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2006年の、僕の初見の映画、ベスト5です。

今年はいい作品が沢山ありました、邦画も頑張りました。

画像:cinderellaman.jpg説明
2006年も沢山の素晴らしい映画に出会えました、そして沢山の映画をここでご紹介してきたように思います。

2004年は約100本で2005年は130本、そして2006年は約200本もの新作(1・2本の例外はありますが)の映画をご紹介して来ました。

以前だったら紹介しないような作品にも、スポットを当ててきました、出来るだけ皆さんに映画をご紹介できたらと思いまして。

「ラブ・アクチュアリー」や「エリン・ブロコビッチ」、「スクールオブロック」などのレベルに達していた作品は無かったように思いましたが、「スクールオブロック」などのレベルに近い物は結構あったように思いました。


2006年はいい映画も駄目な映画も沢山ありました、邦画も今年は良かったですね、21年ぶりに興行成績も去年は邦画が勝ったみたいですものね。

確かに邦画は面白くなって来ています、一時期の”ハリウッドに追いつけ!!”路線から脱却して、独自の路線(踊るシリーズなんかは、その最たるものですね)を作って来たのがいい結果に繋がったのでしょう。

僕は邦画も沢山見ていますが、”踊るシリーズ”は『スター・ウォーズ』なんかと同じく評価の対象外ですし、ジャパニーズ・ホラー系も多くてなかなか載せるほどの面白い作品に出会わなかったこともありました。

でも2006年にみた邦画は面白い作品が多かったかな、結構お勧めのコーナーにも紹介しましたからね、やっぱり洋画の方が見たり紹介したりする本数は多かったですが。


今回はベスト5(5位が3本もありますから計7本になりますが)に選べなかった作品にも、面白い作品が結構ありました。

2006年の一番最初に見た作品は、ロン・パールマン主演の「ヘルボーイ」でしたし、「コニー&カーラ」のトニ・コレットのお化粧にも腹を抱えて笑わせてもらいました。

「ふたりにクギづけ」や「サマーリーグ」に「テキサス・チェーンソー」、「エリザベス・ハーレーの明るい離婚計画」に「プリティ・プリンセス2/ロイヤル・ウェディング」に「理想の恋人.com」に「アイス・プリンセス」は、面白くてDVDも買いました。

とくに「理想の恋人.com」と「テキサス・チェーンソー」は、最後までベスト5に入れるかどうか迷いました、「海を飛ぶ夢」や「ビューティー・ショップ」もDVD持ってていい映画でしたね。

またDVDは買いませんでしたが、「きみに読む物語」や「微笑みに出逢う街角」に「コーラス」、「ドッジボール」や「シンデレラマン」や「サマータイムマシン・ブルース?」、「皇帝ペンギン」「そして、ひと粒のひかり」に「Let’s町長選挙」も面白かったですね。

「シンデレラマン」はオスカーの作品賞にノミネートされるべきだと思いましたし、「微笑みに出逢う街角」に「コーラス」も素晴らしい作品だったと思っています、特に「シンデレラマン」は全てに置いて僕の中では「ミリオンダラー・ベイビー」よりも上の評価に値しました。

では、まずベスト5の発表から参りたいと思います。今回はどうしても”ベスト5”から外したくない作品がありましたので、5位は3作品にさせていただきました。

まず1本目の『2006年初見の映画第5位A』の発表から。


第5位Aは

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第5位Aは堤真一と薬師丸ひろ子、吉岡秀隆等主演の「ALWAYS 三丁目の夕日」です。

この作品は見る前から「いい作品」だと言われていたので、早くどんな作品なのか見てみたかった映画でした、評判どおり素晴らしい作品でした。

昭和33年の東京を舞台とした群像劇ですが、とても雰囲気のある素晴らしい映画でした、日本版「ラブ・アクチュアリー」とも言えるような作品でしたね。

後味の良さと、暖かな感動をもらったような気がします、日本版「ラブ・アクチュアリー」とも言えるような作品で同じような群像劇でしたが、「ラブ・アクチュアリー」とは少し違った感じを受けました。

それは映画の質が劣っているからではなく、「ラブ・アクチュアリー」が”恋愛”をメインのテーマとしているのに対し、「ALWAYS 三丁目の夕日」は”家族愛”がメイン・テーマとなっているような感じがしたからです。

丁度僕が生まれる一回り前の時代が舞台となっていますが、僕等が小さかった頃にも似た様な経験をしたり見た事などがあって、共感も出来たりするところもありました。

かなり丁寧に創られているなという印象を受けました、「日本が昔持っていた、暖かさと優しさ」が伝わってくるような映画でした、ラストの”夕日を家族で眺める”シーンも素敵でしたね。

鈴木オートの主人の堤真一と売れない作家茶川の吉岡秀隆君の家族が、この映画の軸となっているんですが2人とも上手かったし、周りの皆さんの演技も凄く良かったですね。

この「ALWAYS 三丁目の夕日」が、2006年初見の映画第5位Aでした。



第5位Bは

画像:landof.jpg説明
第5位Bはミシェル・ウィリアムズ主演の「ランド・オブ・プレンティ」です。

この映画は9.11後のアメリカを描いたものですが、沢山の「9.11テロ後のアメリカ」の姿を映画やニュースなどで目にしましたが、これほど端的に表現したのは他に無かったのではないかと思います、やっぱりヴィム・ヴェンダースって凄いです。

アメリカでは日本みたいに世界各地のニュースをやっているわけでもないし、アメリカの国民はアジアやヨーロッパの人々のように、自分達のニュースや情報を知ってはいないと思います、アメリカの人達にとっては”アメリカかアメリカ以外か”しか無いのだと思います。

だからこういった映画をアメリカ人以外の監督サンが作ったら、どんな映画になるのだろうと思っていたらヴィム・ヴェンダースがつくってくれました、こんなに素晴らしい映画を。

アフリカ育ったアメリカ人の少女ラナが、亡くなった母の手紙を伯父に届けるために10年ぶりに故郷アメリカの地を踏む、伯父はたった一人で自由の国アメリカを守ろうと活動を続けていた。

そして思いがけず再会した2人は、亡くなったイスラム系の青年の遺体を残された兄に届けるため、一緒にアメリカを横断する旅に出る。

ツンとちょっと上を向いた、鼻がトレード・マークのミシェル・ウィリアムズ、「ブロークバック・マウンテン」でオスカーにノミネートされたと知り、「マジかよー」と思ってしまいました。

でもこの「ランド・オブ・プレンティ」を見て、すっかり見た目も演技も成長した彼女を見ました、素晴らしかったですね。侠気にとらわれた伯父ポールを演じた、ジョン・ディールも見事。こんなにいい映画になるとは思っていませんでした。

9.11の一つの答えである映画だと思います、ラナ役のミシェル・ウィリアムズの演技も素晴らしかったです、是非あなたの目でご覧になってみてください。

この「ランド・オブ・プレンティ」が、2006年初見の映画第5位Bでした。


第5位Cは

画像:xjcogzzboc.jpg説明
第5位Cはキム・ベイシンガーとクリス・エバンス、"ウィリアム・H・メイシー主演の「セルラー」です。

『フォーン・ブース』で、やはり電話を媒体にしたサスペンスを描いた脚本家ラリー・コーエンの原案を基に、今度は携帯電話を使って、動きのあるアクション・スリラーを見せてくれています。

実はジェシカ・ビールが出ているというのもあって見たのですが、ジェシカは殆ど出番がありませんでした、でもこの映画は見て良かったと思いました。

誘拐された生物教師のジェシカ(キム・ベイシンガー)が、リーダー格のイーサン(ジェイソン・ステイサム)に粉々に壊された電話の信号をを頼りに、ライアン(クリス・エバンス)という青年の携帯に偶然繋がる。

はじめは取り合わなかったライアンもジェシカの緊迫した声に押され、幾度となく切れそうになる電波を持たせながら、ジェシカを救おうと奔走する・・・。

主演のキム・ベイシンガーはあえて少人数で撮影に挑み、誘拐された恐怖とリアルな孤独感を表現したそうです。新星スターのクリス・エバンスは気骨ある好青年ぶりを発揮し、「 ファンタスティック・フォー [超能力ユニット] 」よりも数段良かったと思いました。

名優"リック・モラニスの役を奪っている"ウィリアム・H・メイシーは、持ち前のコミカルさと渋さで熟練警察官を演じています、その迫力とカッコ良さは"リック・モラニス2代目”なんて評価は失礼なくらいでした。

とにかく臨場感と緊迫感がたまらなくいいですね、スピード感もあって見ごたえ十分のアクション・スリラー(アクション・サスペンスかも)にし上がっていました。

95分しかない短い映画でしたし、ジェシカ・ビールもチョコッとしか出てきませんでしたが、抜群に面白かった映画でした、もっと上位にランクしたかったと思わせる映画でした。

この「セルラー」が、2006年初見の映画第5位Cでした。


題4位は

画像:patti_l.jpg説明
題4位は塩谷瞬と沢尻エリカちゃん主演の、「パッチギ!」です。

この映画は「2代目はクリスチャン」や「岸和田少年愚連隊」の井筒監督の作品ですが、正直井筒監督がこんなに面白くて楽しくて、チョッピリ甘酸っぱい青春映画を作れるとは思っていませんでした。

いきなりオープニングから井筒監督らしいバイオレンス・シーンのオン・パレードだったので、今回も「岸和田少年愚連隊」のような感じなのかなぁと思っていました。

ところが見ているうちにドンドンこの映画に引き込まれていて」、それまで”いかりや大した事ない”発言で井筒監督への評価を下げていた僕でしたが、この映画一本で井筒監督の僕の評価はまたググッーと上がりました。

グループ・サウンズ全盛の1968年。朝鮮高校の番長・アンソンの妹でフルートが得意なキョンジャ(沢尻エリカ)に心を奪われた、東校の松山康介(塩谷瞬)は、彼女が奏でる美しい曲が、「イムジン河」という朝鮮半島に思いを馳せた歌だと知る。

キョンジャと親しくなりたい一心で、康介は、ギターの弾き語りで「イムジン河」を練習し、朝鮮語の独学を始めるが・・・。

女の子と親密な関係になることが一番の関心事だった高校生の康介が、在日朝鮮人の女の子キョンジャに恋をしたことで、自分が何も知らなかったことにはじめて気がつくんですよね。

そして、「なぜ」という疑問を持つようになります。なぜ「イムジン河」はレコード発売が中止になったのか、なぜ在日の人たちに恨みたっぷりに罵倒されてしまうのか。なぜ自分と彼女の間に、渡れないような"大河"が横たわっているのか…。

この映画は"韓流ブーム"に乗っている人にも見てもらいたいです、"韓流ブーム"がいいとかわるいとかではなくて現実の事に目を向けて欲しいと思ったからです。日本と韓国にこういう過去があって、それは過去の事ではなくて今もシッカリと彼等の心に残っているということを。

主演の若い塩谷瞬と沢尻エリカチャンも良かったですね、僕はこの映画を観るまで”沢尻エリカ”なのか”沼尻エリカ”なのかも良く分かりませんでしたが、この「パッチギ!」でしっかりと”沢尻エリカ”チャンであると心に刻み込まれました。

日本人の男の子を好きになってしまった、在日の韓国人の女の子を爽やかに演じています、演技も凄く自然でとても良かったです、最後まで沢尻エリカちゃんだとは知らずに(沢尻エリカちゃん自体よく知りませんでしたけどね)観てしまいました。

塩谷瞬君も素晴らしかったです、好きになった女の子が外国人だったからハングルを必死に勉強する姿や、二つの民族の間に流れる川に”決して架かる事の無い橋”は無いものかと模索しながらも、必死でギターの弾き語りで「イムジン河」を練習する姿もとても自然に演じていました。 

主役の俳優さん達は若手の俳優さんばかりでしたが、オダギリジョー に大友康平 に前田吟 脇役と陣は物凄く豪華でした、とくに「オダギリジョー」と「大友康平」の使い方は見事でしたね、「THE 有頂天ホテル」の三谷さんよりも上手かったんじゃないかな??

この映画には賛否両論あるみたいですが、僕にはそういった問題や少々の事は”どってことねぇよっ!”的なところが大好きでした、それぞれが少し大人になって迎えるラストもとても良かったです、やっぱり”ハッピー・エンド”は素晴らしいです。

この「パッチギ!」が、2006年初見の映画第4位でした。


第3位は

画像:basuotoko.jpg説明
第3位はジョン・ヘダーとディードリック・ベーダー 主演の、「バス男〜ナポレオン★ダイナマイト〜」です。

「電車男」が流行ったお陰で「バス男」なんて題名がつけられてしまったんだと思いますが、「ナポレオン★ダイナマイト」で十分いけますよ、確かに高校生にもなってスクール・バスにのったりしていますが。

でもこの「バス男〜ナポレオン★ダイナマイト〜」は、僕の中で”映画観が変わった”と言おうか、非常にエポックメイキングな作品となりました。

”「脱力系」”の極致と言うかなんというか、こんな映画に出会ったのは初めての事でした、脱力系を極めているのにとっても面白くて楽しくて、しっかりと青春映画していました。

「脱力系」の映画はコレまでも沢山見てきました、この映画「バス男〜ナポレオン★ダイナマイト〜」を見る少し前にも、やはり「脱力系」の映画でビル・マーレーやデフォー等が出ている「ライフ・アクアティック」という映画も観ました。

他にもオーウェン・ウィルソンやケイト・ブランシェットなども出ていて、「脱力系」と言われる映画の中でも”脱力系”としての完成度やストーリー、キャストなどは最高のものだと思われました。

しかしこの「バス男〜ナポレオン★ダイナマイト〜」はお金はかかっていないし有名なスターも出演していない、なのにこの面白さというのは驚異的です、本国アメリカでも僅か6館の公開から始まって、口コミだけで1,000館にまで規模が拡大されていったとのことでした。

アイダホ州の田舎町に住む高校生ナポレオン・ダイナマイト(ジョン・ヘダー)は見た目も雰囲気もサエない高校生、クラブ活動は手話サークルと地味な学園生活でいつも口は半開き、いつもイジメっ子たちの標的になっている。

そんなある日、マイノリティである数少ない友人ペドロ(エフレン・ラミレズ)が勝算ゼロなのに生徒会長に立候補し、ナポレオンはその応援を買って出ることに・・・・。

ヒロインのレックス役のディードリック・ベーダー も良かったです、「ウォーター・ワールド」でケヴィン・コスナーにトラ刈りにされてから学業に専念していたらしいけど、見事にカム・バックしましたね。

あの「ナポレオン★ダイナマイト」が見せたラストのスーパー・ダンスも、ヒップ・ホップのダンサーでもある彼女が振り付けもアドバイスしたらしいです、あのシーンは素晴らしかったですね!!。

この「バス男〜ナポレオン★ダイナマイト〜」という映画を観てもらえると分かってもらえると思いますが、この映画はダンス・パーティーがあったりペドロが立候補した学校の選挙があったりと色々な盛り上がれる要素があります。

ナポレオンのスーパー・ダンス・シーンだってそうです、あんなに面白くて自然と盛り上がれるシーンがあるというのにこの映画は、全てに抑揚がなく平板にストーリーは進んで行きます、味方によっては淡々として映るかもしれません。

でも"淡々と進む脱力系ムービー"ではない、"何か"がこの「バス男〜ナポレオン★ダイナマイト〜」という映画にはあるように感じます、とにかく”脱力がおかしい”という範疇を超えているのだと思いました。

何より大ラスの”バス男とレックス”の、微笑ましいシーンは見ものでした、かなりのテンションで感動しました。

他愛もないシーンなのでしょうが、全てがあの”未来を明るく感じさせる暖かいラスト・シーン”のために、この映画はあるのだなぁとと思いました。

この「バス男〜ナポレオン★ダイナマイト〜」が、2006年初見の映画第3位でした。




第2位は

画像:50firstdates.jpg説明
第2位はアダム・サンドラーとドリュー・バリモア主演の、「50回目のファースト・キス」です。

このアダム・サンドラーとドリュー・バリモアの「ウェディング・シンガー」以来の再共演でしたが、「ウェディング・シンガー」といえばドリューが復活した記念すべき映画でしたよね。

芸能界の名門バリモア家の娘に生まれ、『E.T.』の子役でデビューし大成功。その後の活躍を約束されたハリウッド・スターでしたが、その後はある意味ハリウッド・スターとしてのお決まりの道を歩んで、ドラッグとお酒にハマってしまったドリュー・バリモア。

そんな堕ちたハリウッド・スターのドリュー・バリモアが、復活を果たしたのがアダム・サンドラーの『ウェディング・シンガー』でしたね、「 バッド・ガールズ 」や「 マッド・ラブ 」などの佳作もありましたが。

この6年ぶりの共演作「50回目のファースト・キス」は、優しくも切ない一本に仕上がりました、アダムの盟友ロブ・シュナイダーも出ていますが単なる下品なラブ・ストーリーでは終っていませんでした!

常夏のハワイで旅行者を次々とひっかけるプレイボーイの動物園の飼育係ヘンリー(アダム・サンドラー)は、一晩寝ると前日起きたことをすべて忘れてしまう記憶障害になった女の子ルーシー(ドリュー・バリモア)を愛してしまう。

本気でルーシーを好きになってしまったヘンリーは、翌日忘れられるのを覚悟の上で、毎日彼女を口説きはじめるのだが・・・。

やはり盟友ロブ・シュナイダーは何時ものように下品だし、アダムの助手役のルシア・ストラスはロブに負けないくらいに下品だったし、大好きなダン・”ブルース・ブラザース”・エイクロイドは相変わらず脇役だったし・・・・・。

でもドリュー・バリモアの素晴らしい演技と画面から伝わってくる人柄のお陰で、素晴らしいラブ・ストーリーになっていると思います、アダム・サンドラーも好きだから殆どの映画は見ているけど、「 ウォーターボーイ 」と並んでアダムの最高傑作になるんじゃないかな??

ドリュー・バリモアは今回”短期記憶障害”を持った女の子と言う、難しい役を見事にキュートで藍らしく演じたのに、賞レースでは「MTVムービー・アワード 」の「チーム賞」をアダムとともにとったぐらいでしたよね。

オスカーは難しい病気なんかを演技すると、それだけで賞が撮れてしまったりします、「ボーイズ・ドント・クライ」のヒラリー・スカンクみたいに。

ルーシーのためにヘンリーが海辺で歌う「忘れんぼうルーシー」の歌がとても素敵でした、ルーシーがヘンリーに逢った時だけ唄うビーチボーイズの「Wouldn't It Be Nice」(「素敵じゃないか」)もとっても良かったですね〜、その歌を楽しそうに歌うルーシーは素敵でした。

この「50回目のファースト・キス」が、2006年初見の映画第2位でした。



そして栄光の第1位は!

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そして栄光の第1位は、スコット・ミシュロウィックとミシェル・トラクテンバーグ主演の「ユーロ・トリップ」です。

この映画を1位にしようかどうかは、かなり悩みました、実は「バス男〜ナポレオン★ダイナマイト〜」とこの作品のどちらを1位にするかを悩みました。

「バス男〜ナポレオン★ダイナマイト〜」は僕にとって衝撃的な作品で、早い時期から(この映画を観た時から)この作品を2006年の1位に選ぼうと思っていました、でも単純に映画としてどちらがエンターテイメントとして優れているかと言われれば、この「ユーロ・トリップ」。

"映画は娯楽であるべき"という観点から、2006年の初見の映画で1番面白いと(コメディというわけではなくて)思ったこの「ユーロ・トリップ」を、第1位に選びました。

これはその名の通りスマッシュ・ヒット作となった「ロード・トリップ」の姉妹編とも言える映画で、舞台をアメリカ横断からヨーロッパを横断に替えての珍道中が繰り広げられる青春コメディです。

基本は”超ド級のおふざけ”です、くだらないギャグ万歳だし下ネタは全開だし、ヨーロッパ各国から苦情が殺到しそうなギャグも満載でした。ジム・キャリーやアダム・サンドラー、ベン・スティラーやジャック・ブラックといった、”下ネタ満載コメディ界”の大御所が出演しているわけでもないのに、もの凄く面白くて楽しい映画でした。

アメリカの大学生スコット(スコット・ミシュロウィック)は、メールで知り合ったドイツ在住のセクシー美女ミーカに会うために、悪友のクーパー(ジェイコブ・ピッツ)にジェニー(ミシェル・トラクテンバーグ)とジェイミー(トラヴィス・ウェスター)の双子を連れだってヨーロッパへ飛ぴ立ちます。

イギリスではマンUのフーリガンに襲われるしヌーディストビーチは男ばかりだし、オランダではドラッグ(オランダでは合法の)と風俗三昧。「アメリカじゃ禁止されてる酒だ。幻覚作用があるらしい」と蛍光色の酒「アブサン」まがいを飲む始末、ドイツのミーカの弟は、ヒトラーの歩き方しているし。

カメオ出演(友情出演かな)も”なんでこんな映画に??”なんてヤケに豪華だったりします、しょっぱなからバンドのリーダーで主人公の元カノの彼氏役のマット・デイモンが出てきます、そしてマンUのヘビー・サポーターで”まぶたでビールの王冠を開ける男”に元サッカー選手のヴィニー・ジョーンズ。

アムステルダムの猫屋敷と化したユース・ホステルで「盗まれたくない物はケツの穴に隠せ」などとむちゃを言う受付嬢を演じるているのは、TVコメディ「ファブ・アブ」のパッツィことジョアナ・ラムリーと、こんな低予算映画のクセにどうしてあんな大物が??と思ってしまいます。

映画全部が面白かったですが、一番僕が笑ったのはルーブル美術館でのスコット対フランス・マイマーとの”○○ッ○・カンフー対決”でしたね、あの場面の面白さは格別でした、"ミスター・アンダーソン"っぽいスコットはオモロかったです、一人でゲラゲラ大笑いしてしまいました。

4人組は色々なところへ旅をしてくれます、パリやロンドンやアムステルダムやローマやチェコなど・・・・・、ちょっとした旅行記分も楽しめたりします、景色なんかも楽しめました。

イタリアでは「クリーピー・イタリアン」(別名トレイン・ホモ)という男が、電車に乗ってきてスコット達の個室でとんでもないことをします、トンネルに入るたびに何かしてくれます。

この「クリーピー・イタリアン」(別名トレイン・ホモ)って、映画で良く見ますけど本当にいるらしいですね、でもこのオジサンはちょっと笑ってしまいました。

そしてなんと言ってもジェイミーの双子の姉を演じたジェニー役のミシェル・トラクテンバーグ、とても魅力的で素晴らしかったですね、見た子とあるなぁと思ったらTVドラマシリーズ『吸血キラー聖少女バフィー』にバフィーの妹役で出てた娘でした。

そういえばサラ・ミシェル・ゲラーの妹で眼鏡の冴えない女の子いたなーなんて思い出しました、あの頃はこんなに可愛らしく成長するなんて思っていませんでした、「アイス・プリンセス」で主演をキュートに演じていますね。

僕も最初は悪友のクーパー(ジェイコブ・ピッツ)の言うほど可愛くないとは思っていませんでしたが(クーパーに「男、男」言われてます)、メイクのせいか凄く可愛いとは思わなかったんですよね。

でも段々綺麗で可愛らしくなってくるんですよね、これはなんでか分からないのですが本当に段々とチャーミングに見えてくるし、ミシェル・トラクテンバーグが凄く可愛くなっていくんですよね。それもこの映画の魅力です、彼女の活躍もこの映画を1位に選んだ理由です。

結構ラストに関しては色々な意見もありました、「ラストはミーカが実は男だったとかいうオチじゃないと、コメディとして成立しない」とか、ハッピー・エンドじゃ面白くないとか、でも僕はこれで十分すぎるぐらい笑えました。あのラストでOKでした。

これってDVDが「ユーロトリップ <無修整版>」として出ているんですよね、でも修正してあるところって”ヌーディスト・ビーチ”での男の大群くらいでしょ??お○ん○んばっすり見ても気持ち悪いだけですよ、逆にそれが狙いだったりして・・・。

この映画、「ゾルタン星人」の方がまだまともなんて意見もありましたが、僕には「ゾルタン星人」とは比べ物にならないほど面白かったです、2006年のベスト1にしているくらいですからね。

この「ユーロ・トリップ」という作品には、”やっぱり映画は面白くなきゃ”ということを再認識させてくれた映画でした、本当に楽しい作品でした。

この「ユーロ・トリップ」が、栄光の2006年初見の映画第1位でした。