 | 迷門アルバトロス社がおくる、低予算のゾンビ映画です。 最近は少し落ち着いてきましたが、世界中の話題となった"BSE 狂牛病"をゾンビ映画に取り入れた作品です。 舞台もアイルランドとちょっと珍しいですが、製作国もアイルランドです、最後にあるちょっとした『どんでん返し』が面白かったです。 監督は脚本も手がけたコナー・マクマホン、ヒロインにはマリアン・アラージョが扮しています。
片田舎を車で旅行していたマーティン(デビッド・ライアン)とヘレナ(マリアン・アラージョ)は誤って1人の男を轢いてしまう。慌てて男を車に乗せ、助け出そうとした矢先、絶命したはずの男が突然起き上がり、マーティンに襲い掛かった!ヘレナは助けを求めに外へ出たが、そこは廃墟と化していた。そして近寄ってくる人影…それはもはや人間の姿をしていないマーティンだった。まともな人間は誰も残っていない。頼れるものは、武器と自分自身だけ…。
アルバトロスの作品だしあんまり期待していなかったら、結構面白いゾンビ映画でした。 これも一種のサバイバル・ホラーになるんだろうけど、低予算ながらしっかりと"ゾンビ"していましたよ、単なる"B級映画"と切って捨てるには惜しい作品でした。 有名な役者を使って、クソ面白くも無い”アクション・サバイバル・ホラー”になりさが成り下がってしまった最近の『ゾンビ映画』に比べたら、低予算で特殊メイクすら未完成ではあるものの、よっぽど『ゾンビ映画』として面白かったです。 だって”牛ゾンビ”は出てくるし、夜になると寝てしまうゾンビなんですよ、普通の感覚ではお目にかかれないアイデアだと思います。 音楽の使い方なんかも元祖ロメロのゾンビを意識していましたね、本当にチープな風味が満載の『ゾンビ映画』でしたが、昔ながらの”走らないゾンビ”が好きな人にはイイ出来だったと思わせてくれるはずです。 そこそこスプラッタやグロ・シーンもありました、ラストの展開もクローネンバーグの往年の名作「ラビッド」を思わせてくれるような展開でした、結構面白かったです。 根底には”低予算のゾンビ映画”というものがありますから、過度な期待は禁物ですがいい『ゾンビ映画』でした、お勧めします、ヒロインも結構魅力的でした。
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