 | フィデル・カストロとキューバ革命を成功に導き、伝説の革命家となったチェ・ゲバラ。その後も引き続いて高い理想を抱き、新たに南米のボリビアで革命に加わるが、米国のCIAに支持された敵軍との戦いで劣勢を強いられ、39歳でこの世を去った……。デル・トロが「トラフィック」でも組んだ鬼才スティーヴン・ソダーバーグ監督と再び組んだ2部作(元々1本の映画)の前編「チェ 28歳の革命」に続く後編。チェ・ゲバラになりきったベニチオ・デル・トロの熱演が見ものだが、前編のキューバ革命と異なり、苦境に立たされたチェ・ゲバラの哀感は前編を上回る。
キューバ革命に大きく貢献したゲバラ(ベニチオ・デル・トロ)だが、盟友フィデル・カストロ(デミアン・ビチル)に“別れの手紙”を残し、突然キューバを去る。反独裁の理想に燃えるゲバラは1966 年、次の革命の地に選んだ南米ボリビアに密入国。目的は合衆国政府を後ろ盾にしたバリエントス大統領(ヨアキム・デ・アルメイダ)の独裁政権の打倒だ。現地の反乱ゲリラと合流し、キューバ革命の経験に基づいて彼らを指導するゲバラだったが、政府軍に劣勢を強いられ、地元の農民たちからも支持を得られず……。
「トラフィック」のスティーヴン・ソダーバーグ監督とベニチオ・デル・トロが再びタッグを組み、孤高の革命家エルネスト・“チェ”・ゲバラの半生とその人間像に迫る伝記ドラマ2部作の後編です、ゲバラがカストロと袂を分かち新天地ボリビアで再び革命の戦いへ身を投じた末に劇的な最期を迎えるまでを描いています。
1965年、キューバ革命に多大な功績を残したベニチオ・デル・トロ演じるゲバラだったが忽然と姿を消し、キューバの新たな指導者となるデミアン・ビチル演じるカストロはゲバラの“別れの手紙”を公表した。 ゲバラは自分を必要とする場所へ身を投じるという信念を揺るぎないものにして、1966年に頭髪の薄い中年男“ラモン”に扮したゲバラは次なる革命の地南米ボリビアに入国した。 しかしボリビアはアメリカの支援を受けるヨアキム・デ・アルメイダ演じるバリエントス大統領の独裁政権下にあり、ゲリラ部隊と共に革命へ動き出すゲバラだがボリビア共産党の協力が得られずアメリカに援護された政府軍に圧倒され、地元民の裏切りに遭い物資も滞ってしまったゲバラたちはいよいよ窮地に立たされ・・・。
誇り高きキューバ革命の星チェ・エルネスト・ゲバラの姿に焦点を当てたパート2です、オープニングはカストロがチェの別れの手紙を公の場で読むテレビ中継から始まります、カストロ政権にチェが加わらなかった疑問への説明として行われたものでした。
相変わらずベニチオ・デル・トロの演じるチェ・エルネスト・ゲバラはかっこいいですが、どうしてあんなに絆の堅かったカストロと別れたのかやボリビアにいたのかと言う謎が明らかになります、彼がカッコ良くて何事にも動じないブレない信念と生き方を持った“ゲバラ”を演じているおかげで、きっと本当にいい男だったゲバラが余計に真っ直ぐでキレイな瞳をした革命家だったんだろうなと思いました。
チェは1965年後半にコンゴの反乱軍支援をしていた1965年後半が失敗して帰国してボリビアの人民解放の準備をすすめていました、翌年の11月4日に頭髪の薄い中年男“ラモン”に変装してボリビアに入りますがベニチオ・デル・トロがハゲになってもカッコ良かったです、しかしアメリカと強力な関係を築くボリビアのバリエントス大統領の独裁政権下では思うように革命・ゲリラ運動が進まず、農民やインディオが圧制と貧困にあえいでいるのを解放したくてもがいていました。
前作に引き続き今作は革命と私生活でゲバラのパートナーのアレイダ役でカタリーナ・サンディノ・モレノが、ゲバラと共に行動するタニア役でフランカ・ポテンテが出演していてマット・デイモンが特別出演で出演していました、特にマット・デイモンは『これがデイモン?』と思ってしまうくらい解りづらかったです。
このパート2は激戦の末に捕えられて銃殺されるまでのゲバラの姿を“ボリビア日記”の形式で描かれていきます、悲劇=“死”へと向っていくストーリーなので結末が分かっているこちらには悲しかったですが、やはり最期の最期までチェ・エルネスト・ゲバラは誇り高き革命家だったんだとわかりました。
ボリビア共産党の協力が得られなかったことで迷走していく姿は、“革命”というものの難しさをまざまざと見せてくれます、やはりベニチオ・デル・トロ=チェ・エルネスト・ゲバラは格好良かったです、お勧めします。
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