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「アラビアのロレンス」をまた観てみました。

こちらは殆どはじめてと言ってもいいみたいです。

画像:lawrenceofarabia.jpg説明
以前小さな頃に見た覚えはありましたが、真剣に観たのはおそらく初めてでしょう。
この映画は1935年5月13日、一人のイギリス人がオートバイ事故で亡くなったシーンから始まります。アラブ国民から英雄とうたわれたT・E・ロレンスの波乱の半生を、大画面に描写した、「風と共に去りぬ」や「ベン・ハー」らと並ぶ映画界の傑作だそうです、僕も観て素直に納得してしまいました。
アラブを母国とし、砂漠をこよなく愛した男・ロレンス、だがどんなに砂漠を愛しアラブの民と戦っても、白い肌は永遠に褐色に変わることはなかった・・・。
ロレンスの苦悩と挫折と栄光を、雄大なスケールで描きぬいた巨匠デビッド・リーンと主役ピーター・オトゥールらの代表作であり最高傑作です。
この作品ですが、僕が観たのはスピルバーグやスコセッシらの協力によって、1962年の初公開時にカットされた20分間を27年後の1989年に復元した、「完全版」と呼ばれる227分ぐらいあるものでした。もっとも、完全版じゃなくても207分ありますが、でもこの作品はそんな長さを苦痛に感じさせないところがあります。
なにが凄いって、砂漠が凄いです、特にラクダから落ちてしまった男をロレンスが一人で助けに戻るシーンがあるのですが、そこのシーンが凄かった。灼けつく地平線、黒い点がポツンとだけ広大な砂漠の上に見えてきます。だんだんズームしていくと、それが男を抱えてラクダにまたがるロレンスだとわかるのです、ロレンスの帰りを待ちわびていた少年がラクダで駆け寄り、止まりきれずにロレンスと抱きしめあう・・・。もう言葉は要らないくらいに砂漠が美しいです、それにロレンスの真っ青な瞳が美しい、ひたむきに自分の心はアラブにあると思っているロレンスが美しいです。
ロレンスは何故砂漠が好きかと訊かれ、「清潔だから」ときっぱりと答えます、この映画はそんな美しい砂漠と、恐ろしい砂漠の二つを優しく画面に映してくれます。
残念ながら主演のロレンスを演じたピーター・オトゥールは、オスカーは逃しましたが素晴らしい演技だったと思います、個人的には「プランケット城への招待状」も好きです、良かったら観てください。
この映画、伊達に不朽の名作を名乗っているわけではありません、是非ご覧下さい。