 | 夢遊病の美女に惹かれていく一人の青年が、いつしか危険な運命の渦に呑み込まれていくさまをミステリアスに綴ったラブ・サスペンスです。 監督はこれが長編2作目の新鋭グザヴィエ・ジャノリ、主演は「8人の女たち」「スイミング・プール」のリュディヴィーヌ・サニエと、「さよならS」のニコラ・デュヴォシェル。ちなみに、2人は私生活でも恋人関係となり、その後2人の間には愛娘も誕生しているそうです。
恋人のセシル(フロランス・ロワレ=カイユ)とパリのアパルトマンに引っ越して来た青年ジュリアン(ニコラ・デュヴォシェル)。ある晩、彼は裸足で街をフラフラと彷徨う女性と出会う。翌日、昼間の街で同じ女性と再会する。前夜とはまるで別人のように美しいその女性は、向いのアパルトマンに住むガブリエル(リュディヴィーヌ・サニエ)という名の二児の母だった。やがてジュリアンは、ガブリエルが夢遊病者であることを知る。徐々に近所付き合いが進む中で、次第にガブリエルへの心配と関心が高まっていくジュリアン。そんなある日、ジュリアンはガブリエルから彼女の恋人ルイ(ブリュノ・トデスキーニ)の尾行を頼まれるのだが…。
夜のパリの街を徘徊する夢遊病の女と、彼女に魅了された男との危険な愛の行方を描いていました。 『スイミング・プール』でも見事な演技とヌードを披露してくれたリュディヴィーヌ・サニエが、ここでも妖艶な無遊症に悩むヒロインを熱演していました、なんか彼女ってエマニュエル・ベアールと重なるような感じを受けるんですよね。 『8人の女たち』と『スイミング・プール』のリュディヴィーヌ・サニエが、なかなか上手く頭の中で繋がらなかったんですよね、いきなり色っぽい大人の女性に成長して見事なヌードを披露してくれていましたからね。 初めは有り得ない設定だとは思いましたが観ていくと、恋人のフロランス・ロワレ=カイユ演じるセシルとアパートに同居していたごく普通の夜の映像図書館で働くジュリアンが、夢遊病のガブリエルを演じるリュディヴィーヌ・サニエに偶然夜の街で出会い、夢中になっていく様をセシルの回想の形でストーリーが展開されていきました。 ガブリエルはお金持ちで子供マルタンも恋人ルイもいますが、ルイには家族があるしガブリエルの夢遊病は治らないでいるしで、ガブリエルの不思議な魅力に吸い寄せられるようにジュリアンは彼女の病気を治すためにガブリエルにのめり込んでいきます。 恋人セシルにも呆れられて愛想を尽かされますが、ジュリアンは亡くなった両親が住んでいた屋敷にガブリエルを連れて行きます、しかしガブリエルはまたも無遊症の自傷行為で入院、ガブリエルの心の中にはルイが残っていたんですね。 そしてガブリエルはついにルイの家に夢遊病の時のように訪れてしまい・・・。 リュディヴィーヌ・サニエは色っぽくて綺麗でヌードも厭わないから、こういう役が多く依頼されるのも分かりますがエマニュエル・ベアールのように、どこかでその演技力を見せ付けてやり、素晴らしいラブ・ストーリーにも出演して欲しいと思います、なかなかいいサスペンスでもあったのでお勧めします。
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