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「誰も守ってくれない 」をお勧めします。

画像:daremo.jpg説明
「踊る大捜査線」シリーズを手がける脚本家・君塚良一が、同作のリサーチの中から生まれた構想を、自らの監督で描いた話題作。犯人側の人権ばかりを重んじると非難される警察の葛藤、知る権利を盾に弱い立場の容疑者一家を追い詰めるマスコミやネットの暴力性などの重いテーマを扱いながら、「踊る〜」シリーズで培ったスピーディな展開を加味し、一級の社会派エンタテインメントに仕上げて見せた。「ザ・マジックアワー」の佐藤浩市が刑事を好演、彼が保護する少女にドラマ「14才の母」の志田未来。共演は松田龍平、柳葉敏郎など。


船村家は両親と兄、妹の平凡な4人家族。だがある日、18歳の長男が小学生姉妹惨殺事件の容疑者として逮捕されてしまった。状況がつかめないまま、15歳の妹・沙織(志田未来)は両親と共にマスコミの好奇の目と世間からの猛烈な非難にさらされる。そんな中、沙織と同世代の娘を持つ刑事の勝浦(佐藤浩市)は上司から彼女の保護を命じられる。執拗なマスコミの目から沙織を匿おうと尽力する勝浦だったが、一方、警察の隙をついて沙織の母が自殺してしまう・・・。


社会的に注目を集める殺人事件を巡って巻き起こるネットの暴走やマスコミ報道のあり方を、警察による容疑者家族の保護という新たな切り口で問い直す力作社会派エンタテインメントでした、「踊る大捜査線」シリーズの脚本を手掛けてきた君塚良一監督がその取材の中から生まれてきた構想を基に自らメガフォンをとり映画化しました。

ある日突然未成年の長男が小学生姉妹殺人事件の容疑者として逮捕されてしまった船村家、両親と15歳の妹の志田未来演じる沙織はマスコミの好奇の目に晒され激しいバッシングに。
刑事の佐藤浩市演じる勝浦は容疑者家族の保護の任務を命じられさっそく保護マニュアルに則り所定の手続き、三人別々に保護するため勝浦が沙織を担当し沙織を匿おうと懸命に手を尽くす勝浦だったがマスコミはその度に居場所を嗅ぎつけ、執拗に沙織を追いかけ回し勝浦は東京を離れある場所へと向かうのだったが・・・。

突然兄が殺人犯となったことから追いつめられていく少女と、彼女を世間の非情な視線から守ることを命じられた刑事が繰り広げる過酷な逃避行の行方をドキュメンタリー・タッチに綴っていきます。

離婚の危機に迫られた刑事佐藤浩市演じる勝浦と殺人犯の妹沙織を演じる志田未来が、母親はショックと心労から自殺して沙織はパニック状態に陥りますが、実際に被害者の家族や置かれている状況を知ることはありますが容疑者の家族に焦点を当てるのは珍しいですね。

新聞記者の梅本に佐々木蔵之介さんや佐山役でアズマックスが、部下の刑事三島に松田龍平で上司に佐野史朗で精神科医で勝浦のカウンセリングもしている先生役で木村佳乃が扮し、オールスター・キャストで豪華でしたが中でもアズマックスがなかなか演技出来ててビックリしました、お笑いよりも役者の方が向いているなと感じました。

上本が執拗に警察に恨みのような感情を抱いているかも分かりますし勝浦にも悲しい過去があります、やがて行くところに行き詰まった勝浦は家族旅行にくるはずだったギバちゃんと石田ゆり子演じるペンションのオーナー夫妻ののところへ、そしてそこのオーナーのギバちゃん演じる本庄夫婦にも勝浦と繋がる過去があってまた色々あります。

容疑者の家族を守る“保護プログラム”というのがあるだろうとは思っていましたが凄いですね、勝浦や警察にも辛い過去がありカウンセリングを勝浦が受けている理由も明らかになっていきます、ネット社会や警察などをチクりと批判したりもしていて見ている僕らにも注意を促すようなシーンも見受けられました。

ネットの功罪がここでも出てきますが何気なく使っている僕らも気を付けないといけませんね、ネットは便利だけど使い方を過ったり使いこなせないと大変なことになるし、こういった事って実際に起こりうるし顔が知られないから好き勝手出来るのがネットですからね。

色々見ながら考えさせられる作品でした、お勧めします。