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「ローズ・イン・タイドランド 」をお勧めします。

ギリアム・ワールド、炸裂してます・・・・。

画像:tideland02.jpg説明
1人の少女が、自分の置かれた悲惨な現実をよそに、独自の夢想に浸ってはシュールでグロテスクな想像力をどんどん膨らませていく様子を、鬼才テリー・ギリアムが彼ならではの映像魔術を存分に駆使して映像化しました。
7年ぶりの復活作「ブラザーズ・グリム」に引き続いて矢継ぎ早に放った、“ギリアム版「不思議の国のアリス」”ともいうべきダーク・ファンタジーがこれです。
天才子役ジョデル・フェルランドの、可愛らしくも超ブッとんだ演技にご注目!ジェフ・ブリッジスやジェニファー・ティリー、ブレンダン・フレッチャーなども出ていました。


 昔はきれいだったけど今ではすっかり醜く太ってしまった世話の焼けるママ(ジェニファー・ティリー)が薬物の過剰摂取のために急死し、元ロック・スターのパパのノア(ジェフ・ブリッジス)と2人逃げるようにして町を出た、10歳の少女ジェライザ=ローズ(ジョデル・フェルランド)。長いバス旅行の末、2人は、パパの生家で今ではすっかり荒れ果てた無人の家へと辿り着く。ところがそこに着いてまもなく、パパもまた薬物を打ったまま、“バケーション”へと出て、動かなくなってしまう。1人ぼっちになったジェライザ=ローズは、自分のお気に入りの遊び相手であるバービー人形と戯れながら、周囲の探検に乗り出すうち、奇妙な言葉を喋るリスに導かれて不思議な世界へと足を踏み入れ…。


『未来世紀ブラジル』や『12モンキーズ』でお馴染みの、鬼才テリー・ギリアム監督がおくる、ダーク・ファンタジーです。
のっけからギリアム・ワールドが炸裂してました、結構ダークな感じと映像がギリアムらしかったです。
主人公のジェライザ=ローズは小さな頃から可哀相だけどしっかりした子で、ジャンキーの父と母にあまりかまってもらえなかったので独りで遊ぶことが多く、そのうちに独りで遊ぶ術を覚えたようです。
母親が麻薬中毒で死亡し、父親とテキサスに移り住むんだけど顔だけのバービー人形で遊んだり、空想の世界へ入り込んだりします。
でやっぱり麻薬中毒で死んだ父親にカツラ被せたりお化粧したり、首だけのバービー人形を何体も使って遊んだりと、冒頭は何時ものギリアム作品よりも大人しいと感じましたが、やっぱりギリアム・ワールド全開の映画でした。
デルやディキンズが出て来たあたりから物語は、かなり際どくギリアム・ワールドに入り込んでいきます。
ジョデル・フェルランドは本当の”天才子役”だと思います、久しぶりに新人子役の演技を見て背筋がゾゾゾとなりました。
娘に『不思議の国のアリス』を読んでもらっている父親のジェフ・ブリッジスが、『ことぶき』と日本語が襟に書いてある法被を着ていたのは笑えました。
お勧めします、本当にジェライザ=ローズを演じたジョデル・フェルランドは天才だと思います、このまま順調に育って行って欲しいです。