 | 「パリ、テキサス」「ベルリン・天使の詩」のヴィム・ヴェンダース監督が、9.11の後遺症に苦しむアメリカの現状を静かに見つめたヒューマン・ドラマです。アフリカ育ちの少女が、亡くなった母の手紙を届けるために10年ぶりに故郷アメリカの地を踏み伯父と再会、思いがけず2人でアメリカ横断の旅に出る姿を描いています。 主演は「 シークレット/嵐の夜に」や「 ブロークバック・マウンテン 」のミシェル・ウィリアムズ、2005年に共演したヒース・レジャーとのお子さんを産みましたね。伯父のポール を「ジュラシック・パーク III」のジョン・ディールが好演しています。
アメリカに生まれ、アフリカで育った少女ラナ(ミシェル・ウィリアムズ)。彼女はイスラエルのテルアビブ空港からロサンジェルスへと向かい10年ぶりの帰国を果たす。目的は亡き母の手紙を伯父に届けるため。ボランティアをしながら伯父を捜すラナ。一方その頃伯父ポール(ジョン・ディール)は、たった一人で自由の国アメリカを守ろうと滑稽なほど真剣に活動を続けていた。ベトナム戦争のトラウマが9.11テロによって呼び覚されてしまったのだ。ある時2人は、ホームレスのイスラム系青年が殺された現場で偶然再会する。青年がテロリストではないかと疑うポールは事件の真相を探るため、そしてラナは遺体を残された兄に届けるため、2人は一緒にアメリカを横断する旅に出る。
ツンとちょっと上を向いた、鼻がトレード・マークのミシェル・ウィリアムズ、「ブロークバック・マウンテン」でオスカーにノミネートされたと知り、「マジかよー」と思ってしまいました。 でもこの「ランド・オブ・プレンティ」を見て、すっかり見た目も演技も成長した彼女を見ました、素晴らしかったですね。 侠気にとらわれた伯父ポールを演じた、ジョン・ディールも見事。こんなにいい映画になるとは思っていませんでした。 9.11以降のアメリカを描いた映画は沢山観てきましたが、アメリカ人ではないヴィム・ヴェンダース監督が、一番上手に描いていたように思います。 ラナとラナのお母さんの、ラストの言葉も胸に染み入るようでした。 やっぱり、ヴィム・ヴェンダースって凄いですね。ラナのミシェルも素晴らしかったです。 9.11の一つの答えである映画です、ここでは多くは語りません、お勧めしますので皆さん一人一人が考えてください。 |