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「アメリカン・ギャングスター」をお勧めします。

デンゼル・ワシントンとラッセル・クロウ、男臭くて素晴らしかった!!

画像:AmericanGangster3L.jpg説明
大都市NYでカリスマ性と度胸を武器にギャングの頂点にのし上がっていく男と、家庭生活より仕事を大事にする猛烈刑事。アクションを絡めて“対決”という題材を得意とする大物リドリー・スコット監督(「グラディエーター」「ワールド・オブ・ライズ」他でもクロウと組んだ)らしく、戦う男たちの世界を骨太のタッチで描き切った迫力満点の佳作でした。驚くべきラストまで実話が下敷きなのも見ごたえに貢献していました、デンゼル・ワシントンとラッセル・クロウの初顔合わせに加え、短い出演ながらアカデミー助演女優賞にノミネートされたベテランのルビー・ディーの存在感も光りました。


 1968年、NYのハーレム地区。アフリカ系ギャングのボスの優秀な右腕、フランク(デンゼル・ワシントン)はボス亡き後、その地位を受け継ぐと、東南アジアから独自のルートでヘロインを仕入れ、《ブルー・マジック》の名をつけて町で売りさばき、麻薬王となっていく。一方、ニュージャージー警察の刑事リッチー(ラッセル・クロウ)は妻ローリー(カーラ・グギノ)との仲は悪いが、警察に蔓延する不正は拒否する正義漢。やがて《ブルー・マジック》を調べだしたリッチーは、フランクの摘発をめざすが……。



2大オスカー俳優デンゼル・ワシントンとラッセル・クロウが、巨匠リドリー・スコットのメガフォンのもとで相対する実録犯罪サスペンスです。1970年代のニューヨークを主な舞台に独自の麻薬ビジネスで暗黒街に台頭していく男と、警官としての誠実さを武器に執拗な捜査で迫る刑事との熾烈な駆け引きをスリリングに描きます。

1968年ニューヨーク。黒人ギャングのボスのバンピーの後釜となったデンゼル・ワシントン演じるフランク・ルーカス、麻薬ルートを開拓し“ブルー・マジック”と名付け麻薬王になります。
ワイロ嫌いのニュージャージーの刑事ラッセル・クロウ演じるリッチー・ロバーツは、元妻と養育権で争う傍ら司法の道を目指していますがエセックス郡麻薬捜査班のチーフに抜擢され、やがて大衆に蔓延するブルー・マジックの捜査を進めるうちフランクの存在に辿り着くリッチーでしたが・・・。

実話に基づいた話とのことで巨匠ドリ・スコが監督を務めてデンゼル・ワシントンとラッセル・クロウの、2人のオスカー俳優の火の出るような演技のぶつかり合いが見ものの実録の刑事ドラマでした、初めて見た頃と全く体型が変わらないデンゼル・ワシントンにデンゼルよりも短い間にちょっと太ってしまったラッセル・クロウ、2人が高純度の“ブルー・マジック”で結びつきなんとか大元をあげたいリッチーと安定したファミリーを築き上げたいフランク。
この2人が直に顔を合わせるのはラストの何分間だけなのですが、流石はドリ・スコ巨匠だけに2人の対面シーンも魅力タップリで迫力満点でした、基本的にはデンゼル・ワシントンとラッセル・クロウ2人の映画と言ってもいいと思いますが見応えがある作品でした。

まずデンゼル・ワシントンが素晴らしいです、キューバ・グッティング・ジュニア演じるニッキーと“ブルーマジック”の純度のことで話し合うシーン、キューバ・グッティングもオスカー経験者だし最近では珍しいギャング役を素晴らしくクールに演じていましたが、登場時間やシーンも短かったしやっぱりデンゼル・ワシントンの迫力には適わなかったですかね。

ラッセル・クロウもとても良かったですがリッチーと元妻役のカーラ・グギノ演じるローリーとの、子供の養育権を争うシーンも面白くて『ナイト・ミュージアム』からカーラ・グギノは本当に素敵な女優さんになりましたね、フランクの弟ヒューイにキウェテル・イジョフォーも『ラブ・アクチュアリー』以来大人気の俳優になったし、大好きなキューバ・グッティング・ジュニアやルビー・ディーも短い登場時間でしたが良かった。

悪徳警官の親玉みたいな存在を悪役顔のジョシュ・ブローリン演じるトルーポ刑事が、最後の最後までこの映画のストーリーに絡んできましたね、今年のアカデミー賞にもノミネートされて美しい奥様のダイアン・レインと一緒でした、この人顔が恐いだけでなく演技力も感じさせる男ですね。

音楽も60年代や70年代のヒット曲を使い時代背景の『ベトナム戦争』関連のニュースも、男臭い真実のドラマを淡々とした語り口調で描いていましたが面白い映画でした、お勧めします。