シンプソン一家の突飛もない行動が予測不可能な事態を招く、上質のギャグ・アニメで米国では国民的人気アニメとして定着、この映画版は大胆にもエコロジー・ブームを真剣に考えないアメリカ笑い飛ばしつつ、あのトム・ハンクスや人気バンドの《グリーン・デイ》が特別出演するなど遊び心満点で（声は別人だがシュワちゃんやヒラリー・クリントンも登場）、ファンでない僕も笑えました。
スプリングフィールドの町では湖の汚染が問題となり、湖へのゴミの廃棄が禁止される。なのにシンプソン家の父親ホーマーは無責任にもペットのブタの排泄物を湖に捨ててしまう。湖のさらなる汚染を危険視したシュワルツェネッガー大統領は、ある方法でスプリングフィールド一帯を周囲から隔離し、米国の環境を守ろうとする。ホーマーと妻マージ、長男バート、長女リサ、次女の赤ちゃんマギーは、町から脱出するのに成功するが……。
その親しみあるキャラクターと辛口の社会風刺を盛り込んだ過激なストーリーで、全米のお茶の間に愛され続ける大人気長寿ＴＶアニメ「ザ・シンプソンズ」のファン待望の劇場公開版です。
町民の怒りを買ってスプリングフィールドを追われた上妻マージからも三行半を突きつけられたダメ親父ホーマーが、故郷と家族の危機を前についに立ち上がります、ム・ハンクスやアルバート・ブルックスにダン・カステラネタが声優さんをやっています。
アメリカの田舎町のスプリングフィールドに住むシンプソン家のダメ親父ホーマーは、バーガーショップから逃げ出したブタを助けてペットとして飼い始めますがホーマーの無責任な行動が原因でスプリングフィールドは政府によって完全隔離、不満爆発の住人たちは怒りの矛先をホーマーに向け命からがらスプリングフィールドを脱出したシンプソン一家。
アラスカへと向かいますが愛情深いマージも今度ばかりはホーマーにあきれ果て、彼を残して子どもたちと共に危機の迫るスプリングフィールドに引き返してしまうのでした・・・。
基本的にはテレビ版の『シンプソンズ』と同じなんでしょうね、僕はあまり詳しくないのですがパロディがあったりアメリカを皮肉ったりしていて結構面白かったです、特に環境問題や地球温暖化はアメリカ人は『来るかどうか分からない』とか『科学者の意見もバラバラだ』とか言い訳にしてますから、その辺を上手にアメリカ人心理をおちょくりながらパロディにしていましたね。
アメリカ人は環境問題を軽く考えている事をアル・ゴアの『不都合な真実』をパロッて皮肉っていたり、シュワちゃんが大統領だったり政府広告塔としてトム・ハンクスの本物が出演したりスプリングフィールド対環境保護局ＥＰＡの対決があったりと、そんなに長くない映画でしたが見どころは満載のコメディ・アニメでした。
基本的にはナンセンス・コメディですが色々と皮肉を交えた笑いも面白かったです、皮肉だけでなく単なるナンセンス・コメディの羅列でもないからこれだけ長い間支持されて来たんでしょうね、『シンプソンズ』初心者でも十分楽しめる映画でした、お勧めします。