 | この映画の題名「半落ち」というのが気になって、見たいと思っていた映画でした。 「半落ち」とは警察用語だそうです、容疑者が容疑を一部自供するも完全に自供(これは完落ちというそうです)してはいない状態を指すのだとか。 元捜査一課の警部で現在は警察学校の教職に就く梶聡一郎(寺尾聰)が、妻を殺害したとして自首してきた。聴取を担当するのは捜査一課のエース・志木刑事(柴田恭兵兄さん!)。梶の自供によれば、アルツハイマー病に苦しむ妻・啓子の「殺して欲しい」という嘆願に、止むに止まれず首を絞めたという。だが謎が残った。梶が出頭したのは事件の3日後だったのだ。空白の2日間に何があったのか。梶の人柄を信じる志木は粘り強く尋ねるが、梶は頑なに黙秘を続ける。やがてマスコミが騒ぎ始めると、事態の収拾に焦る県警幹部は、供述の偽装を画策する…。 もともとの原作はもっとミステリー色の強い作品だったそうです、原作の方が良かったという声も沢山ありました、でも僕はこの映画も良かったと思います。 まず”ルビーの指輪”寺尾聰さんの演技が素晴らしい、「雨あがる」という黒沢監督の遺稿を映画化した時も、演技が抜群に上手いと思ったものでした。この作品でも素晴らしい演技でした、「踊る大走査線」の和久さん(いかりやサン)の跡を継げるのは寺尾聰さんくらいじゃないかな? 柴田恭兵兄さんも久し振りにお姿を拝見いたしました、年齢的に「あぶ刑事」シリーズは無理そうなので今後はこういった役どころが多くなるんでしょうね、2時間ドラマとかは見ないので。 こういう役もいいですが、僕が日本映画の最高傑作のひとつだと思っている「チ・ン・ピ・ラ」(僕はこれ映画館で観ましたよ.DVD化されないかな)のような役は年齢的に厳しいかな? 思っていたよりもずっといい映画でした、命の尊厳なんかについて考えさせられました、もう少しミステリー色豊かに出来上がったらナオ良かったのですが。 是非皆さんもご覧になって彼の行動について、命の意味について考えてみてください、お勧めします。
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