 | 親友の女性の結婚式でめぐりあった、彼女の初恋相手でもある男性との運命的な出会い、そして情熱的なロマンスと悲劇的な別れ。成就した恋と叶わなかった人生の夢。愛と友情に母娘の絆。そうした複数の登場人物たちの間で幾重にも交錯する人生のドラマを、ヴァネッサ・レッドグレーヴ、メリル・ストリープの2大オスカー女優をはじめ、クレア・デーンズにトニ・コレット、グレン・クロースら実力派女優の豪華競演で切なくもドラマチックに描いていました。
2人の娘、コンスタンス(ナターシャ・リチャードソン)とニナ(トニ・コレット)に見守られながら、死の床で人生の最期を迎えようとしていた老母のアン(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)。そんな彼女の脳裏に浮かぶのは、若き日の恋の思い出。それは今を遡ること、40数年も前の出来事。当時、歌手の道を目指していたアン(クレア・デーンズ)は、親友のライラ(メイミー・ガマー)の結婚式で花嫁の付き添い係を務めるべく、彼女の別荘へとやってくる。そこでアンは、ライラの屋敷の家政婦の息子で若き医者のハリス(パトリック・ウィルソン)と運命的に出会い、恋に落ちたのだった…。
人気作家スーザン・マイノットのベストセラー小説を豪華キャスト競演で映画化した感動ドラマです、死の床にある老婦人の悔恨の念に駆られた回顧録を通して人生を見つめ直していく娘たちの姿を描きます、監督はこれまで「海の上のピアニスト」「マレーナ」など多くの作品で撮影を務め本作で監督2作目となるラホス・コルタイ。
重い病に倒れ人生の最期を迎えようとしていたヴァネッサ・レッドグレーヴ演じるアン、長女のナターシャ・リチャードソン演じるコニーや次女のトニ・コレット演じるニナに見守られる中“ハリス(パトリック・ウィルソン)”という名を口にし“ハリスと私がバディ(ヒュー・ダンシー)を殺した”と口走る。 それは40数年前にクレア・デインズ演じる若いアンが親友メイミー・ガマー演じるライラの結婚式で介添え人を任され、やってきた彼女の別荘でライラの弟バディやメイドの息子で医者のハリスと出会う。 ライラの初恋相手のハリスと次第に惹かれ合い恋に落ちていくアン、しかしこの2人の関係がのちにアンの人生を狂わす大きな悲劇をもたらしてしまいます・・・。
今年のアカデミー最優秀主演女優賞のノミネートで“オスカー・ノミネーション”は何回目になるんでしょうね、とにかくこのメリル・ストリープは演技が上手くてオスカーは毎年この女優さんにあげておけば間違いないという女優さんですよね、共演のアン役のヴァネッサ・レッドグレーヴもオスカー受賞歴があるくらいの芸達者さん、そんな2人が競演した映画だからつまらない訳がないと思っていましたがやっぱり素晴らしかったです。
人間は誰でも死を目の前にした時人生の中で自分が犯した“ミス”を思い苦しむのかもしれませんね、アンは譫言のように“ハリス”や“バディ”という男性の名前を口にして知らない娘のニナやコニー達は戸惑います、人は人生の中で若さから過ちや間違いを犯すもので人生の最期になるとそれらを振り返り思い出すものなのかもしれません。
主演のクレア・デーンズにパトリック・ウィルソンはハンサム&可愛らしいのに地味というか華がないというか、2人とも何本も主演作があるのに『ロミオとジュリエット』でレオ様の相手役をやるはめになったり、『ハード・キャンディ』で変態役を演じて『ジュノ』のエレン・ペイジに懲らしめられる役だったりしたからですかね、パトリック・ウィルソンも若い頃のケヴィン・コスナー似で凄くイケメンなのになんかとっても残念な気がします。
ストーリーを見ていくと年老いたアンの譫言の意味が分かってきますが、年老いたライラのメリル・ストリープがアンのお見舞いに来て2人でベッドの上で語り合うシーンを見るだけで、“この映画を見て良かった”という気にさせてくれる程素晴らしかったですよね、トニ・コレットやナターシャ・リチャードソンも上手いけどメリルとヴァネッサにはとても適わない感じでした。
メリルとガマーは本当の親子で2人ともライラを演じていますが凄く似ているから解りやすいです、ヴァネッサとナターシャ・リチャードソンも実の親子ですが映画でもアンと娘コンスタンス(コニー)を演じています、ヴァネッサに負けない美しさと演技力を持っていました。
『あやまちは素晴らしい、人生を豊かにする』と年老いたアンのシンガーの伴奏者が言います、もう1人の芸達者でオスカー受賞女優のグレン・クロースがアンの母親ウィッテンボーン夫人を演じていました、ヴァネッサ・レッドグレーヴが実はショーン・ビーンにクリソツだということも判明、それもこの映画の収穫の一つでした、お勧めします。
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