 | 冒頭から「非常に不愉快な物語なので、ハッピー・エンドの映画を観たいならば隣の劇場へ」というメッセージから始まります、謎の小説家レモニー・スニケットの「世にも不幸なできごと」シリーズを映画化した作品です。原作は世界40言語に翻訳され、3000万部を売り上げたベストセラーだそうですが、ユニークなのは夢や希望に溢れた「児童書」のイメージとは違い、まだ幼いボードレール三姉弟妹をひたすら不運が襲う、まさに「薄幸な」ファンタジーということですかね。 でも、僕が想していたよりも不幸ではなかった気がします、確かに”不幸せな物語”には違いないですが。
姉役のエミリー・ブラウニング、弟役のリアム・エイケンは、不幸ながらもチャーミングな魅力に溢れています、赤ん坊の妹を演じた双子のカラ&シェルビー・ホフマンがコミカルな味わいを加えています。 悪役のオラフ伯爵には、ジム・キャリーが得意の顔面演技で挑んでいます。「ブルース・オールマイティ」のような演技を期待していましたが、思いっきり「マスク」や「エース・ベンチュラ」のような演技でしたね。まぁジム・キャリーだからいっか? また、語り手・レモニー・スニケットの影と声を演じるのはジュード・ロウ。このほか、メリル・ストリープやティモシー・スポールら実力派が揃っています、とりわけメリル・ストリープの存在感には参りました。
発明好きのヴァイオレット(エミリー・ブラウニング)、読書家のクラウス(リアム・エイケン)、噛むことが大好きなサニー(カラ&シェルビー・ホフマン)は、裕福なボードレール家の三姉弟妹。ある日、火事によって愛する両親を失った3人は、遠縁のオラフ伯爵(ジム・キャリー)に預けられる。ところがオラフ伯爵は、後見人手続きが終わった途端、遺産目当てに3人の暗殺を企てる。3人は、この危機を知恵と勇気で逃れ、別の親戚へ預けられることになるのだが、強欲なオラフ伯爵は、あらゆる手段で3人に近づこうとする・・・。
まず3人の兄弟の結束力が素晴らしいですね、そんなに”おしん”よりも”不幸せな物語”だとは思わなかったけど、”不幸せな物語”には違いなかったですね。 ジム・キャリーも「トゥルーマン・ショー」や「マジェスティック 」のような演技を期待してたけど・・・・、やっぱりジム・キャリーは”ウルサイ”方がこの映画には良かったかな? メリル・ストリープも良かったですね、出ているだけで画面がしまります。 いうほど”不幸せな物語”だとは思いませんでしたが、3人の兄弟の固い絆には感動しました、お勧めします。
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