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「僕のピアノコンチェルト」をお勧めします。

これも予想していたよりも、ずっと良かったです。

画像:bokunopianozL.jpg説明
「山の焚火」「最後通告」といった個性的な作品で日本でも知られる、スイスの巨匠フレディ・M・ムーラー監督が、ピアノと数学に天賦の才を発揮する天才少年の孤独と、心の成長を描くヒューマン・ドラマです。
天才ゆえの苦悩を抱えながらも、両親や周囲との軋轢を乗り越え本当の自分を掴み取ろうと悪戦苦闘する少年の姿を、ユーモアを織り交ぜ優しい眼差しで綴ります。主人公ヴィトスの12歳を演じるテオ・ゲオルギューは、自身も国際的なコンクールでの優勝実績を持つ新進ピアニストで、劇中の演奏シーンも彼自身がこなしています。スイスを代表する名優ブルーノ・ガンツが、主人公と心を通わす祖父役で出演していました。


 幼い頃から人並み外れた知能指数とピアノの才能を発揮し、周囲の人々を驚嘆させてきた天才少年のヴィトス(テオ・ゲオルギュー)。両親のレオ(ウルス・ユッカー)とヘレン(ジュリカ・ジェンキンス)はそんな彼に過大な期待を抱き、著名な音楽学校へ通わせて息子を一流のピアニストに育て上げることを決意。けれども当のヴィトス本人にとってそれは有難迷惑でしかなく、祖父(ブルーノ・ガンツ)と一緒に過ごす時だけが唯一心の休まる至福の時間だった。ところがある一夜を境にして、ヴィトスはすっかりごく普通の少年に変わってしまい…。


天才であるがゆえに周囲とのギャップに悩むピアノ少年の運命を、寓話仕立てで綴ったモノで世界的に注目を浴びる新進ピアニストのテオ・ゲオルギューが、主人公を初々しく明るく元気に演じていました。
『ベルリン 天使の詩』のブルーノ・ガンツがガンコなお祖父さんを演じていました、少し年齢を感じてしまいましたがとても楽しそうに演じていたのが印象に残りました、それと個人的にヴィトスのベビーシッターの“イザベル”が小さな時のクリスティーナ・リコーヴァも、大きくなった時のタマラ・スカルペリーニも可愛らしかったです。

主人公のヴィトスは勉強もピアノの腕も抜群でしたが肝心の本人はあまり乗り気がしません、母のヘレンも父親のレオもヴィトスのずば抜けた才能に戸惑いながらも彼の特技であるピアノの才能を伸ばしてあげようとします、しかしヴィトスは困惑気味ですがお祖父ちゃんのブルーノ・ガンツだけはヴィトスの唯一の理解者でした。

そんなある日ヴィトスは大好きなお祖父ちゃんからあることを言われ、ヴィトスはそれを実行に移そうとある行動に出ますが・・・。

少年時代のヴィトスを演じたファブリツィオ・ボルサニがとっても可愛らしかったです、少し大きくなったヴィトス少年を演じたテオ・ゲオルギューは本当の天才子供ピアニストなので、こういう映画にありがちな『手だけ別人』ではなく本当にピアノを弾いていてとても上手です。

12歳でヴィトスが高校の授業が分かりすぎてしまって先生をからかい、高校の卒業試験を受けるかどうか迷った時にお祖父ちゃんが『決心がつかない時は大事なものを手放してみろ』と助言します、この助言が彼をある行動に出てしまうのですが天才は天才で大変なんだなぁと思いました。

ネタバレをしてしまいとこの映画はつまらないのであまり話しませんが、少しダニエルキースの『アルジャーノンに花束を』にも似た感じを受けました、才能ある子供を持ってしまった両親や子供自信も悩みは尽きないものだと色々と考えさせられる映画でした。人生には、才能意外にも恋愛や仕事や趣味など、面白い事が沢山ある事を教えてくれる映画でした。

久しぶりに元気で彼らしく演じていたブルーノ・ガンツをみた気がします、『アメリカの友人』も『ベルリン・天使の詩』も良かったですが、この『ヴィトスのお祖父ちゃん』役は素晴らしかったです。

家族愛をテーマにした映画でした、ラストの母親・父親にピアノの先生にタマラ・スカルペリーニが可愛いイザベル、名付け親のルイーザら沢山のホールの観客の前でコンサートをするシーンが素晴らしかったです、お勧めします。