>>一覧  >>修正   前へ<<  >>次へ


「たとえ世界が終わっても cycle soul apartment」をお勧めします。

結局感動してしまいました。

画像:tatoesekaiga029s.jpg説明
自主製作した短編映画「演じ屋」が異例のヒットを記録した、インディーズ界期待の俊英・野口照夫が、本作でいよいよ長編劇映画デビューしました。
人生に絶望して自殺を決意したヒロイン。自殺サイトの管理人から、楽に自殺できる薬をもらうという交換条件を提示され、しばらくある男性の世話をするうちに、人生を前向きに生きる勇気と希望を取り戻していくという、ハートフルな物語でした。
新星・芦名星が新人とは思えない堂々とした演技をみせてくれました、共演の青年役でTV「水曜どうでしょう」の準レギュラー、「onちゃん」で注目を集めた《TEAM NACS》の安田顕。共演は大森南朋など。


 余命数年と宣告され、自暴自棄になった宮田真奈美(芦名星)。自殺サイトを通じて集まった他の志願者と共に集団自殺を決意するが、いざとなると皆、逃げ帰ってしまう。そんな中、ただひとり決意が揺るがない真奈美に対し、自殺サイトの管理人・妙田(大森南朋)は“命を無駄に捨てる前に、ある人を助けてほしい。そうすれば、苦しまずに死ねる薬をあげる”と言い出す。かくして真奈美は、ガンに冒されたカメラマン、長田寛治(安田顕)の面倒をみるようになるが…。


余命数年と宣告されて集団自殺を決意したヒロインが、自殺サイトの管理人からある交換条件を持ち出され、それを続けているウチに生きていく勇気を取り戻していきます。
生きる勇気を取り戻していくヒロインの姿をハートフルに綴った作品で、ヒロインのマナミ役に新星芦名星や長田寛治という青年に『水曜どうでしょう』の“onちゃん”こと安田顕、自殺サイトの管理人の妙田に大森南明らがあたっていました。
芦名星演じる真奈美は亡くなった母親と同じ病気を苦にして集団自殺サイトで仲間を見つけ、サイトで知り合ったアスカや松井やクミと自殺をしようとして集まります、管理人の妙田はあの手この手で松井とクミの自殺を思いとどまらせます。
しかし諦めない真奈美に妙田は『真奈美にしか助けられない人』を助けたら、真奈美の自殺を今度は必ず助けると約束します。真奈美に助けて欲しい人とは肺ガンに犯されて苦しむ、写真家の卵の安田顕演じる長田寛治という青年で彼の妻となり生命保険の受取人の名義を、彼の名前に変更して欲しいというモノでした。
この映画は見ようかどうしようか迷っていたんですよね、テーマが今流行りつつある“集団自殺”とのことでしたから、大森南明演じる妙田という男はやること全てが変わっていて面白い、どこまで考えて行動しているのかも気になりますが、”妙田”という名前と彼が“前世で世話になった人しかアパートに泊めない”のも面白い、でもなんか認めてしまうと“自殺”自体を認めるようで複雑な気持ちになりました。
アスカというハンドルネームの女の子の死にたいという動機が今の女の子みたいで笑えました、自殺を止める理由もやっぱり今の女の子らしくて笑えました、彼女の存在が後に重要な意味を持つことになります。
大森南明演じる妙田が『あなたと違って治る見込みもない、稼ぎもない、親から勘当されて頼れる身よりもない、つまり治療も受けられない』、『貧乏じゃ病気にもなれない、無駄な命を』という言葉が胸を打ちます、『あなたに人の死を憐れむ資格はない』という言葉も。
安田顕もガンと闘う写真家を目指す寛治という青年をとても普通に好演していましたが、どうも安田顕は“onちゃん”のイメージが強くて笑い出してしまいました、が“onちゃん”の演技は以前に舞台を見ていたので今回も安心して見られました。
予想しない展開でストーリーは進んでいきます、平泉成や白川和子が寛治の両親を演じていて感動的な再会や和解のシーンも、段々生きる気力を取り戻して行ったからなのか真奈美の表情や仕草がドンドン綺麗になっていきます、『四つ葉のクローバー』が大切な意味を持って寛治の撮った写真を見る真奈美の表情も良かったです、お勧めします。