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「わが教え子、ヒトラー」をお勧めします。

惜しい人を、映画界はなくしましたよね・・・。

画像:wagaoshiego500pi.jpg説明
ユダヤ人の抹殺を企てたあのヒトラーが、何と演説指南役たる1人のユダヤ人の前で自らの哀れな姿をすっかり曝け出し、彼の言いなりとなって犬の真似までしてみせる! ダニー・レヴィ監督がいかにもユダヤ人的なブラック・ユーモアと皮肉を満載しながら、独裁者ヒトラーの卑小で滑稽なさまを痛快に笑い飛ばした、アッと驚くトンデモ歴史秘話がこれ。主演は本作完成後まもなく惜しくも他界した「善き人のためのソナタ」のウルリッヒ・ミューエ。


1944年12月、ナチス・ドイツの敗色がいよいよ濃くなる中、宣伝相のゲッベルス(シルヴェスター・グロート)は、新年の元日早々、ヒトラー(ヘルゲ・シュナイダー)に国威発揚のための演説を行わせて、起死回生の体勢挽回を図ることを思いつく。けれども、肝心のヒトラーその人が今やすっかり自信も気力も喪失している始末。そんな彼にかつての自信を取り戻させるべく、ユダヤ人の名優グリュンバウム(ウルリッヒ・ミューエ)が強制収容所から引っ張り出されて、ヒトラーの演説指南役を仰せつかるのだが…。


自信喪失に陥ったヒトラーの演説指南役としてその再生を任された、ユダヤ人俳優の苦悩と葛藤をナチス指導者たちへの皮肉を込めて描くドラマでした、主演は2007年7月に惜しくも他界した「善き人のためのソナタ」のウルリッヒ・ミューエです、監督は「ショコラーデ」のダニー・レヴィ。

1944年12月25日、劣勢に陥っていたナチス・ドイツの宣伝相シルヴェスター・グロート演じるゲッベルスは、1月1日にヘルゲ・シュナイダー演じるヒトラーの演説をプロパガンダ映画に仕上げて起死回生を図ることを思い付く。
しかしヒトラーがすっかり自信を失いスピーチなどできる状態ではなかったためゲッベルスは、わずか5日間でヒトラーを再生させるという大役を世界的俳優ウルリッヒ・ミューエ演じるアドルフ・グリュンバウム教授に託すことに、そしてすぐさま強制収容所からグリュンバウム教授が移送されてくるが・・・。

第2次大戦末期に自信喪失に陥ったナチス総統ヒトラーを再生させる大役を任されたのは1人のユダヤ人だった、という奇抜な発想で独裁者の知られざる人間像に迫る爆笑諷刺喜劇でした、主演の『善き人のためのソナタ』のウルリッヒ・ミューエが主役のユダヤ人俳優グリュンバウム教授を演じた作品です。

オープニングでウルリッヒ・ミューエが『このお話しは真実すぎて、歴史の本には載ってない』で物語が始まります、この所の敗戦続きですっかり自信を無くしてしまったヒトラーを策士のゲッベルス博士が機転を働かせ、収容所にいる元大俳優のユダヤ人ウルリッヒ・ミューエ演じるグリュンバウム教授にヒトラーの再生を任せ、教授は捕らわれている家族と引き換えにヒトラー再生を任せられるという喜劇でしたが“一瞬“これが真実?”と思わせてくれるお話でした。

実は密かにグリュンバウム教授は家族と相談してヒトラー暗殺を計画しますが、ヒトラーとグリュンバウム教授の間にいつしか“絆”のようなものが芽生え始めてお互いになくてはならない存在に、しかしその裏ではゲッベルス博士を中心にある恐ろしい計画が進められていて着々とその計画も進行していきます。

風刺喜劇なんですがどこか堕ちていくヒトラーの姿に哀愁が漂います、きっと年を取った晩年のヒトラーはこんな風に太ってこんな感じのオジサンになっていたんでしょうね、

グリュンバウム教授役のウルリッヒ・ミューエも『善き人のためのソナタ』でも素晴らしい演技を披露してましたが、本当に若くして亡くなってしまったのが残念な程この映画でもいい演技してました、お勧めします。