 | 主演のウィル・フェレルにとっては「タラデガ・ナイト オーバルの狼」「俺たちフィギュアスケーター」に続くスポーツ・コメディ。各試合や練習を面白おかしく見せるだけでなく、フェレル演じる主人公が自意識過剰かつ思い込みが激しく、爆笑を誘うのも前2作と同じ。加えてフェレルの旧作「俺たちニュースキャスター」と同じく1970年代が舞台で(独立系の全米プロ・バスケ・リーグ《ABA》が実在した)、レトロなBGMやファッションがたっぷりなのも楽しい。ヒップホップ・デュオ《アウトキャスト》のアンドレ3000ことアンドレ・ベンジャミン共演。
1976年。一発屋だった歌手ジャッキー(ウィル・フェレル)がオーナー兼監督兼花形選手であるプロ・バスケ・チーム《フリント・トロピックス》だが、チームが所属するリーグ自体が大手のNBAに吸収されることになり、今季の最終成績がベスト4以内のチームだけがNBAに残り、他のチームは解散させられる危機に。実力も人気もない《トロピックス》は元NBAのモニックス(ウディ・ハレルソン)を招き入れて戦力を強化するが、ジャッキーのワンマン体制が足を引っぱり……!?
一度説明したのですが、消えてしまっていたようなのでもう一度書きます。
「俺たちフィギュアスケーター」「タラデガ・ナイト オーバルの狼」のウィル・フェレルが、今度はバスケットボール選手を演じる痛快ドタバタ・スポ根コメディでした、エンタテインメント性を重視した独立リーグABAがNBAに吸収消滅されることになった76年のエピソードをモチーフに、弱小チームのワンマン・オーナーの奮闘をブリを70年代のノスタルジックな風俗を前面にコミカルに描きます。
1970年代のミシガン州フリント。NBAに対抗してつくられた新興のバスケットボールリーグABAに所属する“フリント・トロピックス”のオーナーは、かつて『Love Me Sexy』が大ヒットした地元出身の一発屋シンガーのウィル・フェレル演じるジャッキー・ムーン。 オーナー兼監督兼選手として全権を振るう彼は試合前に自分の歌謡ショーを開いたりやりたい放題、当然成績は万年下位だがある日経営難に苦しむABAがついにNBAに吸収されることが決定、しかも今期の上位の4チームだけを残しあとは全て強制的に解散ということに。 チーム消滅の危機にジャッキーはNBAで優勝経験を持つという、ウディ・ハレルソン演じるモニックスを招聘しチームのテコ入れを図るのだったが・・・。
“フラット・パック”の一人なのにイマイチ日本では人気が出ないウィル・フェレルが、ハチャメチャなオーナー兼監督兼選手を演じたスポーツ・コメディですが『俺たちフィギュア・スケーター』と同じく良かったです、彼を中心に存続をかけてチームを盛り上げて一発逆転なるかという全米大ヒットコメディでした。
ウィル・フェレル以外にも頭は薄くなったけど演技の幅は広がったウディ・ハレルソンも良い味出してましたし、オスカー・ノミネートされて最近また人気復活中のジャッキー・アール・ヘイリーに、モーラ・ティアニーにヒップホップ・デュオ《アウトキャスト》のアンドレ3000ことアンドレ・ベンジャミンも凄く良かったです。
NBAが競技性や勝敗を重視するのに比べABAはパフォーマンス優先のエンタテインメントリーグ、昔歌手で“ラブ・ミー・セクシー”というプラチナヒットを持つウィル・フェレル演じるジャッキー・ムーンは、その印税でABAの“フリント・トロピックス”を買収してオーナー兼コーチとなり、選手・勝利優先というよりも目立ちたがり屋振りを発揮して悦に入っていました。
「俺たちフィギュアスケーター」という“オバカ・コメディー映画”でも“バス男”のジョン・ヘダーと爆笑をさらい、スマッシュ・ヒットを飛ばしたあの映画に続編かと思わすような「俺たちダンクシューター」というタイトルですが、こちらの方は原題が「セミ・プロ」といいNBAとABAの2大リーグがあってその存続をかけ、ウィル・フェレル率いる弱小“フリント・トロピックス”が果たしてどうなるのかを描いています。
バスケットの試合なのに熊が出てきたりと思ったら意外と丹念に試合風景を描いていて、エキサイティングですが随所に笑いもあってラストには感動の嵐が待っていました、お勧めします。
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