 | 1999年の、カリフォルニア州リッチモンド高校で実際にあった物語だそうです。少し脚色してあるそうですが、殆ど実話に沿っているそうです、素晴らしい実話だなぁと思いました。 優秀な指導者により、落ちこぼれチームが優勝チームへと成長するのは、『スクール・ウォーズ』をはじめとしたこの手の青春モノと同じですが、「コーチ・カーター」が他のスポ根ものと決定的に違うのは、勝利の先に大学進学があることです。現実に、チームの数名がバスケットで奨学金をもらい、有名大学に進学しているそうです。 日本とは違った意味で学歴が重視されるアメリカ社会、そんな中で貧しい家庭の子供がスポーツで奨学金をもらい、大学に進むのは何者にも替えがたい輝かしい栄誉なのだそうです。バスケットを通じて彼らの人生を軌道修正したカーターは、真の指導者といえるのかもしれませんね。 その主演のコーチ・カーターを演じるのは、『スター・ウォーズ サーガ』「トリプルX」のサミュエル・L・ジャクソンです、何か賞をあげたいくらいの熱演でした。監督は、『セイブ・ザ・ラストダンス』『ネゴシエーター』のトーマス・カーター。人気シンガー、アシャンティの演技にも注目です。
犯罪と隣り合わせの街で、将来への展望も見出せない生徒ばかりのリッチモンド高校。この高校のバスケットボール・チーム、“オイラーズ”の成績もまた惨憺たる状態だった。そんなチームを立て直すため、同校のOBでバスケの名選手だったケン・カーター()が新任コーチとしてやってくる。しかし、彼はまずはじめに、選手たちとある契約を交わす。それはバスケとは関係のない学業での成績向上と規律ある生活態度を守らせるというものだった。はじめは戸惑いの見られた選手たちだったが、カーターの信念と指導力が少しずつ彼らの心を掴んでいく…。
これは見ごたえのあった作品でしたね、殆ど(実話とされる作品の多くは、実話を少し脚色してあります)実話らしいですね、こんな教師がいた事実も素晴らしかったですが、映画自体も素晴らしいものでした。 こういう映画って普通は、”バスケだけしかとり得絵がない”とかで勉強よりもバスケなんかのスポーツ・バカを、賞賛して終ってしまうものですけどね。単なるスポーツだけ出来ればいいでは終らせないで、勉強もしっかりとやって大学に進学する事・将来のためになにかをするということに、こだわったコーチ・カーターは凄いです。 この映画って凄く良くできていますが、賞レースには殆どノミネートされていないんですよね、選ぶ人はどこに目をつけているんだろう??? 確かにクルーズ(リック・ゴンザレス)がバスケ辞めた後に従兄弟が殺されて、恐くなってカーターの家まで来て誤って、バスケ部に復活するところの描写はもう少し時間をかけてゆっくりと見せて欲しかったし、息子ダミアン(ロバート・リチャード「蝋人形の館」では殺されちゃうんだよねー)の、息子と選手としての葛藤ももっと見たかった気もします。 でも、十分に伝えたかった事はこちらに届いたと思います、生徒達も皆頑張っていました。 「星の王子ニューヨークへ行く」で初めて彼を知りましたが、今や押しも押されぬハリウッドの顔となっていますね、貫禄も出てきました。 お勧めします、骨太で迫力のあるサミュエル・L・ジャクソンとこの映画、カッコ良いですよ!! |