 | 中国の歴史書「三国志」を、アジアが世界に誇る ジョン・ウー監督が映画化。当初は1本の映画だったが、スケールの巨大さゆえ、PartI・IIの2部作に変更。そのため、PartIは赤壁の戦いに入る前に幕を下ろしたが、PartIIは、いよいよ戦いを描く完結編。スタッフ・キャストが残るエネルギーをすべて放出したかのような迫力が凄い。2000艘の船に乗った曹操軍80万人をたった5万人で迎え撃つ、劉備・孫権の同盟軍。合戦に次ぐ合戦の嵐で、飛び交う弓の本数も炎のボリュームも、アジア映画として空前絶後。PartIから続けて見れば面白さは倍増だ。
西暦208年。天下統一をめざす曹操(チャン・フォンイー)に対抗し、劉備(ユウ・ヨン)は、元は敵対した孫権(チャン・チェン)と連合軍を結成した。曹操は80万の兵を乗せた2000艘の大船団を率い、敵陣に向かう。孫権の妹、尚香(ヴィッキー・チャオ)が男装して敵陣に潜入し、情報を収集する一方、曹操は疫病で亡くなった者の遺体を小舟に乗せ、連合軍の陣地に送って疫病を流行らせようとし、恐れをなした劉備は自軍だけ撤退すると宣言し、孫権のもとを去る。周喩(トニー・レオン)と孔明(金城武)率いる孫権の軍は長江に面した赤壁の地で曹操軍と決戦へ・・・・。
三国志の有名なエピソードを基に日本をはじめアジア各国で大ヒットを記録した、ジョン・ウー監督によるスペクタクル巨編「レッドクリフ」の後編です、ついに迎えた歴史的大戦“赤壁の戦い”が空前のスケールで展開されていきます。
80万の曹操軍をわずか5万で迎え撃つ劉備・孫権連合軍は金城武演じる軍師・孔明の知略と、トニー・レオン演じる指揮官・周瑜の活躍でどうにか撃退に成功、そんな中曹操軍には疫病が蔓延し死体を船に積み連合軍のいる対岸へと流す。 これにより連合軍にも疫病が拡がりついに劉備は自軍の兵と民のため撤退を決断、ただひとり戦地に残り周瑜とともに戦う道を選んだ孔明だったが矢の不足の責めを問われることに、すると孔明は周瑜に3日で10万本の矢を調達してみせると宣言するのだったが・・・。
ジョン・ウーの大ヒット映画『レッドクリフ シリーズ2部作』の第2弾目です、パート1では“赤壁の闘い”を三国志に詳しくない僕でも『レッドクリフの戦いってこんな終わり方?』と思わせる終わり方でしたが、今回の『パート2』ではキチンと“赤壁の闘い”を納得イくまで楽しく描いてくれてました。
しかし本当にアジア映画のレベルはハリウッドに勝るとも劣らないレベルになってきましたね、最初にこの『レッドクリフ』の成功を聞いた時は耳を疑いましたが、アジアの良いところを盛り込みながらエンターテインメントを満喫出来る仕上りになっていましたね、仕掛けられた策略も見事でしたしその策略の本当の意味もこちらは後で知ることになりますが、出演陣に観客も正に『敵を欺くには先ず味方から』の言葉通り見事に欺かれてしまいました。
周瑜の妻の美しい小喬が妊娠3ヶ月であるという事実もラストの戦闘の中で一種のサスペンスになっています、日本代表の中村獅童も見事な散り際でしたしジョン・ウー・ワールドさすがだなぁといった感じを受けました。
呉のチャン・チェン演じる孫権の登場も多くなって彼の妹のヴィッキー・チャオ演じる尚香の登場時間も増えて活躍してくれて嬉しかったです、その手柄を持って帰ってきた時の妹を思いやる兄の何気ない仕種に感動しますが、やっぱり『痩せたピエール瀧』の印象は拭えませんでしたね、孔明の金城武もすっかり知的な軍師役を1に続いて好演、お勧めします。 |