>>一覧  >>修正   前へ<<  >>次へ


「ヒトラーの贋札 」をお勧めします。

これも実話みたいです。

画像:hittrer.jpg説明
第2次大戦のさなかにナチス・ドイツが敵国イギリスの経済混乱を狙って企てた、“ベルンハルト作戦”と呼ばれる大量の外国紙幣贋造事件。この驚くべき史実をもとに、この作戦のために駆り集められたユダヤ人強制収容所内の囚人たちが、死と隣り合わせの極限状況下でさまざまな心の葛藤に悩み苦しむ姿を、「アナトミー」のステファン・ルツォヴィツキー監督が息詰まるタッチで鮮やかに描き、見事第80回アカデミー賞で見事外国語映画賞に輝きました。


  1936年。ある女に頼まれて偽造旅券を作り、彼女と一夜を過ごしているところを親衛隊に踏み込まれて逮捕された、贋札作りの一流のプロ、サリー(カール・マルコヴィクス)。やがて彼は、ナチス・ドイツが敵国の経済混乱を狙って企てた極秘作戦のため、印刷技師のブルガー(アウグスト・ディール)らと共にユダヤ人強制収容所の囚人たちの中から特別に選抜され、外国紙幣の贋造に従事することに。ナチスの国家的陰謀に加担することに躊躇いを覚えつつ、彼らは必死で任務に励むのだが…。



第二次世界大戦中にナチス・ドイツが英米経済の混乱を企図して大量の贋札製造を行った、“ベルンハルト作戦”の裏に秘められた感動の実話を強制的に贋札作りに従事させられた、ユダヤ系技術者の視点から描いた戦争サスペンス・ドラマです。

第二次世界大戦の最中ナチスはイギリスの経済を混乱に陥れるため精巧な贋ポンド札の製造を計画、この“ベルンハルト作戦”のためザクセンハウゼン強制収容所には世界的贋作師カール・マルコヴィクス演じるサリー、印刷技師アウグスト・ディール演じるブルガーに美校生のコーリャなどユダヤ系の技術者たちが集められます。
収容所内の秘密の工場でユダヤ人でありながら破格の待遇を受け完璧な贋ポンド札作りに従事することになったサリーたち、しかし彼らは延命と引き替えに同胞を苦しめるナチスに荷担するジレンマに次第に葛藤と苦悩を深めていきます・・・。

ずっと根強く映画化されたり小説化されたりするナチス・ドイツによるユダヤ人大虐殺を題材にした映画でした、『シンドラーのリスト』に『杉浦千畝の命のビザ』とは少し違って『ヒトラーの贋札』は“ベルンハルト作戦”という贋札づくりに荷担して、ユダヤ人でありながら大虐殺=アウシュビッツ収容所行きを逃れて命をながらえたザクセンハウゼン収容所に入れられた男たちの、ユダヤ人であり同朋たちがガス室に送られている中厚遇されているという苦悩と葛藤を描いていました。

カール・マルコヴィクス演じるサリー・ソロヴィッツの視点から描かれた物語ですが、サリーが“サロモン”というユダヤ人だと判らないために本名を隠して国際的な贋札づくりの天才を演じます、戦後彼がモンテカルロの銀行やカジノで豪遊してそこで女性との情事の際に腕の数字の焼き印で彼がユダヤ人だとわかるところから映画が始まります、ユダヤ人はこういった被害を映像にしたがりますがイスラエルのガザ地区でのパレスチナとの紛争は何も言いませんね。

実際に強制収容所で作戦に関わったユダヤ人生存者アドルフ・ブルガーの自伝『ヒトラーの贋札 悪魔の工房』をベースにした、フィクションとのことでしたが非常にスリリングでドラマティックでアカデミー最優秀外国語賞を獲得したのも納得、皆の頭的存在のサリーの人知れぬ苦悩やコーリャの死を描きながらそれでも淡々と見えるサリーは贋札づくりを進めて行きますが・・・。

サリーは『密告だけはいけない』と言って仲間を諭します、こういう映画を作り続けることが戦争の愚かさを後世伝えて行くことになるのでしょう、お勧めします。