 | あくなき野望と追求心で夢を実現させた実在の男、ハワード・ヒューズの波乱に満ちた人生を描く、3時間の超大作。エキセントリックなまでに映画と飛行機に情熱を注ぎ、極度の潔癖症と完璧主義からパラノイアに陥る姿、そして、キャサリン・ヘップバーンやエヴァ・ガードナーら、銀幕の大女優たちとの恋を通じ、その大胆な人間像がたっぷりと描き出されていく。 ニューヨークを膝元にするマーティン・スコセッシ監督が、ハリウッドで撮った点もユニークですが、やはり一番の注目はヒューズを演じるレオナルド・ディカプリオでしょう。少年時代に伝記を読んで以来、ヒューズに憧れを抱いてきたというレオ様ですが、ハリウッドで生まれ育った現代映画界の寵児が、超大作と呼ぶにふさわしい力量を発揮し、製作総指揮にも名を連ねています。本年度ゴールデン・グローブ賞では作品賞、主演男優賞を獲得しました。 若き富豪ハワード・ヒューズの夢は、世界的映画監督と航空家。1930年、莫大な予算をつぎ込んだ映画『地獄の天使』を成功させたハワードは、航空会社を買収し、ライバル社パンナムとの探りあいのなか、軍飛行艇ハーキュリーズの開発に乗り出す。1946年、テスト飛行中に墜落したハワードは、瀕死の重傷を負ってしまう。空軍からは、戦争の終結を理由にハーキュリーズの契約を取り消されたうえ、軍用資金横領の疑いで公聴会に出席することになるが…。 スコセッシに作品と監督の二つのオスカーを上げるべき映画でした、それに値するだけの映画だと思います。ケイト・ブランシェットの助演女優賞は納得でした、ボギーの前はヒューズだったんですね。 ほかの脇役陣もいい味出していたし、使い方がド派手で豪華ですね、スコセッシならではのものでしょう。ジュード・ロウもウィリアム・デフォーもベッキンセールも、ライリーもアレックもイアン・ホルムも。 長い映画だし、この手のものは見ていてかったるくなってしまったりするものなのですが、この映画は最後まで楽しめました。オスカーは「ミリオンダラー・ベイビー」にではなく、この作品にあげるべきだったと思います、ホントいい映画でしたよ。 男優賞は「Ray/レイ」のジェイミー・フォックスが相応しかったですが、作品と監督はスコセッシにこそ相応しいと思いました、お勧めします。 |