 | 「π」「レクイエム・フォー・ドリーム」と難解ながら、オリジナリティあふれる作品を発表し続けている鬼才ダーレン・アロノフスキー監督が手がけたラブ・ファンタジーです。脳腫瘍で死に瀕した妻を救うため、不死の研究を続ける医師の物語を主軸に、死を覚悟した妻が書き綴る16世紀スペインの寓話“生命の木”と共に宇宙をさまよう未来の男、3つの時代の3つのストーリーが、それぞれ関連し合いながら展開します。主演は「X-MEN」シリーズの人気俳優ヒュー・ジャックマン、ヒロインには本作が縁で監督と結婚したというレイチェル・ワイズなど。
医師のトミー(ヒュー・ジャックマン)は、脳腫瘍に冒された妻イジー(レイチェル・ワイズ)を救うため、新たな治療法を発見しようと必死の研究を続けていた。だが仕事に没頭するあまり、彼は残された時を2人で過ごしたいというイジーの願いに気づけずにいた。イジーはそんな彼に本心を知って欲しいと、16世紀スペインの女王イザベルの命により、不死の秘薬を求める騎士トマスの物語を綴り始める。イジーは空白の最終章を完成させて欲しいと、その物語をトミーに託すのだが……。
「π」「レクイエム・フォー・ドリーム」の鬼才ダーレン・アロノフスキー監督が描く壮大な愛の叙事詩ファンタジーです、愛する人を失うという運命が受け入れられず不死を求めてもがき続ける男の姿を、過去・現代・未来の3つの時代を舞台に複雑な構成と斬新なヴィジュアルで綴っていきます。 主演は「X-MEN」シリーズのヒュー・ジャックマンと「ナイロビの蜂」のレイチェル・ワイズ、エレン・バースティンなどが共演していました。
病に冒され余命僅かの妻レイチェル・ワイズ演じるイジーを救うため医師のヒュー・ジャックマン演じるトミーは、新薬開発の研究に没頭しますが皮肉なことに残された時間を少しでも多く一緒にと願うイジーの心が見えなくなっていた。 そんなトミーにイジーは自作の物語を手渡しスペインの高潔な騎士トマスが美しい女王イザベルの命を受け、永遠の命を約束するという“ファウンテン(生命の泉)”を探す旅に出かけていくというもの、そしてトミーはこの未完の物語の完成をイジーから託されるのでしたが・・・。
先日第81回アカデミー賞授賞式の司会を見事に務めた“新おヒュー様”のヒュー・ジャックマンが主演したラブ・ストーリーでした、先日ニコール・キッドマンと一緒に来日した時もサービス精神タップリでしたが本当に明るくて素晴らしい人なのでしょうね、ここでも愛する妻のイジーをなんとか救おうと右往左往するトミーを熱演していました。
イジーとスペイン女王イザベルを演じたオスカー女優のレイチェル・ワイズが素晴らしかったですね、オスカー経験者ですから演技力があるのは勿論わかっていたし美しいのも分かっていましたが今回の美しさはまた格別、気高い気品を感じる装いで共演のエレン・バースティンもイジーの親友でトミーの仕事仲間のリリアンを好演、『おくりびと』でも話題になった“死生観”というものがこの映画のテーマにもなっていたように思えました。
僕が同じ立場だったら愛する人のためにどうしたかと考えます、トミーのように愛する人を救うために新薬の開発や研究に没頭するのか愛する人との残された時間を大切に過ごすのか、この映画も今アメリカでブームとなりつつある『おくりびと』を代表とする“死生観”を題材としたもの、トミーはイジーを助けるために良かれと“不老不死”の研究に没頭しますがその答えが出たときにイジーから託された物語が完成します。
“ファウンテン(生命の泉)”というものが、『ドラクエ』の”世界樹の葉”みたいで面白かった、その樹液には『不死の力』が宿ると言われますが・・・・・。
トミーがその死生観・イジーに頼まれた物語を引き継いだ“答え”を出すまでの道のりには、ちょっと納得いかない部分がありましたがその彼が辿り着いた“死”というモノに対する答えには僕も納得出来るモノでした、小さな作品でしたがまぁまぁ面白い作品でした、お勧めします。 |