>>一覧  >>修正   前へ<<  >>次へ


2008年の、僕の初見の映画、ベスト10です。

『2008年初見の映画ベスト10』の前に・・・ 、もうすぐベスト10一本目です

画像:shooter206.jpg説明
今年もしてベスト14までは比較的簡単に絞る事が出来たのですが、そこからがなかなか大変でしたので今年も最後までベスト10入りを争った3作品を、簡単にご紹介したいと思います。



まず『2008年初見の映画もうすぐベスト10』の一本目はマーク・ウォールバーグが主演してケイト・マーラ共演の、アントワーン・フークア監督作の「ザ・シューター/極大射程」です。

紹介にも書きましたが『「ザ・シューター/極大射程」なんて題名の映画が面白いはず無い』と思いましたが、マーク・ウォールバーグ演じるボブ・リー・スワガー頃された相棒の妻ケイト・マーラ演じるサラや新米FBI捜査官のマイケル・ペーニャ演じるメンフィス等の協力を得て、自分達を陥れて”大統領暗殺計画者”に仕立て上げたダニー・グローバー演じるジョンソン大佐らに壮絶な復讐を開始するという映画です。

同じようなアクション人気シリーズでマット・デイモン主演の「ボーン・アルティメイタム」も良かったですが、シリーズものでも人気コミックの映画化でもありませんが(原作は「このミステリーがすごい!」の海外小説第1位に選ばれた作品でしたが・・・)マーク・ウォールバーグ演じるボブが素晴らしい、『最近低迷していたけど“ディパーティッド”で復活した』と言われていておすぎさんもそんな風に言っていましたが僕はそうは思っていません、マイナーな作品や地味な作品に多く出演していましたが彼は『ブギー・ナイツ』の頃から変わらず一流でした。

それに「24 TWENTY FOUR (シーズン V )」や「ルール 封印された都市伝説」にも出演していて、必ず大物になると言ったケイト・マーラが相棒ドニーの元妻でスワガーを助けるサラ役を熱演していました、好きな俳優さんのイライアス・コティーズにダニー・グローヴァーも悪役でしたが良かったです。

新米FBI捜査官のマイケル・ペーニャ演じるメンフィスや上司のアンナ役のローナ・ミトラも良かった、スピード感溢れるストーリー展開と後半のボブ・リー・スワガーの”たった独り猛烈な復讐劇”たが見ものです、最高に痛快で面白いので是非皆さんもご覧ください。


『2008年初見の映画もうすぐベスト10』の二本目

画像:superbad757.jpg説明
『2008年初見の映画もうすぐベスト10』の二本目は全米大ヒットした「40歳の童貞男」の、ジャド・アパトー監督が製作をつとめるた新たなる童貞コメディの爆笑痛快作品、「スーパーバッド 童貞ウォーズ」です。

「ユーロ・トリップ」や「バス男〜ナポレオン★ダイナマイト〜」に「チアーズ」、「オン★ザ★ライン 君をさがして」に「ハッピー・フライト」など”超B級”の映画を上位に選んできた、”超B級映画大好き”の僕にピッタリの映画でした。

「40歳の童貞男」なんかもそうでしたがこの「スーパーバッド童貞ウォーズ」も、どうしようもない下ネタのオン・パレードのナンセンスなドタバタ・コメディ映画なんですが、名作「アメリカン・グラフィティ」に並ぶ“ 青春の一夜”ものとして日本未公開がモッタイなさすぎる佳作だと僕は思っています。

女の子に全くモテナいセスとエバンとフォーゲルの”童貞3人組”が、進路も決まり卒業間近となって同級生の女の子ベッカやジュールズからパーティーに誘われてセスは大見得を切って酒の買い出しを引き受け、それでもこれを童貞喪失の絶好のチャンスと思い込んだ3人は酒をゲットするためあらゆる行動に出ます。

とにかくこのセスとエバンとフォーゲルの”童貞3人組”が本当にどうしようもなくモテなさそうでイイ、『ラブ・アクチュアリー』のナタリーのマルティン・マカッチョンに似ていたジュールズ役のエマ・ストーンも素晴らしい、くだらなくて下品なコメディですがこういう『青春ずっこけおバカ3人組』という設定が甘酸っぱくて良かったです。

おバカなセスがベッカを悪く言うきっかけになった“あの知らぬ間に書いてしまう絵”が、エンドロールにこれでもかと言うくらい出てくるのもバカバカしくて面白かったです、僕好みの『童貞喪失高校生3人組』の青春コメディでした。


『2008年初見の映画もうすぐベスト10』の三本目

画像:crowszero3.jpg説明
『2008年初見の映画もうすぐベスト10』の三本目は不覚にも感動してしまった、小栗旬主演で山田孝之に黒木メイサちゃんや桐谷健太共演のヤンキー映画、“日本映画界で最も忙しい男”三池崇史監督の「クローズZERO」です。

はっきりいってこの映画は三池崇史が監督をしていなければ、可愛い黒木メイサちゃんが出ていなければ見なかった映画だと思います、『湘南爆走族』や『BE-BOP-HIGHSCHOOL』で育った僕にはああいった面白さが感じられる映画でもありました。

最凶・最悪の不良学生たちの巣窟である『鈴蘭男子高等学校』を舞台に、いまだかつて鈴蘭を制覇・統一した者はいない中山田孝之演じる芹沢多摩雄率いる最大派閥の“芹沢軍団”と、岸谷五朗演じる父親でヤクザの組長の息子で”鈴蘭制覇”をして組をもらうと意気込む小栗旬演じる滝谷源治の、火の出るようなバイオレンス・アクションと黒木メイサちゃんややべきょうすけ達との友情などを描いた青春バイオレンス・アクションです。

この映画は高橋ヒロシの人気ヤンキー漫画『クローズ』を原作一年前という完全オリジナル設定で、『ホステル』には俳優として怪演していて『インプリント 〜ぼっけえ、きょうてえ〜』『ゼブラーマン』の鬼才三池崇史監督が映像化したものです、この映画の原作も知らなかったですし小栗旬にも別に興味はありませんでしたが、三池崇史監督作品だということと黒木メイサちゃんが出ているということで見ましたが思った以上に面白くて昔の『湘南爆走族』にも似た雰囲気もあって結構楽しめました。

やはり”三池崇史”という男には凄い才能を感じます、新作の『ヤッターマン』もキャストには全く興味が湧きませんが”三池崇史”がメガフォンを撮るなら見てみようかと言う気にさせられます、『ホステル』をご覧になった人は分かると思いますが”ホンモノか”と思えるぐらい人相は悪くてもつくる映画は最高に面白い、この作品を面白いと感じた人には是非『湘南爆走族』というマンガを呼んで欲しいと思います。

共演陣では映画化そのものに尽力したというやべきょうすけの存在感が光っていたのと、山田孝之の普通ッポくてとてつもない強さを秘めた風貌に強烈なカッコ良さに惹かれました、09年の今年の春には続編の「クローズZERO II」が公開されるそうです、『リンダマン』と黒木メイサちゃんの登場共々実は楽しみだったりしています。

主役の小栗旬は勿論岸谷五朗さんや遠藤さんに塩見三省さんに松重豊さん、桐谷健太に高岡君に上地も良かったですし原作を知らない僕でも凄く楽しめました、最後に『リンダマン』を出してきたりラストの大戦争は武器を使わずに拳だけで大乱闘するのも良かった、黒い学ランだから『クロウズ(カラス達)』というのも良かったし流石は三池崇史監督と思わせてくれました。


では『2008年初見の映画第10位』Aの発表です。

画像:lmss010.jpg説明
『第10位』は二本になります。



それでは『2008年初見の映画第10位』Aの発表です。天才子役アビゲイル・ブレスリン主演、トニ・コレットにグレッグ・キニアやスティーヴ・カレル、ポール・ダノに本作でアカデミー助演男優賞に輝いたアラン・アーキン共演の「リトル・ミス・サンシャイン」です。

本当はこの作品は10位よりも上に入ってもおかしくない作品だと思っていますし入れたいとも思いました、しかし事前の映画の評判があまりにも良すぎた事で自分の中で想像が膨らみ過ぎてしまい凄い作品だと思い込んでしまったのがいけないのかもしれません、それがなくてもベスト10に入る素晴らしい作品でした。

皆それぞれが問題を抱え崩壊寸前に陥った一家が、幼い娘アビゲイル・ブレスリン演じるオリーヴが出場するミスコン会場までの車での旅の中で、絆を回復していく姿をユーモアと暖かみを持って描いた作品でした。

出演陣も豪華でパパとママにはそれぞれグレッグ・キニアにトニ・コレット、独自の成功論を振りかざして“負け組”を否定し常に”勝ち組”になることしか頭にないパパ、

老人ホームを追い出されたヘロイン常習者でガンコだけど孫のオリーヴには優しい、毒舌家という困り者のお祖父ちゃんにはこの演技でオスカーを獲ったアラン・アーキンが扮していてその演技は流石オスカー俳優という威厳がありました。

それにゲイで自殺未遂の伯父に”フラット・パック”の一人スティーヴ・カレルで、常に”勝ち組”のことしか頭にないパパに反発しているオリーヴの兄には見るたびに役が良くなっているポール・ダノ、物語の核となるのは助演女優賞にもノミネートされていたアビゲイル・ブレスリン演じるオリーヴ。

こうやって説明文を書いていたら『なんで俺この「リトル・ミス・サンシャイン」、10位にしちゃったんだろう』と、複雑で後悔する気持ちでいっぱいになったのですがあんまり考えていると『アレもコレも』という風になってしまうので、後悔するのはこれくらいにしたいと思っています。

本当に見ているとバラバラだった家族の皆がアビゲイル・ブレスリン演じるオリーヴが『リトル・ミス・サンシャイン』の決勝大会に出場するために、アラン・アーキンのオスカーに輝いたお祖父ちゃんの死や家族のわだかまりを次第に乗り越えて、グレッグ・キニア演じるパパやトニ・コレット演じるママを軸に一つにまとまっていく姿が素晴らしいです。

車クラッチが壊れて押しがけしないとエンジンがかからなかったり、お祖父ちゃんが急死したりドウェーンがパイロットになれない事が判明したり、色々な事件が後半から起こってきますが、

オリーヴがどうしようもないお祖父ちゃんに涙ながらに『パパは負け犬嫌いって言ってたけど、お祖父ちゃんも嫌い?』と質問します、するとお祖父ちゃんは『負け犬の意味を知っているか、負けるのが怖くて挑戦しない奴らのことだ、お前は違うだろ?負け犬じゃない、明日は楽しめ』と答えます、この二人のやりとりを見ているだけでも素晴らしいです。

なんか力説していたら、また『なんで俺この「リトル・ミス・サンシャイン」、10位にしちゃったんだろう』って思えて来ました、この「リトル・ミス・サンシャイン」が『2008年初見の映画第10位』Aでした。


『2008年初見の映画第10位』B

画像:babel70430.jpg説明
『2008年初見の映画第10位』B

『2008年初見の映画第10位』Bはブラピにケイト・ブランシェットにガエル・ガルシア・ベルナル、役所広司に菊地凛子やアドリアナ・バラーザ競演の「バベル」です、あえてこの映画を『第10位』として紹介させていただきます。

”あえて”と言ったのはこの「バベル」という映画の評価が意外と低くて残念な気がしたからです、その残念な評価をなんとかしたくてあえて10位にした作品です、10位にしなくても名前だけは挙げていたと思いますが『第10位』には選んでいなかったと思います。

原題になっている”バベル”とは『旧約聖書』の「創世記第11章」にある町の名前で、『町の人々は天まで届くバベルの塔を建てようとしたが神はそれを快く思わず、人々に別々の言葉を話させるようにした。その結果人々は統制がとれずばらばらになり、全世界に散っていった』という話に基づいています、つまり”バベルの塔”のお陰で我々は別々の言語で話をさせられていて意志の疎通が困難になっていると言うわけです。

この『バベル』ではこれを背景として、「言葉が通じない」「心が通じない」世界における人間同士の物語として上手に展開されています、そしてブラピやガエルや菊地凛子チャンのいくつかのお話が複雑かつ微妙に絡み合って交差していきます。

よくこの「バベル」は『いい映画だとは思うけど凄く暗くて救いが無い』と言われます、確かに暗いですが『ダンサー・イン・ザ・ダーク』や『セブン』のラストよりもましですし、どのストーリーにも最後には微かな希望や明るい光が射してくるからです、一見凄く複雑に思えるストーリーですが意外なところで不思議な繋がりを見せてくれる映画でした。

そしてこれも良く聞くのが『菊地凛子チャンが何故裸に??』という意見です、これは障害者の僕には痛いくらい理解出来ましたが答えは『あなたが障害者じゃないから』です、『裸になってでも誰かの関心を惹きたい』と思うほどの孤独を味わった事が無いからです。

この疑問と言うのは凄く多いみたいで監督のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥの思いが、見ている人に上手く伝わっていないと思うと非情に残念ですがこの『誰かに自分の存在を認めて欲しい・関心を惹きたい』と思うほどに、菊地凛子チャン演じる聴覚障害を持つチエコは孤独だったんですね、僕が裸になっても振り向いてくれるのは警察官だけだと思いますが身体障害者の僕にはその”孤独感・孤立感”というものが痛いくらいに解ります。

僕はこのことが書きたいがタメにこの暗い映画を『第10位』に選んだんだと思います、ブラピにケイト・ブランシェットや役所広司に菊地凛子チャン、ガエル・ガルシア・ベルナル達は政治的・社会的に様々な問題に直面していきますが、「言葉が通じない」「心が通じない」世の中で政治的・社会的問題なんかよりも生きている彼らが大切だろ、「言葉」「心」が通じない世界でも人間というのは逞しく強く生きていけることを改めて感じさせてくれる映画でした。

それと師匠のおすぎさんが「何故日本の設定が聾唖だったのか、菊地凛子の演技はオスカーのノミネートに値しない」と言っていました、たまたま日本という先進国が”聾唖”といった障害者が比較的に暮らしやすいと思われたからだと僕は考えます、それに「菊地凛子チャンのノミネート」も今まであまり見向きもされなかった日本に世界の注目が集まってきたと思えば、僕は菊地凛子チャンは頑張ったと感じました。聾唖の女優の岡田絵里香チャンも頑張りましたし役所広司さんたちも的確な演技でした。

僕はこの『バベル』という作品は素晴らしいと思います、『バベル』の町のように「言葉」「心」が通じない世界でも人間はかすかな光を目指していく動物なんだとあらためて思わされました、この「バベル」が『2008年初見の映画第10位』Bでした。


因みに・・・・

画像:babel30.jpg説明
これが有名な『バベルの塔』です。


『2008年初見の映画第9位』

画像:djangorFPLL.jpg説明
『2008年初見の映画第9位』は伊藤英明に主演で佐藤浩市、伊勢谷友介に桃井かおりに香川照之にタカアキや安藤政信共演の「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」です、“スキヤキ・ウエスタン”とはマカロニ・ウエスタンをもじって西部劇と時代劇の合体を表した造語です。

鬼才三池崇史監督の作品で日本映画「用心棒」とそのマカロニ版リメイク「荒野の用心棒」の両方に意匠を借りつつ、マカロニの「続・荒野の用心棒」から主人公の名前ジャンゴを借りるなどまさに“娯楽映画のごった煮”に状態の作品、しかもオール・日本人・キャスト(タランティーノは出てますが)なのに全編英語でやるという無意味さにも感動いたしました。

この作品は以前もご紹介しましたが鬼才・三池監督作品らしくて素晴らしかったです、実はこの『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』と『クローズZERO』のどちらか一作品をベスト10に選ぼうと思っていました、僕は『クローズZERO』は三池崇史が監督を務めていなければもしかしたら一生見る事は無かったかもしれません、僕はイケメンに興味はありませんし『クローズZERO』の存在は全く知りませんでした、『花より男子(団子だと今まで思っていました)』は観る事はないと思うのでお勧めはしません。

ハマってはいけないと思いつつも”三池マジック”に陥ってしまって『クローズZERO』も大変面白かったですが、映画としてみた場合に『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』の方が面白かったしご紹介すべきと思いました、しかし最後の最後まで『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』と『クローズZERO』のどちらかで悩みました。

この『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』は壇ノ浦の戦いから数百年後の山あいの寒村“湯田(ユタ)”が舞台、佐藤浩市演じる平清盛率いる平家ギャング(赤軍)と伊勢谷友介演じる源義経率いる源氏ギャング(白軍)が村人を巻き込み激しく対峙、そんな抗争渦巻く村に一人の凄腕ガンマン伊藤英明演じるジャンゴが流れ着く。

平家ギャング(赤軍)も源氏ギャング(白軍)ともこの流れ者を用心棒に引き入れるべく動き出し、事態は風雲急を告げるのでしたが・・・。

とにかくその設定と面白さ(くだらなさ)に目を奪われますね、佐藤浩市さんが素晴らしいのは勿論ですが香川照之さんのコミカルでコメディ・タッチな演技、安藤政信も一見とても彼だとは思えないほどのメイクでしたし源氏と平家の真ん中に茶屋を出している桃井かおりを狂言まわしのように使ったところも面白かった、まさか“だだちゃ豆”が出てくるとは思いませんでした。

タカアキも伊勢谷友介演じる義経の忠実な僕でがむしゃらにガトリングガンをぶっ放す弁慶を演じていました、タカアキは演技は面白いけどセリフは駄目なので三池監督はナイスなキャスティングをしたと思います、伊勢谷友介義経も今までの単なるヒーローではなく今までにない人物像にしたのも流石だと思いました、やっぱり”三池崇史恐るべし”だったし演歌界の大御所サブちゃんが主題歌を歌っていたのも凄かったです。

友情出演のタランティーノが霞んでしまうくらいでしたがちょっと桃井かおりのルリ子が強過ぎだと思いましたが、ラストの方のタカアキや香川さんの小ネタやギャグの使い方も最高でした、主演のジャンゴ=伊藤英明の活躍が目立たないと思ったらラストの伊勢谷義経とのサシの勝負は見事でした、この「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」が『2008年初見の映画第9位』でした。


『2008年初見の映画第8位』

画像:Ratatouille1.jpg説明
『2008年初見の映画第8位』はディズニー&ピクサーのル3D・CGアニメーション、ピーター・オトゥールやジャニーン・ガロファロにルー・ロマノが西友を演じた「レミーのおいしいレストラン 」です、ネズミが主演ですがだてにアカデミー賞の長編アニメーション部門賞を獲得していませんね。

ネズミのレミーと一流シェフの息子だけど料理の才能の無い人間リングイニと結託して、店を乗っ取ろうとするスキナーや美食家で料理評論家でグストーの死の一因にもなった評論家アントン・イーゴに立ち向かい、一匹とリングイニの恋人で先輩シェフのコレットらが強力して一流シェフになろうとする物語です。

普通ネズミなんかが料理をするなんて不衛生極まりないなんて考えたりもしましたがそこは”ミッキー”のディズニー、汚らしさは全く感じずに可愛らしくてとても愛嬌タップリで賢い、そしてコンビを組むグストーの息子だけど料理経験も才能も全く無いリングイニもお人よしでこれまた憎めない設定です、憎たらしいスキナーの存在も必要悪で美食家で料理評論家のアントン・イーゴもラストには・・・・。

グストーの本の題名でもある『誰でも名シェフ』がラストにも影響してきます、不衛生で嫌われ者のネズミと期待された事の無い青年の組み合わせも良かったです、やっぱりドリームワークスのアニメに太刀打ち出来るのはジブリかピクサー&ディズニーだけなのでこれからも期待します。

“めでたしめでたし”の終わり方が嫌いな“アンチ・ディズニー”のドリームワークスですが、素晴らしいと感じたのはこれまでに『シュレック』の1だけで後は他の映画のドリームワークス作品は酷かった、『シュレック シリーズ』は単なるヒット映画のパクり・ギャグ映画になり下がってしまったし、『マダガスカル』のラストは魚介類をバカにしているとしか思えないし“アンチ・ディズニー”を意識するあまりに面白さが減ってきてしまっているようです。

“アンチ・ディズニー”もいいですが無理矢理な終わり方に比べれば”ディズニー&ピクサー”が数段上、見終わった余韻も素晴らしくて大満足の作品でした、この「レミーのおいしいレストラン 」が『2008年初見の映画第8位』でした。


『2008年初見の映画第7位』

画像:braveone.jpg説明
『2008年初見の映画第7位』はオスカー2タイムス・チャンピオンのジョディ・フォスター主演、最近力を見せ始めてオスカー獲得も近いと思われるテレンス・ハワード共演の「ブレイブ ワン」です、チョコチョコ映画にも出始めたナヴィーン・アンドリュースやメアリー・スティーンバージェンも出ています。

監督は「クライング・ゲーム」「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」、「プルートで朝食を」のニール・ジョーダンで出来不出来が最近は激しい彼にとって、この「ブレイブ ワン」は素晴らしい出来のサスペンス映画になっていました。

NY人気DJのジョディ・フォスター演じるエリカは婚約者のナヴィーン・アンドリュース演じるデヴィッドを殺され、彼女自身も瀕死の重傷を負い絶望の底に沈んだエリカでしたが、一挺の拳銃を手に入れ偶然入ったコンビニの中で銃殺現場に遭遇し自分も命を狙われたエリカはとっさに引き金を引きます。

テレンス・ハワード演じる事件を担当するマーサー刑事は何かをエリカに感じ、そこからエリカとマーサー刑事のかけひきとともに奇妙な友情のようなモノが芽生え始めますが・・・・・という物語です。

テレンス・ハワード演じる事マーサー刑事も勿論渋さもあって素晴らしかったのですがとにかくジョディ・フォスター、『あたしは「ダウンタウン物語」「タクシードライバー」の頃から30年以上、一線で活躍しているのよ』と言わんばかりに、オープニングからドンドン展開されるストーリーをグイグイと引っ張って行って見ているこちらを引き込んでいきます。

”プロ女優魂”とでも言うんでしょうか、『ロング・エンゲージメント』でハリウッドが絶対にオファーしないような役で登場し魅せてくれたジョディ・フォスターは、今更ながらに『ジョディ・フォスターという女優はスゴイ女優さんだなぁ〜』と思い知らされた作品でもありましたね、何が凄いって”目力”が他の女優さんとは違いました。

今までもショーン・パトリック・フラナリーの“処刑人”とか“必殺仕事人”、”ブラック・エンジェルズ”など映画やテレビやマンガで“悪人退治” の番組は見てきましたが、この『ブレイブ ワン』ほど登場人物の悲しみや痛みがこちらの肌に伝わってくる事は無かった気がします。

しかし“右の頬を打たれたら左の頬を”という宗教の国が拳銃を扱っているのも事実、そしてそれらの事件を捜査するNY市警の刑事のテレンス・ハワードの好演によって『そんなのないだろう』といったお話を、納得のいくリアルなストーリーにしてくれていて最近オスカーにノミネートされまくっているのも分かるような気がしました。

ラジオのパーソナリティをつとめるジョディ・フォスター=エリカが、事件の前と後で声の出し方・話し方の違いを見抜いたりジョディ・フォスターに負けない細かい演技を見せていて、ラストまで肩に力は入っていない素晴らしい演技をしていてこの人やっぱり近いうちオスカー穫るだろうなと思わせてくれました。

結構好きなテレビ・ドラマ『LOST』のナヴィーン・アンドリュースもエリカの恋人デヴィッドを好演していましたが、ジョディ・フォスター=エリカにテレンス・ハワード=マーサー刑事の迫力は凄かったですし、ちょっとやそっとじゃこの二人には太刀打ちできないなと感じさせられました、この「ブレイブ ワン」が『2008年初見の映画第7位』でした。


『2008年初見の映画第6位』

画像:shiawasenokL.jpg説明
『2008年初見の映画第6位』は2001年のドイツ映画「マーサの幸せレシピ」を、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ主演でアーロン・エッカートやアビゲイル・ブレスリンで見事にリメイクした「幸せのレシピ」です、スコット・ヒックス監督が「マーサの幸せレシピ」を素晴らしい映画につくり変えていました。

これから発表する6位から2位までの作品にそれほどの差は感じていません、ただ順位をつけていかないといけませんのでこういう順番になりましたが、1位以外の2位〜6位までの5作品に殆んど差はなかったということはお伝えしておきたいと思います。

2001年の「マーサの幸せレシピ」というこの映画の元となった作品は見ていました、確かあちらはドイツの映画であちらも設定は殆んど同じだったと記憶していましたが、上手に音楽でムードを盛り上げていて設定を少しだけ変えただけなのにこんなに面白い映画になるとは・・・・、「マーサの幸せレシピ」もとても良く出来ていて面白い映画でしたがさらにパワー・アップした感じです。

ニューヨークきっての人気高級レストラン“22ブリーカー”の料理長を務める独身女性のキャサリン・ゼタ=ジョーンズ演じるケイト、妥協を許さぬ完璧主義のせいで時にはオーナーのパトリシア・クラークソン演じるポーラや周囲と衝突することもありましたが、彼女のシェフとしての腕は超一流でつくる料理は天下一品でした。

ある日姉が事故で急死したことから9才の姪のアビゲイル・ブレスリン演じるゾーイを引き取ることになります、そのうえこれまで彼女の独壇場だった厨房にも陽気なシェフのアーロン・エッカート演じるニックが現れ、彼女の聖域とも言える厨房や生活を侵し始めケイトの苛立ちは募る一方でしたが・・・。

とにかく音楽の使い方や音楽での盛り上げ方が素晴らしかったですね、どことなく『ラブ・アクチュアリー』に似ているなと感じさせてくれるほど上手でした、なんか”イギリス映画”みたいな作風で印象を受けたのですがアメリカ映画でした。

まず驚いたのがキャサリン・ゼタ=ジョーンズ演じるケイト、キャサリン・ゼタ=ジョーンズはオスカー経験もあって演技は上手だし綺麗な女優さんだとは思っていましたが大好きではありませんでした、がこの『幸せのレシピ』という映画の主演一本だけで大好きな女優さんになりました。

アーロン・エッカート演じるニックの存在もオリジナルよりも個性も出ていて良かった、アビゲイル・ブレスリン演じるゾーイも可愛らしくて『リトル・ミス・サンシャイン』の時のポッコリお腹もひっこんでいて少し大人になっていて可愛かった、最近映画に出過ぎだと思っていましたがやっぱり彼女も“天才子役”の1人になりましたね。

素晴らしいレシピを使って料理すれば美味しいモノは出来るかもしれませんが、思い通りにうまくいかないのが人間関係であり人生のレシピ、オリジナルの料理も美味しそうでしたがハリウッド版は更に美味しそうなメニュー満載で展開していきます、少し出来すぎの感のあるラストもなんか微笑ましいものになったのもアビゲイルのお陰かも。

このキャサリン・ゼタ=ジョーンズやアーロン・エッカート、アビゲイル・ブレスリンの好演がキラリと光った「幸せのレシピ」が、『2008年初見の映画第6位』となりました。


『2008年初見の映画第5位』

画像:lesson.jpg説明
『2008年初見の映画第5位』はアントニオ・バンデラスが堂々たる主演の、不良更生映画「レッスン!」です、若手スターのジェナ・ディーワンやロブ・ブラウンらも良かったです。

2008年も優れた『不良更生映画』が沢山ありました、「ツォツィ」「ギャングスターズ 明日へのタッチダウン」に「フリーダム・ライターズ」、「アナポリス/青春の誓い」に「ブラック・スネーク・モーン」に「ステップ・アップ」、『不良』ではありませんでしたが近い「ドリームズ・カム・トゥルー」などなど。

そんな数ある『不良更生映画』からこの「レッスン!」が1番素晴らしかったわけですが、この「レッスン!」はニューヨークの公立小学校に教育の一環として社交ダンスを取り入れて実績をあげたという実在のダンス講師、ピエール・デュレインというダンス講師の実話をヒントにしたという点に惹かれたのです、そしてその実在のダンス講師デュレインをアントニオ・バンデラスが颯爽と演じあげているのです。

バンデラスの久しぶりの快演にも関わらず各映画祭の賞レースからは見向きもされませんでしたが、久々にラテンの血の魔力を発揮してくれたアントニオ・バンデラスの好演がこの「レッスン!」の面白さに繋がりました、このての作品に多い”熱血教師”という役どころではなく”紳士的な社交ダンスの講師” という役柄がバンデラスにピッタリ、しかもダンス・シーンもトビきりカッコ良くてまさに『ベスト・オブ・不良更生映画』といった感じでした。

社交ダンスの先生バンデラス演じるピエール・デュレインは、ある日道に止まっていた自動車を叩き壊している高校生を目撃して注意しようとします、翌日ピエールは問題児の多いことで有名な高校の校長で壊された車の持ち主を訪ね、校長に協力したい・更正させるため「生徒たちに社交ダンスを教えたい」と申し出ます。

最初は拒んでいた校長も長続きはしないだろうと思いながら1番出来の悪いクラスの特別講師として迎え入れることに、ピエールは“善意を信じろ”をモットーに出来は悪くても頑張ることを大切さを教えて行きます、が“HIPHOP”世代の若者たちにウケは悪かったですが“モーガン”という若くて美しいダンスの上手い子を連れて行き、情熱的なタンゴを見せて社交ダンスを積極的に習わせ始めます。

車を壊していたロックは頑なに社交ダンスを拒んでいましたが、皆は“社交ダンス大会”へ出場ということを目指して頑張ります・・・。

終始ジェントルマンであり続けるアントニオ・バンデラス演じるピエール・デュレインが素晴らしい、不良高校生達に社交ダンスを通じて“人生で大切なこと”を教えるのですが常にレディー・ファースト、とってもダンディでダンスを教える事は勿論ですが不良学生達に“善意を信じろ”をモットーに、相手を尊重する心・相手を思いやる心が大切だと教えます。

可愛くてダンスがメチャメチャ上手いサーシャ役のジェナ・ディーワンは、この後主役で『ステップ・アップ』というやはり『不良少年更生映画』で主役の一人をはりましたし、『小説家を見つけたら』『コーチ・カーター』に出て好演していたロブ・ブラウンが車を壊していた一番の不良少年のロックを熱演し、アルフレ・ウッダードが校長室の壁に自分の在任中に亡くなった生徒達の写真が飾る生徒思いの校長を演じています。

しかしなんといってもこの映画の核となったのはダンディで情熱的なアントニオ・バンデラス、やはり彼なくしてはこの作品の成功は不可能だったしアントニオ・バンデラス久々の会心作だったと思います、この「レッスン!」が『2008年初見の映画第5位』でした。


『2008年初見の映画第4位』

画像:holiday01.jpg説明
『2008年初見の映画第4位』はキャメロン・ディアスとケイト・ウィンスレット、ジュード・ロウと”フラット・パック”の一人でもあるジャック・ブラック主演の「ホリデイ」です。

ジャック・ブラックも出ているし素晴らしい映画だったのでベスト3に入れたかったのですが、さらに上位にしたい作品があったのでこの5位というランクになりました、とても素晴らしい2組のカップルによるラブ・ストーリーでロマンティック・コメディの秀作でした。

アメリカのビバリーヒルズの豪邸に住む女性キャメロン・ディアス演じるアマンダと、ロンドン郊外のコテージで暮らす女性ケイト・ウィンスレット演じるアイリスの悲恋を味わった2人が、お互いの家を二週間のクリスマス休暇の間だけ家を交換して、それぞれ運命の恋にめぐり会うという物語です。

この一見ありそうでなさそうでありそうな舞台設定にも惹かれましたが、「スクール・オブ・ロック」のジャック・ブラックに「イン・ハー・シューズ」のキャメロン・ディアスに『第81回アカデミー賞 オスカー女優』のケイト・ウィンスレット、「クロコダイルの涙(個人的にはジュードの最高作品)」の伊達男ジュード・ロウという個性豊かな出演陣と、それらが織りなすラブ・ストーリーだということにも惹かれましたね。

きっと映画的にはキャメロン・ディアスとジュード・ロウのカップルが主となるのでしょうね、実際に映画を見るとそうなっていますが僕にはケイト・ウィンスレットとジャック・ブラックのお話の方が好きでしたね、確かにキャメロン・ジュードの方がビジュアル的には華があっていいんでしょうが、ケイト・ウィンスレットも綺麗でチャーミングでしたしジャック・ブラックの演技や二人の設定がとても魅力的でした。

キャメロン・ディアス演じるアマンダはエドワード・バーンズ演じるイーサンに浮気され、ケイト・ウィンスレット演じるアイリスは元恋人のルーファス・シーウェル演じるジャスパーの婚約発表を目の前で見せられ、インターネットで出会った2人はこの“2週間のホーム・エクスチェンジ”を思いつきます、エドワード・バーンズにルーファス・シーウェルは二枚目なのにこういった陰のある役が多いですね。

それとケイト演じるアイリスが自分をふったジャスパーからのメールを返信する時に、思わず“DEAR”と入力してしまって消して入力し直すシーンがあったり、イケメンのグレアムと一夜限りの情事の筈が段々深入りしてしまいやがてグレアムの秘密を知ってしまうキャメロン演じるアマンダ、そのグレアムの秘密がアマンダに知られてしまうシーンも素晴らしかったです。

なかなかジャスパーとの縁を切れないアイリスでしたがアーサーという昔はオスカーを獲得した老人との出会いから変わっていきます、その時の会話も素敵でしたがアーサーのアドバイスがとても素晴らしかったです、アイリスも『3年間通ったセラピストもこんな説明してくれなかった』と感激するんだけどそのシーンが素晴らしい、この出会いも大切なものになって行ってアイリスが輝き始めますします。

キャメロンのアマンダも良かったですがやっぱりケイトとジャック・ブラックが素晴らしかった、甘すぎるくらいのラストもこのラブ・ストーリーには良かったと思います、この「ホリデイ」が『2008年初見の映画第4位』でした。


いよいよベスト3、『2008年初見の映画第3位』

画像:shaberedomoshaberedomomovie.jpg説明
『2008年初見の映画第3位』はTOKIOの国分太一クンが単独では初となる主演を務め、可愛い香里奈さんがヒロインを演じて松重豊さんなどが共演した、落語を使った“話し方教室”を巡る面白いお話「しゃべれども しゃべれども」です。

”今年もトップ3に日本の作品が入ってきたらいいな”と思っていましたが、希望通りと言いますか小作ですが素晴らしい『落語』を基にした物語が入ってきました、主演のTOKIOの国分太一クンもこれが単独では初と思えないほどの堂々とした演技を見せ、“話し方教室”を中心に人々の触れ合いや香里奈さんとのラブ・ストーリーが綴られて行きます。

東京の下町に住む若手のくせに古典にしか興味がない二つ目の落語家の国分太一演じる今昔亭三つ葉は、古典落語への愛情は人一倍ながら腕のほうは思うように上がらず、いつまで経っても真打になれずに行き詰まりを感じながら毎日を送っていた。

そんな三つ葉は成り行きで落語を使った話し方教室を始めるハメになり、集まってきたのは美人だけど無愛想で口下手な女性の香里奈チャン演じる十河五月と、大阪から引っ越してきた関西弁の少年でしゃべりが達者すぎてクラスに馴染めず悩む森永悠希演じる村林優、そしてコワ面であがり症というプロ野球解説者の松重豊さん演じる湯河原太一。

集まるたびに言い争いばかりする彼らに手を焼きつつも何とか教室を続けていく三つ葉、そんなある日三つ葉は“話し方教室”の発表会をすることを思いつきますが、そんな時師匠の伊東四郎さん演じる小山文の今昔亭一門会”があり、三つ葉は古典の名作『火炎太鼓』を疲労する事に決めますが・・・・・というお話です。

『LIMIT OF LOVE 海猿』や『HERO』に『踊る大走査線』のような大作でもなければ、『舞妓 Haaaan!!!』や『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』のようにハイテンションなギャグ満載の娯楽作と言うわけでもありませんが、『フラガール』や『かもめ食堂』のように見終わった後の爽快感がたまらない感動作に仕上がっていました。

国分太一君はこれが単独での映画初主演らしいのですが初主演とは思えない上手さでした、密かに思いを寄せる優の叔母にフラれてマズい弁当を無理に食べてお腹を悪くするシーンや、ラスト付近の“今昔亭一門会”の発表会での『火炎太鼓』を発表するシーンに演技は素晴らしかったです、師匠の小山文の伊東四郎さんにも映画の中で『三つ葉の“火炎太鼓 ”が出来ていたな』と誉められてました。

香里奈さんも初めて観た『深呼吸の必要』の頃よりは抜群に綺麗で演技も上手くなりましたね、口下手で器量は素晴らしく可愛らしいんですが思ったことを言葉に出来ない五月を熱演していました、『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』でも素晴らしい演技を見せてくれた松重豊さん演じる元プロ野球選手の、こちらも口下手で解説下手の湯河原を演じていたんですがその存在も面白かったです。

湯河原が優に野球を教えている時に『好きなものから逃げると、一生後悔するぞ』とアドバイスするシーンも良かったです、五月が一度聞いただけで落語を完璧に覚えてしまうという設定も良かった、脇役だけど師匠の小三文の伊東四郎さんに三つ葉のお婆ちゃんの八千草薫さんも効いていましたね、大ベテランお二人が丁度いい重石のようになっていてとても素晴らしかったです。

ラストも読める展開と言えばそれまででしたが、国分太一君と香里奈さんも爽やかで二人が選んでしゃべった言葉も素晴らしかったです、この「しゃべれども しゃべれども」か『2008年初見の映画第3位』でした。


魅力ある出演陣

画像:shaberedomoshaberedomo4d6c.jpg説明
TOKIOの国分太一クンはじめ、ヒロインの香里奈チャンに生徒の松重豊さん良かった。

伊東四郎さんに八千草薫さん、子役の森永悠希も皆爽やかで◎


『2008年初見の映画第2位』

画像:indian03.jpg説明
『2008年初見の映画第2位』は”ハンニバル・レクター”が今も懐かしいアンソニー・ホプキンス主演の、1967年老ライダーのバート・マンローの偉業達成までを描いた「世界最速のインディアン」です、1971年にロジャー・ドナルドソン監督がマンローと出会って以来映画化のチャンスを狙い、34年後にようやく実現した作品です。

この映画の題名『世界最速のインディアン』と聞いただけではどんな映画なのかさっぱり分からないでしょうね、僕の小学校の時の先生が劇場に行かれてアンソニー・ホプキンスが演じたバートの家族が舞台挨拶にきていて、とても感動したとおっしゃっていたので見るのを楽しみにしていましたが、当時はアンソニー・ホプキンスが出ていると言う事ぐらいしか知らなかったのでどんな映画なのだろうと思っていました。

ニュージーランド南端の町インバカーギル、初老の男性アンソニー・ホプキンス演じるマンローは古いバイク《1920年型インディアン・スカウト》をみずから改造し数々の速度記録を更新、そんな彼がいよいよ世界中のライダーの聖地である米国のボンヌヴィル塩平原(ソルトフラッツ)に乗り込み世界記録に挑戦することに。

心臓発作で倒れるなど年齢のせいで肉体が衰えだしていたマンローにとって、それは最後の挑戦になるかもしれない挑戦でした。少ない費用だけでマンローは米国に乗り込み、記録樹立の準備を開始しますが・・・・・・。

大まかにまとめるとこんな感じの映画になるのですが、これがなんでアカデミーをはじめとした賞レースでソッポを向かれたのか理解に苦しむほどの素晴らしい映画でした。

”ハンニバル・レクター”の名優アンソニー・ホプキンスが年老いたライダーのバート・マンローに扮し、バイクの世界最速記録を更新するまでの色々をユニークに見せる人間ドラマなんですが、この『世界最速記録の更新』という壮大な”夢”への道のりが”これでもか”っていうくらいに険しくて険しくて、ニュージーランドの田舎町からアメリカ大陸へと行く事すら大変だと言うのに・・・・・。

この作品は映画ですが「バート・マンロー」という老人が『世界最速のインディアン』として、『世界最速記録の更新』までの道のりを彼の厳しい人生やレースまでの過程も描いた映画ですから、いくつかのフィクションはあるでしょうがその殆んどが事実だと思うと凄い事をしたんだなと皆さんも思うでしょう、そしてやっぱり”ハンニバル・レクター”のアンソニー・ホプキンスが素晴らしい!!

ニュージーランドからアメリカへの旅だけでも大変なのにアメリカへ行ってからもイロイロな事件が、しかし登場人物に無駄が無くて実に素晴らしかったですね、地元ニュージーランドのバイカーにタクシー運転手に中古車屋の店長のフェルナンド、モーテルのティナに旅の途中に出会ったインディアンの家族やレーサーのジム・モファットにレース係や仲間たちなど、皆がとても魅力的で面白いです。

『出てくる奴等が皆いいヤツばかりでつまらない』なんて皮肉を言っている人もいましたが、バート・マンロー(”ハンニバル・レクター”の名優アンソニー・ホプキンス)の人柄がいいからいい人が集まってくるんですよ、そう思うことが正しいと思いますですハイ。

大好きな『キューティ・ブロンド/ハッピーMAX』『恋のミニスカ ウエポン』などのジェシカ・コーフィールが、バートがボンヌヴィル塩平原で出会う素晴らしいレース仲間のウチ一人として出演していました、このような素晴らしい映画に僕のお気に入りの女優さんである彼女ジェシカも携わることが出来て良かったです、この映画のDVDは勿論速攻で手に入れました。

バートは研磨用の工業用ドリルで足の爪を磨いてしまうような豪快な男ですが、彼を慕う少年トムに『忘れるな、夢を追わない人間は野菜と同じだ』と言います、『世界最速のインディアン』とは《1920年型インディアン・スカウト》というオンボロのバイクで、『世界最速記録の更新』という夢・目標に向かって突き進む物語です。

見た後も気分爽快で晴れやかな気持ちになれる映画でした、やっぱりこの題名『世界最速のインディアン』は映画を見てみると改めていい邦題だと思いました、この「世界最速のインディアン」が『2008年初見の映画第2位』でした。


ジェシカ・コーフィール

画像:indian384.jpg説明
大好きな『キューティ・ブロンド/ハッピーMAX』『恋のミニスカウエポン』などのジェシカ・コーフィールが、バートがボンヌヴィル塩平原で出会う素晴らしいレース仲間のウチ一人として出演していました。

このような素晴らしい映画に僕のお気に入りの女優さんである彼女ジェシカも携わることが出来て良かったです。

名優アンソニー・ホプキンスの右側です。


『世界最速のインディアン』

画像:indian.jpg説明
私の先生が送ってくれた、『世界最速のインディアン』のホンモノの模型です。


そして栄光の『2008年初見の映画ベスト10の第1位』

画像:peneropep5iknKdL.jpg説明
そして栄光の『2008年初見の映画ベスト10の第1位』の発表です、2008年の初見の映画約320本の第1位に輝いたのはクリスティーナ・リッチ主演のちょっと変わったラブ・ストーリー、主人公の女の子が”ブタの鼻”を持って生まれてきますが前向きに生きる事で、幸せを掴むまでをユーモラスに描いたラブ・ファンタジー『ペネロピ』です。

この映画は僕が実際に見る前に日記にもお勧めとして書かせてもらいましたが、こちらの期待を裏切らないよくできた映画で主役『豚鼻の少女ペネロピ』がクリスティーナ・リッチじゃなければこの成功はあり得なかったと思います、また『豚鼻の少女ペネロピ』をこれだけ可愛らしくてキュートに演じられるのもクリスティーナ・リッチだけだったでしょうね。

イギリスの名家ウィルハーン家の一人娘として生まれたクリスティーナ・リッチ演じるペネロピ、名家ウィルハーン家は5代前のラルクが使用人のクララに手を出し妊娠させてポイ捨てしてしまい、怒ったクララの母は「次に生れてくる娘は豚の鼻と耳を持った子であれ」と呪いをかけます。

ついにキャサリン・オハラ演じる母のジェシカはついに『豚の鼻と耳を持った娘』を産んでしまいます、その呪いを解くには“お仲間”の男がその豚鼻娘の『ペネロピ』に、永遠の愛を誓うことですが母のジェシカは、ペネロピに被害が及ばぬように年頃まで一歩も外に出さずなんとしても呪いを解こうと、上流階級の息子たちと見合いを繰り返しますがペネロピの姿を見ると逃げていくばかり。

そんな中一人だけペネロピの姿を見ても逃げなかったジェームズ・マカヴォイ演じるマックスと出会いますが、実はマックスは名家の落ちぶれた青年でピーター・ディンクレイジ演じる記者レモンと”豚鼻”を見て逃げ出したサイモン・ウッズ演じるエドワードJr.の使い、またも裏切られてしまうペネロピはそれをきっかけとして自分らしく生きていくことを決意し、生まれて初めて街へと飛び出しますが・・・。

この映画の凄いところは単なるロマンチック・コメディ(ストーリー)で終わらせるのではなく、この極上のラブ・ストーリーでロマンチック・コメディをさらに豚鼻娘の『ペネロピ』に旅をさせ、『ありのままの自分』を愛して受け入れ『自分らしく生きていくこと』が大事だと教えてくれるお伽噺でもあるからです、ちょっと書き過ぎ気味ですので説明はこのくらいにいたしますがとにかく素晴らしかったてす。

ペネロピの母でペネロピを盲目的に愛しているキャサリン・オハラ演じるジェシカも良かったですが、ペネロピの相手役の謎の多いマックスを演じた赤丸急上昇中のジェームズ・マカヴォイも良かったです、『名犬ラッシー』でもいい役やってたピーター・ディンクレイジにパパのリチャード・E・グラントも良かった、でもやっぱり奇妙な“豚鼻”を持って生まれたのに最高にキュートなクリスティーナ・リッチが圧倒的に素晴らしかったです。

マックス役のジェームズ・マカヴォイは『ウォンテッド』や『つぐない』でも主演した注目株でいいですね、『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』で半神半獣のタムナスさんを演じていました、昨年のアカデミー賞にも『顔がコワい中魔神』のジョシュ・ブローリンと一緒にプレゼンターしていましたね。

凄く自然で肩肘張った感じもなく落ちぶれて今はギャンブラーとなってしまった、元は上流階級の爽やかですが謎めいたマックスを好演していました、物語の終盤でマックスの意外な真実が明らかになりますが結構意外性があってビックリしました。

クリスティーナ・リッチは来日会見でリース・ウィザースプーンとの共演(彼女は製作もしています)も喜んでいましたが、母親役のジェシカを演じた『ホーム・アローン』が有名なキャサリン・オハラとの共演を喜んでいました、小さい頃からファンだったらしいのですがこの『ペネロピ』の撮影でも何時も皆を笑わせていたそうです。僕がキャサリン・オハラを彼女とハッキリ認識出来たのは『ビートル・ジュース』でしたが、あの頃から彼女は面白かったですね。

ペネロピを昔から追い続ける新聞記者のレモンをピーター・ディンクレイジが演じていました、最初は片目を奪われた執念からペネロピを追い続けますが終盤になるにつれていい役になっていきます、ラストのシーンも素晴らしくてとても良かったです。それとマックスのギャンブル仲間で『ショーン・オブ・ザ・デッド』の主役の一人で、ショーンの親友エドを演じたニック・フロストが出ていました、まさか彼があんなに重要な秘密を持っていたとは思ってもいませんでした。

“豚鼻のペネロピ”にかけられた呪いを解くためにママのジェシカは『仲間』に愛されなければと見合いをします、上流階級の息子たちと見合いを繰り返しますがことごとく失敗してしまい半ば諦めかけていた時に一人だけペネロピの姿を見ても逃げなかったマックスと出会いますが、またも裏切られてしまったペネロピはついに一風変わった『自分探しの旅』に出ます。

“豚鼻”のペネロピがリース・ウィザースプーンや沢山の友達を作ったり、今まで忌み嫌っていた“世間”で『ありのままの自分』を愛して受け入れて夢にまで見た幸せを手に入れるまでを、ファンタジックに描いていますがなんと言ってもブタっ鼻をしたクリスティーナ・リッチが最高にキュートでした、僕なら『豚娘』のクリスティーナ・リッチでも彼女を選びます。

僕は大好きな女優さんが出てきていて素晴らしく可愛かったり綺麗だったりすると、点数が甘くなってしまいますがそれを抜きにしてもこの映画は素晴らしかったですしそういう映画の見かたでもいいと思っています、好きな女優さんや男優さんが出ているとそれを見るきっかけにはなりますがそれだけで”イイ映画・素晴らしい映画”だと判断する材料にはなりません、しかし好きな俳優さんが出ていていい演技をみせてくれると凄く嬉しくはなりますよね。

おすぎさんは『クリスティーナ・リッチは豚の鼻の方がズーッとチャーミングという異色女優』といってましたが、リッチは豚鼻でもそうじゃなくても可愛らしくて素晴らしい『ペネロピ』ブリを発揮してくれていました、この『ペネロピ』は音楽も美術・背景も素晴らしかったです。

上手に御伽噺のファンタジーな部分と現代の歪んだ世の中をストーリーに織り交ぜながら、綺麗で楽しくて可愛い映画を作ってくれました、もう大分『ペネロピ』について説明してしまっていますが続きは是非ともご覧になってください、この「ペネロピ」が栄えある 『2008年初見の映画第1位』でした。


『ペネロピ』にマックス

画像:Penelope9view001.jpg説明
若手で『ウォンテッド』や『つぐない』でも主演した、注目株のジェームズ・マカヴォイとのシーンも素敵でした。


“豚鼻のペネロピ”

画像:Penelopeview002.jpg説明
“豚鼻のペネロピ”でも、クリスティーナ・リッチは最高に可愛かったです。

おすぎさんは『クリスティーナ・リッチは豚の鼻の方がズーッとチャーミングという異色女優』といってましたが、リッチは豚鼻でもそうじゃなくても可愛らしくて素晴らしい『ペネロピ』ブリを発揮してくれていました。

この『ペネロピ』は音楽も美術・背景も素晴らしかったです。