 | 社会派映画の名匠として知られるコンスタンチン・コスタ=ガヴラス監督の娘ジュリー・ガヴラスが、本作で長編劇映画デビューを飾りました。父親譲りの政治的視点と、でも社会的正義一本槍の教条主義からは一歩距離を置いてそれを相対的に眺める女性らしい優しさとユーモアを兼ね備えた演出は、何とも絶品で一躍高い評価を受ける事となりました。500人もの候補の中からオーディションで主役を射止めた新星、ニナ・ケルヴェルの愛らしくてキュートな好演も一見の価値はあります。
1970年のパリ。スペインの貴族階級出身で弁護士の父フェルナンド(ステファノ・アコルシ)と、高級雑誌の女性記者である母マリー(ジュリー・ドパルデュー)、そしてやんちゃな弟と共に、何不自由ない平和な生活を送っていた9才の少女アンナ(ニナ・ケルヴェル)。ところが、フランコ独裁政権打倒のために長年闘っていた伯父の死を契機に、両親が突如社会的良心に目覚め、これまでの快適で豊かなブルジョワ生活から、清貧を何より重んじる窮屈で不自由な生活への方向転換を余儀なくされたアンナは、次第に不満を募らせて…。
これタイトルが『ぜんぶフィデルのせい』だったので随分可愛らしいタイトルだなぁと思いました、主人公のアンナも頭が良くて快活明朗なんですがちょっと偏屈というか頑固で可愛かったです。
政治・社会情勢の激動が続いた70年代初頭のフランス・パリを舞台に、時代の波に揺れ動く一家族の姿を9歳の少女の困惑と心の成長を通して描いた感動ドラマでした、監督は「戒厳令」「ミッシング」などで知られる社会派監督コスタ=ガヴラスの実娘、ジュリー・ガヴラスで本作が初の長編劇映画となりました。
1970年のパリ。9歳の少女ニナ・ケルヴェル演じるアンナは名門カトリック女子小学校の成績優秀なお嬢様、スペインの貴族階級出身で弁護士の父ステファノ・アコルシ演じるフェルナンドと雑誌記者の母ジュリー・ドパルデュー演じるマリーの下、弟のバンジャマン・フイエ演じるフランソワと共に何不自由ない幸せな毎日。 しかし伯父が亡くなり叔母と従姉妹がアンナの家で暮らすことになってからアンナの生活は一変、フェルナンドとマリーは共産主義的な価値観に目覚め色々と不自由な生活を余儀なくされる。 アンナはその責任がヒゲの赤いオジサンのせいだと思いますが・・・。
題名の“フィデル”とはフィデル・カストロのことだったんですね、しかし主演のニナ・ケルヴェル演じるアンナは可愛かったし両親や時代の波に翻弄されても強く生きていく、逞しくも可愛らしい女の子アンナを500人のオーディションで選ばれたニナ・ケルヴェルが逞しく演じていました。
美しいイザベルの結婚式のシーンから始まりますがアンナが言ったようにイザベルは“お姫様”みたいでしたね、キューバから共産主義に目覚めてしまった両親はキューバから逃げてきたフィロメナをクビにしてギリシャの共産主義者パナヨタがお手伝いに、段々と自分の生活が変わってしまったのはフィデル・カストロのせいだと知りますが、パナヨタもベトナム人のマイ・ランに突然変わりアンナの暮らしは猫の目のように変わって行きます。
アンナはギリシャ文明とローマ文明のどちらが古いか知っていましたがクラスの皆に習って答えを間違えて、腹を立てますが父のフェルナンドは『どうやらアンナは団結の精神と、人まねを混同しているようだ』とアンナに言います、そこでアンナは『パパは人まねと団結を混同しないの』と逆に聞き返すんだけど、最近は経済の不況のせいもあるのでしょうがこういった『共産主義』を題材にした映画が増えましたよね。
共産主義の良いところも上手く取り入れないとこれからの時代にはいけないのかも、今や世界中で取り入れられている保険制度も共産主義的な制度ですがアメリカは採用していませんね、主演のアンナ役のニナ・ケルヴェルも可愛かったですね、お勧めします。
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