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「オール・ザ・キングスメン」をお勧めします。

オリジナルの方が、迫力はあったかな??

画像:allthekingswengSL.jpg説明
ロバート・ペン・ウォーレンのピュリッツァー賞受賞作を、49年に続いて豪華キャストで再映画化した政治ドラマです。
政治の腐敗に憤り知事選に名乗りを上げた理想に燃える一人の男が、いつしか自らも悪の道へと落ちていく姿を描いています。
主演は「ミスティック・リバー」のショーン・ペンに「ホリデイ」のジュード・ロウ、共演陣にアンソニー・ホプキンスにケイト・ウィンスレットにパトリシア・クラークソン、マーク・ラファエロにジェームズ・ギャンドルフィーニなどとても豪華!!監督は「ボビー・フィッシャーを探して」の、スティーヴン・ザイリアンです。


 1949年、ルイジアナ州メーソン市。郡の出納官を務める実直な男ウィリー(ショーン・ペン)は、小学校建設に絡む役人の汚職を告発して逆に自分が職を追われるハメに。上流階級出身の新聞記者ジャック(ジュード・ロウ)は、そんなウィリーに興味を抱き交流を持つ。やがてその小学校で欠陥工事が原因の事故が起こり、ウィリーは一躍注目の存在となる。それに目を付けた州の役人タイニー(ジェームズ・ギャンドルフィーニ)に担がれ、いきなり知事選に出馬するウィリー。しかしそれは、対立候補の票を割るためのタイニーの策略だった。ことの真相をジャックから聞かされたウィリーは、与えられていた演説原稿を破り捨て、自分の言葉で聴衆に語り始めた。この演説が貧しい人々の心を打ち、ウィリーは地滑り的勝利を収め、ついに知事の座を射止めるのだったが…。


第22回のアカデミー賞で3冠を果たした1949年制作の政治ドラマ『オール・ザ・キングスマン』のリメイクです、ピューリッツァー賞を受賞した実話をもとにした映画で、オリジナルを僕は見ましたがかなり迫力のあるいい映画でした。
気高い意志を持って公務員から知事に転身したものの、やがて軽蔑していたはずの汚職に手を染めてしまったショーン・ペン演じるウィリー・スターク、そのウィリーの転落ぶりをジュード・ロウ演じる新聞記者のジャックの視点をもとに描いていました。
ジャック役のジュード・ロウも素晴らしかったしアン役のケイト・ウィンスレット、セイディ役のパトリシア・クラークソンにアダム役のマーク・ラファエロも素晴らしかったです。ウィリーの宿敵でジャックの名付け親のアーウィン判事に、“ハンニバル・レクター”のアンソニー・ホプキンスが当たっていました、やっぱりアンソニー・ホプキンスは演技が上手いですね、ジェームズ・ギャンドルフィーニも顔を見せてました。
オリジナルの『オール・ザ・キングスメン』をみていましたが、このショーン・ペン版のリメイクの『オール・ザ・キングスメン』も割と面白かったですが全くの別物な感じを受けました、重厚さや荒削りだけど迫力みたいなモノはオリジナルの方が上でしたかね。
ウィリーはハリソンとマクマーフィーの知事争いに、ハリソンが田舎町の票を割るための生け贄として立候補させられます、しかしそれに気付いたウィリーは巧みな話術と誠実さを武器に反撃に出て見事知事に当選します。しかしウィリーは以前は軽蔑していた汚職や賄賂にまみれていき、やがて以前彼が汚職によって追い詰めていった者たちのように、自分も汚職への道を歩いて行き転落していきます。
ジャックとアーウィン判事のやり取りや秘密もそれなりに面白かったし、アンやアダムの兄妹との関係も面白かったですしショーン・ペンのウィリーも見事、ジャックに重きを置いて描いているのでこういう映画になったのでしょうが、オリジナルの方がストレートに伝えたかった主題がこちらに伝わってきて良かったように感じました。
豪華なキャストですし皆芸達者さんたちなので、それなりに面白い映画でしたが『オール・ザ・キングスメン』としてはオリジナルを超えられなかった気がしました、それがちょっと残念でしたがお勧めします。