 | いやぁ、やっぱりカタリーナ・サンディノ・モレノは若くて才能あふれた女優さんでした、オスカー・ノミネートも納得でした。 麻薬を入れたゴム袋は、体内で破れれば運ぶ人間の命を奪う。それを承知の上で、しかも妊娠中にその仕事を引き受ける。これが南米コロンビアの現実なのだと聞きます。 不況だと言っても豊かな僕たち日本人には理解できないという印象を受けそうですが、本作は誰しもが共感できるでしょう、若い女性の人生の通過点として物語を描いてみせてくれています。 マリアを演じ、この作品の最大の魅力となったカタリーナ・サンディノ・モレノ。デビュー作にして、コロンビア人初となるアカデミー賞主演女優賞にノミネートされるという快挙を果たした彼女の演技は、女性の力強さと、ひと粒の「希望」を観る者に与えてくれます。 このカタリーナ・サンディノ・モレノ、やっぱりメチャメチャ綺麗です、彼女は映画では17歳の役を演じていますが当時おそらく21歳ぐらい。殆ど前半はすっぴんなんですが、メチャメチャ綺麗でした、演技も自然でドキュメンタリー・タッチの映画の中で、彼女もドキュメンタリーのような演技を披露しています。 また、新人監督のジョシュア・マーストンも数々の賞を獲得、一躍期待の若手監督として大いに注目を集める存在となりました。 南米の社会問題に鋭く切り込みながら、ひとりの若い女性の成長をすくい取り、サンダンス国際映画祭での観客賞ほか、数々の国際映画祭で評価されたドラマです。
17歳のマリア( カタリーナ・サンディノ・モレノ )は生花を商品にするための加工作業をしている。乳児を抱える姉をはじめ、女ばかりの家族はマリアの収入を当てにしており、彼女はプレッシャーを感じながらも日々を過ごしていた。そんな中、深く愛し合っていたわけでもない彼氏の子供を妊娠していることに気づいたマリアは、結婚はせずひとりで解決しようとする。が、上司と職場で衝突し仕事を失ってしまう。偶然出会ったフランクリン(ホン・アレックス・トロ )から“ミュール(麻薬を胃の中に飲み込んで密輸する運び屋)”の話を聞いた彼女は、危険だと知りながらも5000ドルという報酬に、仕事を引き受ける。3人のミュールとともに、麻薬を詰めたゴム袋を62粒も飲み込んで、マリアはニューヨーク行きの飛行機に乗り込んだ。
凄くシリアスな題材とテーマなので、楽しい娯楽作品とは違います。 しかし”映画”が持っているもう一つの側面、日本とは違う外国の一面を見せてくれています。 この映画も決して明るくはありません、ルーシーというマリアの友達はいの中で”粒”が破裂してしまい、命を落としてしまいます。 それでもこの映画に惹かれるのは、カタリーナ・サンディノ・モレノ が美しいと言うことだけではなく、そのラストに一筋の希望の光を見出すことが出来るからでしょう。 ”ひと粒のひかり”は、麻薬の”ひと粒”から、新しい命の”ひと粒”へと繋がっているからでしょう。 カタリーナ・サンディノ・モレノの若くて才能豊かな魅力もありますが、映画もなかなか素晴らしい作品になっています、お勧めします。
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