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「告発のとき」をお勧めします。

今までの”イラク戦争モノ”とは、少し違っていましたね。

画像:kokuhatsuwhL.jpg説明
イラク戦争から帰還後、息子が軍隊から脱走したと聞き独自の捜査を始めた父親。そんな彼の前に次第に明らかとなる、社会的理念とはおよそかけ離れた、戦場での苛酷な現実とそれが若い兵士たちの心身に及ぼす深い影響。はたして正義とは何かを観る者に鋭く問う本作は、題材の重さゆえに当初企画が難航したそうですが、脚本家出身のポール・ハギスとは再三コンビを組んでいるクリント・イーストウッドが製作を後押しし、ようやく映画化を実現にしたそうです。トミー・リー・ジョーンズ、シャーリーズ・セロンらも力演を披露し、見応え満点の秀作に仕上がっていました。



2004年11月、長年憲兵を務めていた元軍人のハンク(トミー・リー・ジョーンズ)のもとに、やはり軍人となって、イラク戦争に出征後、帰国した息子のマイク(ジョナサン・タッカー)が、米軍基地から脱走して姿を消したという意外な知らせが届く。息子がそんなことをしでかすとは信じられないハンクは、地元警察の女性刑事エミリー(シャーリーズ・セロン)の助けを借りながら、独自の調査を開始。その矢先、マイクが焼死体となって発見される。なおも事件を追う2人の前に、やがて衝撃的な真実が明らかとなる…。



「クラッシュ」のポール・ハギス監督がイラク戦争から帰還した一人の兵士を巡る衝撃の実話を映画化したミステリー・ドラマでした、帰還後間もなく無断離隊したとの連絡を受けた父親が息子の汚名を拭うべく、行方を捜す中で次第に浮かび上がる過酷な真実を描き出します。主演は「逃亡者」のトミー・リー・ジョーンズにシャーリーズ・セロン。

2004年11月1日、元軍警察のトミー・リー・ジョーンズ演じるハンクのもとに軍の息子のジョナサン・タッカー演じるマイクが行方不明と連絡が、イラク戦争から帰還したばかりのマイクに無断離隊などあり得ないと確信するハンクは基地のあるフォート・ラッドへ。
地元警察にも相談してはみたがまともに取り上げてはもらえず途方に暮れるが、女性刑事シャーリーズ・セロン演じるエミリー・サンダースの協力を得て捜索を続けるハンクだったが、その矢先マイクの焼死体が発見されたと報せが届くが真相究明のためエミリーと共に事件の捜査に乗り出すハンクだったが・・・。

これも『9.11以降のアメリカ』の直面した問題にするどく迫っていったアメリカの“闇”を描いた映画でした、最近本当にこういった“イラク戦争”以降のアメリカの“ジャッジ”をどう評価したらいいかという映画が増えましたよね、ちょっと最近使い古された内容というか『イラク戦争とその後のアメリカ』を描いた作品でしたが、予想だにしなかった現実と結末に『アメリカにおけるイラク戦争の占めている大きさ』が分かるような気がしました。

元軍人のトミー・リー・ジョーンズが息子マイクの無断離隊とその死に疑惑を感じて奔走するハンクを演じ、シャーリーズ・セロンがそれを手伝うことになるセクハラや軍警察の妨害に立ち向かうシングル・マザーの刑事エミリーを熱演、でハンクの妻で長男に続き次男のマイクも軍人となり失う母ジョーンをスーザン・サランドンが演じていました、部下のエミリーを助けるいい署長をジョシュ・ブローリンが演じていたのは嬉しい驚きでした、ジェームズ・フランコも小さな役でしたがマイクの兵隊仲間のボナー役で出ていました。

トミー・リー・ジョーンズ演じるハンクがエミリーの家で亡くなった長男と同じ名前のデヴィッドに、物語は苦手だからとデヴィッドの名前の由来である“ダビデとゴリアテ”のお話しをきかせるのも面白かったですし、マイクの携帯の画像の修復をするおいかがわしい兄ちゃんに『コーチ・カーター』のリック・ゴンザレスか当たっていたのも嬉しかったです、そのリック・ゴンザレスから送られてきた画像や“ストリッパー・マダム”のイーヴィーらの証言から事件は動きを見せ始めますが・・・。

今までの『イラク戦争モノ』とは違っていて予想もしなかった結果に驚きました、やっぱりアメリカの人達の中には『イラクの民主化』という大儀の元に大きな代償を払わされたんだなぁと思います、今までの“9.11以降のイラク戦争モノ”とは一味違う作品でした、お勧めします。