>>一覧  >>修正   前へ<<  >>次へ


「僕の大事なコレクション 」をお勧めします。

ウクライナの風景も素敵でした。

画像:colection01.jpg説明
日本でも話題となった新鋭作家ジョナサン・サフラン・フォアの傑作ユーモア小説『エブリシング・イズ・イルミネイテッド』を、「ロード・オブ・ザ・リング」のイライジャ・ウッド主演で映画化したものです。
祖父のルーツを探るためウクライナへとやって来たユダヤ系アメリカ人の主人公が、地元の陽気な青年とその祖父をガイドに繰り広げる珍道中と、やがて明らかとなるこの土地に秘められた悲しい過去の物語がユーモラスかつハートフルに綴られています。
監督はこれまで「ニューヨークの恋人」など俳優として活躍してきたリーヴ・シュレイバーです、この映画が記念すべきデビュー作となりました。



 ユダヤ系アメリカ人青年のジョナサン(イライジャ・ウッド)は、家族にまつわる品物をなんでもコレクションしてしまうヘンな趣味の持ち主。ある日彼は、祖母から、亡き祖父と見知らぬ女性が一緒に写っている古い写真を渡される。それがきっかけで、祖父の命の恩人だという写真の女性アウグスチーネを捜すため、祖父の故郷ウクライナへと向かったジョナサン。ところがそんな彼を現地で出迎えたのは、ブロークンな英語しか話せない通訳兼ガイドの青年アレックス(ユージン・ハッツ)と、盲目だと言い張りながらオンボロの車を運転する彼の祖父(ボリス・レスキン)、そして犬嫌いのジョナサンのことなどお構いなしにやたらと吠えまくる猛犬サミー・デイヴィス・Jr.Jr.だった…。


俳優としてちょっと頼りない主人公の脇役として、貴重な存在感を放ってきたリーヴ・シュレイバーですが、初監督作でこれだけのものを作ってしまうとは思いませんでした、凄い天才なのかもしれません!!
「ビン底メガネのイライジャ・ウッドが、奇妙な仲間とともに珍道中を繰り広げる、ハートフルなコメディ」と説明されていましたが、ラストにはとても大きくて深い物が隠されているドラマだと分かりました。
リーヴ・シュレイバーは本当に監督に向いているのかもしれませんね、イライジャ・ウッドと奇妙な仲間達の奇妙な珍道中を描いているようでいて、本当は凄い事を伝えているように感じます、間違いなく監督に向いていると思います。
イライジャ・ウッドも『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのフロドを演じるまでは、こういった役が多かったのでとても上手に演じているように思います、こういうちょっと気弱で神経質な好青年を演じさせたら美味いですよねね視覚的にもピッタリときます。
脇役の俳優さん達も素晴らしいけど、普段目にする事が無いウクライナの風景を堪能できるという魅力もあります。
特に青年アレックス役のユージン・ハッツと祖父アレックス役のボリス・レスキン、リスタ役のラリッサ・ローレットが素晴らしかったです。アレックスがアメリカカブレ(アメリカ好き)で”ニグロ”という言葉やマイケル・ジャクソンが好きだという設定も笑えるけど、リスタがラスト間際に発する言葉が印象的でした、「オマエは横井庄一かっ!」と思わずツッコミを入れたくもなりましたが・・・・・・・(嘘)。
ラストには思わぬドラマも隠されていますが、それがこの映画を素敵で素晴らしいものにしていると思います。
単なるハートフル・コメディというだけでは終らせずに、コミカルながらも素晴らしい人間ドラマに仕上げていました、お勧めします。