 | 日本のゲームメーカーのコナミが送り出し、世界中にファンを持つ大ヒットゲーム“サイレントヒル”シリーズの映画化です。 といっても、僕はゲームの事は全く知りませんでした、そのせいもあったのかものしれませんが途中までは「今年のホラーの中では1番か!?」とも思えました・・・・。 映像の美しさと、人の心の闇に入り込む恐さでこのゲームは圧倒的な支持を集めているそうですが、一流のスタッフで映画化されることとなりました。 こういった多くのファンのいるゲームの映画化には不安も付き物ですが、自身もオリジナルゲームの大ファンだと言うクリストフ・ガンズ監督は、オリジナルの世界観を壊すことなく、怖いと同時に幻想的で美しく、哀しさも秘めた空間を作り上げていました。 街に隠された哀しい事実はホラーの枠に留まらない求心力がありますが、とりわけこのゲームファンは結構強く惹きつけられたみたいです。 主演は「ピッチ・ブラック」のラダ・ミッチェルに、”悪人顔大魔王”のショーン・ビーンが父親役を好演しています、「 スタンドアップ 」以降はこういった”魅せる役”が続いていますね。デボラ・カーラ・アンガーやローリー・ホールデン なども出ていて、こういったホラー映画としては異例の豪華キャストでした。 また、シャロンとアレッサに挑んだジョデル・フェルランドの、天才子役ぶりもナカナカでした、ハリウッドには次々と新しい波がきていますね。
ローズ(ラダ・ミッチェル )とクリストファー(ショーン・ビーン )の夫婦は、9歳になる娘シャロン(ジョデル・フェルランド )の奇妙な言動に悩んでいた。しばしば情緒不安定になり、“サイレントヒル”とつぶやくシャロン。彼女を救う手掛かりを探すローズは、やがてサイレントヒルという街が実在することを突き止める。そこは、30年前に大火災に見舞われた忌まわしい過去のため今では誰も近づかないゴーストタウンと化していた。ローズはクリストファーの制止を振り切り、シャロンを車に乗せその街を目指す。しかしサイレントヒルへと続く狭い道の途中で事故に遭い、ローズは気を失ってしまう。彼女が意識を取り戻したとき、そこにシャロンの姿はなかった。ローズはシャロンの行方を追って、サイレントヒルの奥深くへと彷徨い込んでいくのだが…。
どこか和テイストを感じる映画でしたね、かなり原作の「サイレントヒル」というゲームに沿った映画となっているようです、この「サイレントヒル」というゲームを知っている人にはとても満足の行く作品だったようです。 勿論僕のように原作のゲームを知らないものにも、結構面白かったです、とくに意味の良く分からないうちに進んでいく前半は訳の分からなさも手伝って、とてもホラー映画として面白かったです。 ただ少々説明臭くなってくる中盤当たりからもう一つでしたかね、後半も面白かったけれど宗教馴染てくるとちょっと興ざめまではいかなかったけど・・・。 今回もショーン・ビーンは”悪人顔大魔王”の顔を抑えて、『スタンド・アップ』の路線で渋く父親役を演じていましたが、そんなに重要な役だとも思えませんでしたね、やはり「ダーク・ウォーター」のように”父親は蚊帳の外”でしたかね・・・・。 ラダ・ミッチェルは気丈な母を見事に演じていましたね、天才子役と呼ばれている「ローズ・イン・タイドランド」のジョデル・フェルランドも良かったです、結構堂々と大人相手に頑張ってました。 ラダ・ミッチェルは本当の娘を気遣う強くて優しい母親を、とても上手に熱演していました、娘のシャロンを演じたジョデル・フェルランドも、シャロンとアレッサを上手に演じ別けていたように思います。 ゲームを知らない僕にとっては、強引とも思える前半の有無を言わさず畳み掛けてくる津波のような恐怖の描写は、凄いものがありました。 説明臭くなってくる後半はちょっとガッカリだったかな、宗教臭くなるところも少しイヤでした、まぁ描写の気色悪さは最後まで続いてくれたので良かったですかね。 ラストは「あれだけ苦労したんだから、もっとすっきりと・・・・」という気もありましたが、あれはあれで良かったのかもしれません、全体的には少し和風な面も取り入れた感じがしたホラーでした、お勧めします。
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