 | 丁度2作品を同じくらいの時期に観ました、最初にシエンナ版を観て後からブラピ版を観ました。 どちらも世界最大最古の歴史叙事詩、ホメロスの「イリアス」を映像化したものですが、シエンナ版はシエンナが演じたヘレンが物語の中心となっていて、ブラピ版はブラピ演じるアキレウス(アキレス)を中心に描いています。ここではブラピ版を中心に解説してイキたいと思います、でもシエンナ・ギロリー版のテレビ・ムービー版も面白いので、お手すきの方は両方どうぞ。 ブラピ版は古代ギリシャに起こったトロイ戦争を主題に、英雄たちのおりなす戦乱絵巻を描くスペクタクル巨編に仕上がっています。シエンナ版では"そんなに乱暴な描き方だけででいいの?"と感じていたアキレスですが、ブラピが"凄い40歳男の肉体美"を見せ付けながら、非常に格好よくアキレスを演じています。 愛のため、名誉のため、理由はそれぞれでも本質的には闘いこそが彼らの存在理由。そのため物量に任せた合戦シーンよりも、ブラピやエリック・バナ(僕はハルクよりもこちらの方が似合っていると思います)、オーランド・”レゴラス”・ブルームたち英雄同士の一騎討ちがクライマックスを盛り上げています。ブラッド・ピットのアキレスとエリック・バナのヘクトルの一騎討ちは、人知を超えた神の決闘であり、同時に何千年たっても変わらない人の哀れをも映し出します。ちょっとオーランド・ブルームのパリスは情け無いかな?それぞれの生きざまに血をたぎらせるとともに、それぞれの死にざまに胸を打たれる、そんな恐ろしくもカッコイイ、ドラマチックな作品です。 ギリシャ連合のスパルタとその宿敵トロイの間に無血同盟が結ばれた夜。トロイの王子パリス(オーランド・ブルーム)とスパルタの王妃ヘレン(ダイアン・クルーガー)に禁断の恋が芽生えていた。若き情熱に駆られたパリスは、非道を承知でヘレンを自国へ奪い去ってしまう。トロイ侵攻の口実を得たギリシャ王アガメムノン(ブライアン・コックス)は、屈辱に燃えるスパルタ王メネラオス(ブレンダン・グリーソン)とともに、全ギリシャを挙げての進軍を開始する。トロイ攻略の鍵を握るのは、女神の息子と謳われるギリシャ最強の戦士アキレス(ブラッド・ピット)。一方トロイでは、パリスの兄で太陽の子ヘクトル(エリック・バナ)が決戦に備えていた。ひとつの恋が、英雄たちの宿命を導いてゆく…。 「トロイの木馬」のお話しは、神話好きなのである程度は知っていました、でもブラピがいったいなんの役柄で出演しているのか知らなくて、見るまでアキレスを演じているとは知りませんでした。 先ほども書いたように、ブラピ版の『トロイ』を観る前にシエンナ・ギロリー(ラブ・アクチュアリーにも出ていました)版の『トロイ・ザ・ウォーズ』を観ました。 当然シエンナがヒロインということはヘレンが主役でしたが、結構史実に近くて良く出来ていたんですよ、ただ英雄アキレスの描き方はこれでいいのか?と思いました。 しかし流石はブラピ、アンJに惚れた事だけあります、勇猛果敢なアキレスを魅力的に演じています。 オーランド・ブルーム君も出ているのですが役柄のせいかショボく見えてしまいました、むしろ彼の兄ヘクトルを演じたエリック・バナの方が格好良かったです。 「ハルク」よりも断然輝いていましたね、出番は少なくても。 どちらかと言うと”シエンナ・バージョン”の方が史実に近い気もしますが、ブラピの肉体美も含めてお勧めします、シエンナ版もお勧めします。 |