 | 倒錯的な愛を描いた『ドライ・クリーニング』から6年、女性監督アンヌ・フォンテーヌが、更に衝撃的な愛の物語を生み出しました!なんかとってもいやらしいです、妖しいです、それをセックス・シーンを一切なしで(ベアールのヌードシーンはありますが)で魅せてくれるのは凄いことだと思います。まるで「危険な関係」のような物語、別の女性に夫を誘惑させ、その次第をつぶさに報告させる。悪趣味ながらも、女性達の本性ってこんななのかな?と、思わず思ってしまいました。 官能的な言葉を通じて発展していくのは、夫ベルナールと「ナタリー」の関係だけではありません。危険な共犯関係を通じて、清廉な妻カトリーヌに芽生える新しい感情も、クライマックスまで引き上げられていきます。ラストの展開では、愛したい、満たされたいと願う女性の「性」を、皮肉にも色濃く映し出しているようでした。 エマニュエル・ベアールの妖艶な存在感、この”美しさ”というのは、一種の才能だと思わせてくれます。ファニー・アルダンも貞節な妻から徐々に色気を匂わせていく変化を魅せてくれています。フォンテーヌ監督ならではの「おんな」の描写に、ヒリヒリとした刺激が感じ取れます。
ブルジョワ夫婦の妻カトリーヌ(ファニー・アルダン)は、夫ベルナールの浮気を知る。「よくあることだ」と開き直る夫にショックを覚えたカトリーヌは、ベルナールの性癖を知るため、会員制クラブの娼婦、マルレーヌ(エマニュエル・ベアール)に夫を誘惑するよう頼み込む。マルレーヌは「ナタリー」という偽名でベルナールに接触を始めた。マルレーネの露骨な性の報告に、戸惑いながらも好奇の感情を高まらせていくカトリーヌ。やがて、カトリーヌは夫が自分から離れていく気配を感じ取るのだが…。
本当にエマニュエル・ベアールは本当にヤラシイ言葉を連発しています、でも最初にも書いたように一切のセックスシーンはありません、ここまで想像を書きたててくれるのは、フォンテーヌ監督の才能とベアール・アルダンのお陰でしょうね。夫役のベルナールに、フランスの名優ジェラール・ドパルデュー が扮していますが、この二人のお陰で影が薄くなってしまっています。 エマニュエル・ベアールとファニー・アルダンの「 8人の女たち」コンビが送る、とってもエッチで妖艶な映画です、お勧めします。
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