 | この映画、早く観てみたかったんですよね、ゴールデン・グローブをほぼ独占したのに、オスカーの作品賞は逃してしまった作品なんですよね。 一説には「アカデミー協会は、相変わらず保守的で"ゲイ"の映画には冷たい」と、言われていましたからね、監督のアン・リーも怒って言ってました。 2005年度ヴェネチア国際映画祭でも、金獅子賞を受賞した話題作です。 封建的な時代、保守的な場所で愛を貫くふたりの若者を演じた『ブラザーズ・グリム』のヒース・レジャー、『遠い空の向こうに』のジェイク・ギレンホールの演技は、とても良かったと思います、特にヒース・レジャーがよかったように思いました。 これまでの作品から、孤独な若者の心の機微を描写するのが得意と思われるアン・リー監督。エリック・バナに今回のヒース・レジャーにジェイク・ギレンホールなど、ハンサムだけどどこか陰のある瞳をした青年を、撮るのが上手い印象があります。 この映画の演技でオスカーにノミネートされた、『ランド・オブ・プレンティ』で素晴らしい演技を披露してくれたミシェル・ウィリアムズが、夫ヒース・レジャーとジェイク・ギレンホールの関係を知ってしまい、悩める妻を演じていました。『プリティ・プリンセス』シリーズのアン・ハザウェイも、ジェイク・ギレンホールの妻役でイメージを覆す“テキサス娘”を好演していることにも注目です。また、登場時間は短いものの大好きなアンナ・ファリスも出ていました、『ホット・チック』だけじゃなくてこういう演技力を要求される作品にも、沢山出て欲しいです。
1963年、ワイオミング州ブロークバック・マウンテンで、20歳のイネス(ヒース・レジャー )とジャック(ジェイク・ギレンホール )は夏の放牧シーズンの羊番として出会う。対照的な性格のふたりだったが、苛酷な自然環境の中で仕事と生活を共にするうちにやがて打解け友情が生まれ、ある夜、肉体関係に発展する。仕事が終わって下山後にふたりは別れ、それぞれに別の土地でアルマ(ミシェル・ウィリアムズ )、ラリーン(アン・ハサウェイ)と結婚し家庭を持つが、ブロークバックで過ごした日々の思い出が忘れられず再会。以後20年にわたって釣り旅行と称して逢瀬を重ねるが・・・。
僕はずっとこの『ブロークバック・マウンテン』を、"ゲイ・ムービー"だと思っていました、わりと触れ込みもそうでしたよね。 でもこれは"完全な"ゲイ・ムービーではありませんでしたよね、酷評した『バンジー・ジャンプする?』と同じように、"真実の愛"について描かれた映画のように思えます、その相手が男性だったという。 僕は男の人(同性を)愛した事がないから、このような気持ちは分からないかもしれません、でも"真実の愛"を描きたかったのかと言われたら、そう思うとしか言えないです。 だってイネス(ヒース・レジャー)にジャック(ジェイク・ギレンホール)も、ちゃんと女の人と結婚しているんですから、お互い子供ももうけているしアルマ(ミシェル・ウィリアムズ )やラリーン(アン・ハサウェイ)ともセックスしてます。 イネスはアルマ娘達を会いしているようにも思えます、ジャックはちょっとゲイな感じが出ていましたが。 でもイネスもジャックも(特にジャックのジェイク)、お互い以外にも男性に興味を示しているから、ゲイの性質はあったのかな?? でも「バンジージャンプする」よりは、"真実の愛"は表現できていたように思えました、こういうテーマって下手すると単なる"気持ち悪い"映画に見えてしまうから。 なんだろう、それにしても2人がブロークバック・マウンテンに仕事で初めて会って関係を持つんだけれど、その2人が"真実の愛"で惹かれあった動機というか触れ合いが、少し弱いように思えます、愛というのは何気ない事で始まったりもするけれど、何か見ているコチラにも納得させてくれるだけのモノが、欲しいような気がします。 ミシェル・ウィリアムズとアン・ハサウェイのヌードも見られましたね、2人とも胸大きくて綺麗でした、こういう大作になると皆脱ぐんですね、インディーズ作品でも脱いで欲しいです、差別反対!! アンナ・ファリスもけ結構出ていたのが嬉しかったです、タイトル・ロールに大きく名前も出ていたのに、なかなか出てこないなぁと思っていたら、中盤ぐらいに出てきました。 もっと出番の多い役かと期待していましたが、セリフもあったしスグに彼女と分かる役だったので良しとしますか。 「グリーン・ディスティニー」は、僕は人がいうほど評価はしていないんですが景色や色使いは見事でしたね、この「ブロークバック・マウンテン」も景色や風景の捉え方、色彩などは素晴らしかったです。 いい作品でしたよ、アン・リーがぼやきたくなるのも分かる気がしました、導入部の二人の描き方がもっとスッキリしていたら、もっと素晴らしい作品になっていたと思います。 「クラッシュ」をまだ見ていないのでわかりませんが、オスカーを獲っても獲れなくてもいい作品でした、お勧めします。
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