 | 妻が兵士として戦場に赴きあとに残された子供たちの面倒を見るのは、夫の方で従来の男女の役割を逆転させたような、本作の人物設定につい戸惑う人もいそうですね。 米国の現役兵士の14.3%が実は女性で、その内の約40%が子持ちだとか。本作は、そんな銃後を守るハウス・ハズバンドの視点から、遠い戦争がごく平凡な一家庭に及ぼす影響を静かに見つめた異色の反戦ドラマでした。一見頼りない父親をジョン・キューザックが繊細に演じていて、それがまた見る者の共感と涙を誘うほか、御存知クリント・イーストウッドが映画音楽を手掛けているのも要チェックでした。
シカゴのホームセンターで働くスタンレー(ジョン・キューザック)のもとに、ある日、米国陸軍の軍曹としてイラク戦争に出征していた妻のグレイス(ダナ・リン・ギルホレー)が戦死したという訃報が届く。愛する妻の死に衝撃を受け、すっかり途方に暮れた彼は、日ごろ母親のことを恋しがっている2人の娘、12歳の長女ハイディ(シェラン・オキーフ)と8歳の次女ドーン(グレイシー・ベドナルジク)に、その悲しい事実を告げることができず、衝動的に2人をドライブに連れ出して、フロリダの遊園地をめざすことにするのだが…。
イラク戦争があるアメリカ人家族にもたらした一つの悲劇を描いたヒューマン・ストーリーです、イラク赴任中だった妻の突然の訃報に打ちのめされた主人公が、その事実を告げぬまま2人の娘を連れて長距離ドライブの旅に出る中で巡らす心の葛藤を優しく静かに見つめていきます。
シカゴのホームセンターで働くジョン・キューザック演じるスタンリーのもとに、イラクに出征中の妻ダナ・リン・ギルホレー演じるグレイスの戦死の報が伝えられ気持ちの整理がつかないスタンレー、2人の娘で12歳の長女シェラン・オキーフ演じるハイディと8歳の次女グレイシー・ベドナルジク演じるドーンにその事実を伝えられない。 いたたまれなくなったスタンレーは彼女たちを車に乗せると、ドーンが行きたがっていたフロリダの“魔法の庭”を目指して突然の家族旅行を始めるのでしたが・・・。
子役の頃から活躍してきたジョン・キューザックが少し体重を増やしてお父さん役に挑戦、若くして助演のオスカーを獲得して成功を収めているマリサ・トメイが共演とのことだったので楽しみにしてました、でもマリサ・トメイはワン・シーンのみの出演でセリフ無しで悲しかったですがこの映画の趣旨に賛同したからチョイ役でも出たのでしょう、期待した程登場してくれなかったかのが残念でしたがいい映画自体は良かったと思いました。
ジョン・キューザックがイラク戦争で亡くなった妻でドーンとハイディ2人のママのグレイスの事を伝えられない父を熱演していました、ジョン・キューザックはいつの間にか太ってお父さんらしくなっていたけど多分役作りで太ったんでしょう、なんかすっかり似合っていましたがこういう“イラク戦争モノ”も新鮮でいいかもしれませんね。
ママとドーンが設定した“約束の時間”も微笑ましくて良かったですがジョンとスタンリーが泥沼の状況を嘆くとき、『政府はどんな嘘でもつく、あんたらの大統領は』とジョンが言うと『お前の大統領でもある』とスタンレー、『投票していない』とジョンが言うとスタンレーは『誰にもな』と答えます、これはイラク戦争開戦は間違いだったかもしれないが間違った選択をした大統領だが責任は彼を支持した国民にもあると言っているようでした、『イラク戦争批判モノ』は沢山作られて僕もいくつも見てきましたがこういう作品は初めてでとても新鮮に感じました。
一味違った『イラク戦争批判モノ』の映画でした、ジョン・キューザックの新境地を見せていた映画でした、マリサ・トメイがもっと映っていたら僕には良かったですがお勧めします。
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