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「レオポルド・ブルームへの手紙」をお勧めします。

エリザベス・シューに、M・S・マスターソンは美しいですね。

画像:imgcgmqcsg.jpg説明
数々のCMを手がけ、高い評価を得てきたメヒディ・ノロウジアンが、短編映画を経て初めて監督した長編作品です。ジェームス・ジョイスの傑作小説「ユリシーズ」を、1960年代のミシシッピー州に舞台を置き換えて大胆に翻案しました。
少年レオポルド・ブルームは、自分を愛してくれない母の下、孤独の中で育ちます。学校の教師が文学の才能を認めても、母の気持ちをこわばらせてしまうばかり。亡き夫と共に文学を究めるのは自分だったはずなのに…。

授業の一貫で始めた囚人への手紙を熱心に書き続けるレオポルドと、それを受け取る囚人スティーヴン。思いの丈をぶつけるのは手紙だけです、孤独ゆえに犯してしまった過ちと、再生への心の旅路を描いたこの「レオポルド・ブルームへの手紙」で、浮かび上がってくるのは愛情への飢餓感。誰かを愛したい、守りたい。その思いがとても切なく心に染みてきます。
主演は「キリング・ミー・ソフトリー」のジョゼフ・ファインズ、もうレイフ・ファインズの弟という形容詞はいらないですね、ホント演技が上手くなりました。前から上手かったけど、最近は肩の力が抜けたような、素晴らしい演技をしていますね。
共演に「リービング・ラスベガス 」のエリザベス・シュー、「妹の恋人」のメアリー・スチュアート・マスターソン 。「 微笑みに出逢う街角 」のデボラ・カーラ・アンガーに、怪優でにす・ほッパーも出ています。


 メアリー(エリザベス・シュー)は、大学教授の夫が出世してゆく陰で、自分だけが育児と家事に埋没し、取り残されたような寂しさを感じていた。夫の浮気を疑い、やけになって、出入りの職人と関係を持ってしまう。やがて、夫と幼い娘が交通事故で死ぬ。その同じ日、メアリーは男の子を出産し、レオポルドと名づけるが、“罪の子”を到底愛することはできなかった。母子の愛憎は、18年後、決定的な悲劇を迎える…。一方、スティーヴン(ジョゼフ・ファインズ)は、15年の刑期を終えて出所し、食堂で働き始める・・・。


 最後になるにつれて、物語がハッキリとしてきます。なかなか手が込んだつくりをしていますが、もう少しすっはりとさせた方が伝えたいことがもっとストレートに伝わってくるように思います。
ラストのスティーヴンと”彼の手紙”が草原で一杯になるシーン、素敵でしたね。
 さそれにしても、病的なくらいに歪んだ母親役でしたね、エリザベス・シューは。
「ハイド・アンド・シーク」でも殺されちゃう役だし、いつかエリザベスのラブ・ロマンス物が見たいです。
 メアリー・スチュアート・マスターソンも、「恋しくて」や「フライド・グリーン・トマト」みたいな、大役はもう回ってこないのかな?だとしたら悲しいです、サム・シェパードはなかなか良かったですね、役も彼に合ってました。
 この作品は、スティーヴンのお話の終わりであり、また第二章の幕開けでもあります、お勧めします。