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「ステイ」をお勧めします。

なかなか面白い、サイコ・サスペンスでした。

画像:stay04.jpg説明
「チョコレート」「ネバーランド」のマーク・フォースター監督が、「生と死」「夢と現実」の狭間のような奇妙な時空をさまよう、主人公の姿を描く異色のサイコ・サスペンス・スリラーです。
時空が歪んだ不思議な世界観が、斬新なヴィジュアル表現で鮮烈に描かれてゆきます、僕だけでなくアナタもこの「ステイ」を観て、しばしカオスな世界に浸ってみて下さい。
主演は「トレイン・スポッティング」「スター・ウォーズ」シリーズのユアン・マクレガーです、「21グラム」「キング・コング」のナオミ・ワッツや「きみに読む物語」のライアン・ゴズリング、「モナリザ」のボブ・ホスキンスや「 好きと言えなくて 」のジャニーン・ギャロファロなども出ていました。



 ニューヨークの有名な精神科医サム(ユアン・マクレガー)が新たに受け持つことになった患者は、ミステリアスな青年ヘンリー(ライアン・ゴズリング)。予知めいた能力を持つヘンリーは、3日後の21歳の誕生日に自殺すると予告する。一方、自殺未遂経験を持つサムの元患者で恋人のライラ(ナオミ・ワッツ)は、自分と同じ自殺願望を持つヘンリーに興味を抱く。やがて、誕生日を前についに行方をくらましてしまったヘンリー。彼を救おうと必死で行方を捜すサムだったが、次第に彼の周りで、現実の世界が奇妙に歪み始める…。



説明でこの映画は”不条理”というか、「現実と虚構の中を主人公が彷徨う」とあったので、ある程度の難解さというか混沌としたストーリーは覚悟していました。
はじめは分かりやすく見えていたのですが、中盤アタリからはかなり主人公サム(ユアン・マクレガー)が迷宮に入ってしまったかのように混沌としてきます、彼を通して映画を観ている僕達もカナリしっちゃかめっちゃかになって行きます・・・・。
でもやがて最後にはどういうストーリーかは分かってくるので、こういった主題の映画としては分かりやすいと思います。
サム(ユアン・マクレガー)は必死に、ベス(ジャニーン・ギャロファロ)の患者であったヘンリー(ライアン・ゴズリング)が自殺するのを防ぐため、ライラ(ナオミ・ワッツ)達の助けを借りて東奔西走するんですが、段々とおかしな世界へと引き込まれるようになっていく・・・・・・。
僕も段々とおかしく(奇妙な)なっていくストーリーに「どうしたんだろう、これはどうなっていくんだろう」という展開になっていきます、サムとヘンリーが重なって行くように物語は進んで行き・・・・・・。
映画の最後にはこのストーリーの全容がほぼ明らかになりますが、それが全てではありません、なおこちらが考えさせられてしまうようなラスト・シーンでもあります。
皆さんにも観て感じ取って欲しいので、あえてココでは全ては書きません、是非皆さんもご覧になって考えてみてください。
この映画は原題も「Stay」というんですが、ラストでその意味も分かります、僕はとてもいい題名だと思っています。
ユアン・マクレガーも良かったですが、ライアン・ゴズリングが「Half Nelson」でオスカーにノミネートされた理由も分かりました、この子一作ごとに演技が上手くなっていますね。
ナオミ・ワッツも素晴らしかったです、もっと若いうちから注目される存在であったならと悔やまれます。
お勧めします、賛否両論あるようですが、単なる難解で幻想的な作品には終らせなかったことに拍手を送りたいです!!