 | まずはじめに、この「ラブ・アクチュアリー」を観て全く感動出来なかった人、今すぐに医者に注射をうってもらつてください。 あなたと私の好きな映画はどーしようもないほど違うんでしょうね、だから僕の書くことや好みの映画が違うので言う事は無視してもらって結構です。でも、ナタリー役のマルティン・マカッチョンが好きになれない人、そういう人は即刻死刑です。僕が直接伺います、デブだと思った人は”七年殺し”か”電気アンマ”です。 この映画は信頼出来る友達に勧められた作品です、その友人に勧められた映画でハズれモノは一つも無いので、安心して購入して観ました。監督は「ノッティングヒルの恋人」や「ブリジット・ジョーンズの日記」の脚本を手がけたリチャート・カーティスが、本作で監督デビューを果たしています、どんな映画になっているのか楽しみでした。 12月のロンドン。人々は幸せなクリスマスを迎えようと、ささやかな夢を胸に毎日を過ごしていた。新首相になったデヴィッド(ヒュー・グラント)と秘書のナタリー(マルティン・マカッチョン)、最愛の妻を亡くしたダニエル(リーアム・ニーソン)とその息子のサム(トーマス・サングスター)、弟に恋人を取られた作家のジェイミー(コリン・ファース)とメイドのオーレリア、デザイン会社を経営するハリー(アラン・リックマン)と妻のカレン(エマ・トンプソン)、ハリーの会社で働くサラ(ローラ・リニー)とデザイナーのカール、クリスマス・ソングでカムバックを狙うビリー(ビル・ナイ)とマネージャーのジョー、結婚式を挙げるジュリエット(キーラ・ナイトレイ)とピーターにその親友のマーク(アンドリュー・リンカーン)、もてない男コリン(クリス・マーシャル)、スターの代役として濡れ場を演じるジュディとジョン。総勢19名のそれぞれの秘めた想いが静かに動き出す。。。 最初にこの映画を観始めた時はあまりの登場人物の多さにビックリしてしまいました、映画なれしている僕でも混乱しそうになるほどで、「今の人はどの人だったっけ?」といった疑問もありました。微妙に登場する人達も繋がっていたりして、整理するのに少し時間がかかるかもしれません。正直言うと僕もその友達から勧められて初めての失敗作かな?なんでこんな映画勧めてくれたんだろう?と思いました。 しかし映画が始まって20分くらいたった頃かな、ジュリエットとピーターの結婚式に親友がちょっとしたサプライズを送ります。あの歌は有名だしチョクチョク映画のBGMにも使われたりしますが、あんなに上手で感動的な使われ方は初めてでした、チョット鳥肌モノでした。急いで持っていたCDでこの曲をかけました、なんかとても幸せな感じがしました。 でそのあたりからかな、映画に勝手にのめり込んでいったのは、相変わらず忙しくシーンや人達は代わっていくのにキチンとついていけるんですよね。この監督の(リチャード・カーティスが脚本も書いています)脚本の良さなのか手腕なのか、演出力が素晴らしいのか、画面に一つの物語が映っているとあれだけ登場人物の多さに参っていたはずなのに、「あの二人はどうしてるんだ?」なんて他の人達のことを心配している僕がいました。 あんまりストーリーの中身は言いたくありません、この映画は皆さんにも楽しんでもらいたいので。 Mr.ビーンことローワン・アトキンソンも出演しています、映画「Mr.ビーン」の作者だから仲がいいのかと思っていましたが、テレビ・シリーズのビーンも二人でやっていたんですね。でもこの映画では出てくるタイミングもシチュエーションも、演技もとても素晴らしかったです、カーティス監督との息も流石にピッタリだったのでしょう。「ビーン」はテレビ版があまりに面白かったので、映画版にはちょっとガッカリしたかな?つまらなくは無かったですが。 コリン(クリス・マーシャル)がイギリスでは全く女の子にもてないのに、アメリカのウィスコンシンでキャロル・アン(エリシャ・カスバート)やジニー(ジャニュアリー・ジョーンズ)らに、発音の違いで大うけしてもてるシーンも、今になってとても面白くなってきました。 その他にもクラウディア・シファーがわけあって彼女のソックリさん役で出てきたり、アメリカ大統領に意外?な人(この人はかなりの才人です)が出てきたり、サラ(ローラ・リニー)の1秒では死ぬほど笑わせてもらいました、遊び心も満載の映画です。 クリスマス・コンサートのシーンは最高でした、色々な人や家族が一つの小さなコンサートで一本の運命の(偶然の)糸に結び付けられていきます。そしてそれが最後の最高にハッピーなシーンへと繋がっていきます、あらすじは言いたく無いと言っておきながら、僕殆ど喋っていますね。 一番切なかったのは親友ピーターの妻ジュリエットに思いをよせる、ピーターの親友マークがクリスマスに自分の想いを告げるところかな?彼は親友ピーターの妻・ジュリエットにクリスマスだからといって思いを告げます、結果は・・・ですが最後に彼は「これで満足だ(充分だ)」とつぶやきます。想いを告げないで後悔するより告げてフラレた方が、僕もスッキリします、だから恋人がいなくても楽しいです。 この作品のメイン・テーマともなっている"Christmas Is All Around″を歌うビリーとそのマネージャーのジョーの、愛情の友情が良ければ、吹き替え俳優同士の素朴な出会いと愛もとても素敵です。サラのラストの弟とのシーンにもグッときたかもしれません、ダニエルがMr.ビーンの力を借りて空港でサムを走らせるシーンも素敵でした、ジェイミーがオーレリアに告白するところも大好き。 でも一番は英国首相ディビッドとナタリーの恋の行方かな、もう他の話しの時にも気になって気になってしょうがありませんでした、早くあの二人を映せって。 「アバウト・ア・ボーイ」で僕を感動させてくれたヒュー・グラントが、清潔感溢れる英国首相を好演していて、この映画でも「ノッティング・ヒル」のような大ハッピーエンドをマルティンと一緒に演出してくれています。 色んな人の感想を見ると、「ナタリーがデブで嫌だ」だの「ナタリーが可愛くない」だのと、常軌を逸してしまっている人達が多い!ナタリー役のマルティン・マルカッチョン(本当は発音違うかもしれません)の写真を載せておきます、シンガーなのであんまり映画では見かけませんがこんなに綺麗です、引き伸ばして大きなサイズで観てください。女の人は少しフクヨカな方が断然いいです。クリスマス・コンサートでのキス・シーンも可愛かったです、タコの足とエビも可愛かった。 コンサートに出かける時にナタリーの父親がナタリーを”子豚チャン”と呼ぶのですが(設定が少し太めの女性となっているので)、そんなあだ名で父親に呼ばれるほどマルティンは太っていないですよ、役者も即刻死刑かも。 あるレビューで”ここまで酷い映画は観たことない”と言っている人がいました、「空港は幸せで溢れてるっていうのもよくわからなかった。ただ空港に迎えに来てるようにしか見えないから。」って。 映画は観る人の自由だしどう感じるかも自由です、このレビューを書いた人も映画に慣れ親しんでいる人なのでしょう。でも監督が伝えたかったのは「空港は愛で溢れている」なんて事ではないでしょう、それを感じ取れなかったのはこの人の理解力不足なんじゃないかな?あっ、でも「映画はいいけどナタリーがブサイク」なんて感じた人は即刻死刑ですから。 ナタリーがデヴィッドに贈ったクリスマスカードに、「×××」と最後にありましたよね、あの意味はおわかりですか?意味は「KISS KISS KISS」だそうです、素敵ですね、恋人同士や母親から子供に対して使われるそうです。つまり相手に対しての好意を表す表現とのこと、そんな遊び心だけでも素敵な映画だと思ってしまいますよね。 因みにこの映画のボックスオフィスは5500万ドルで2003年度の50位、僕がけなした(話題作の中で)「デアデビルは」約2倍の1億200万ドル、納得がいかないですね。 まだまだ色々書きたいですがキリが無いのでやめておきます、群像劇にして正解でしたね、ナタリーとデビットのラブ・ストーリーなら大歓迎でしたが。この方が「LOVE」の溢れかえり度が伝わってきます、映画にも自然とのめり込めますし。 全てのストーリーがハッピーエンドではありませんが、男女の恋愛に同性同士や家族の愛など沢山の愛、人間愛に溢れた映画です。僕は毎日でも観たい映画です、もう1週間で5回も観ました。大事な人と観るもよし、一人で観てもとても楽しい映画です、クリスマスの新しい定番となりそうです。 僕の今年度初見の映画のナンバー1です、強力にお勧めします、ナタリーをよろしく!
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