯一の作品」と語っているそうな、僕はまだ視ていませんがヒドイ作品だったのかな?ペンは彼女の写真を撮ろうとしたカメラマンを叩きのめして、ロスの刑務所で60日間の拘留を命じられた。 しかしそのマドンナとも89年に離婚、丁度この頃から彼は全世界の注目を集める事となった、色々な意味で。 早くからその才能を開花させたペンは、「カラーズ」でデニス・ホッパーと、「俺たちは天使じゃない」でロバート・デ・ニーロと、「カリートの道」ではアル・パチーノと共演して更に演技力に磨きをかける。 「デッドマン・ウォーキング」「ギター弾きの恋」「アイ・アム・サム」と今回のオスカーを獲得した「ミスティック・リバー」の4回も主演男優にノミネート、「デッドマン・ウォーキング」での凄まじい死刑囚の目も忘れられないが、やっぱり「アイ・アム・サム」での演技が忘れられません、この時の受賞者はデンゼル・ワシントンで僕は彼の大ファン。でも「アイ・アム・サム」のペンと「トレーニング・デイ」のデンゼルとでは、ペンの方が優れていると思います、ただあの時は「デンゼルをオスカーに」キャンペーン中のデンゼルに軍配が上がっただけ、今年は文句なしでしょう。 今年の授賞式に姿を見せた瞬間に、彼の受賞を確信しました、勿論今回は監督で俳優でもあるクリント・イーストウッドをリスペクト・尊敬していたからだとは思いますが。 今まで一度も授賞式に姿を現さなかった男です、今回の彼はよほどイーストウッドを尊敬していたのでしょう、だからといって今までの監督や共演者を尊敬していなかったわけではないでしょうが。 スピーチでどんなコメントをするか楽しみだったんですが、しょっぱなからイラク戦争を批判していましたね、他のノミネーション俳優や全ての俳優たちを讃えていましたね。 ニコルソン(ペンが絶大な信頼をよせている.3作目の監督作プレッジにも主演していました)やダウニーJr.(ワン・モア・タイムやオンリー・ユー等がお勧め)の名前も出していましたね、全員がスタンディングのオスカー受賞は気持ちがいいですね、皆仮の演技の上手さ・演技にかける情熱の熱さを知っていたのですね。僕も嬉しかったです、早く「ミスティック・リバー」が観たくなりました。 最後に愛妻でスピーチでもお礼を言っていたロビン・ライト・ペンとの、ほほえましい話を。 二人はコーヒー・ショップで86年に初めて出会い、お互い10秒くらい見詰め合ったそうです、90年に「ステート・オブ・グレース(エド・ハリスやゲイリー・オールドマンも出ていて結構楽しいです)」で共演して再会を果たす。そこから二人の仲は急速に深まります、そして二人の息子ディランとホッパーを儲けて96年に結婚します。97年に「シーズ・ソー・ラヴリー(お勧め!)」や98年には「キャスティング・ディレクター」で共演、仲の良いところを見せてくれます、本当にペンの言葉通り「浮き沈みの激しい性格」の彼を暖かく包み込んでいるようです。 おめでとうペン、来年も授賞式に出演して戦争批判を大声で訴えてネ。
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